科学・技術研究
Online ISSN : 2187-1590
Print ISSN : 2186-4942
ISSN-L : 2187-1590
10 巻, 2 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
特集
総論
  • 楽曲の画像的解析をとおして
    南 繁行
    2021 年 10 巻 2 号 p. 105-111
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、ディジタル化という言葉が脚光を浴び、人工知能(AI)のビジネスへの適用例も多くなってきた。その趨勢から、将来、人間はAIに対しいつまでも能力を優位に保つことが出来るのかという不安が広がりつつある。本稿では、人間の作り出す能力の例示として、様々な器楽による音を動スペクトルの解析などによって画像化することで、奏でられる音楽の個々の特徴を明らかにし、人間と人工知能との関係に関連した内容について言及した。また、複雑な現象を単純な法則として明らかにしようとする自然科学の考え方から見た、洋の東西での音楽の特徴についても述べ、西洋音楽とは目指すところが異なる日本の伝統音楽の意味について考察した。低迷する琴三味線音楽が今後普及するための、一つの方向性についての提言も行った。これらの考察を通じた結論として、人間の優れた能力にはAIが超えることのできない部分があることが再認識できたことを述べた。
  • 浦野 直人, 石田 真巳, 岡井 公彦, 鈴木 耕太郎, 武井 俊憲, 高塩 仁愛
    2021 年 10 巻 2 号 p. 113-121
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    身近な水辺に生息する酵母はカーボンニュートラルに貢献できるか?この突飛な課題について考えてみたい。2021年10~11月に開催されたCOP26では、カーボンニュートラルの実現に向け各国による具体的な取り組みが提案されたが、実現への道程は厳しい。特に日本では2011年の原発事故以来、石炭需要が高まったまま今日に至っている。石炭は大気汚染ガスの排出量が多いため、石炭依存からの脱却が急務である。そこで筆者らは、国土面積が世界第61位・排他的経済水域が第6位である日本の特性を考慮したエネルギー資源として、海洋バイオマス(主に海藻加工廃棄物や雑海藻の有効利用)を提案する。日本人は海藻食民族であるが、加工廃棄物の海への大量投棄や富栄養化に伴う雑海藻の異常増殖と死滅漂着が、沿岸部の更なる汚染と地球温暖化を誘引しており、改善が急務である。筆者らは海洋バイオマスからバイオエタノール生産を行うことで、カーボンニュートラルの一助に成り得ると考えた。しかし海藻は水分含量が多く焼却が困難であり、また高濃度の塩分を含有しているため一般的な微生物処理では著しい活性の低下を伴う。そこで諸問題克服のために、野生酵母による海洋バイオマスの発酵利用を考えた。では海藻バイオマスからエタノール高発酵生産が可能な野生酵母は何処に居るのか?意外にも期待する酵母は身近な水辺環境に生息しており、筆者らはそれらを平易に単離して、有効利用が可能であることを明らかにした。本報では酵母とエタノール発酵とは何か、身近な水棲酵母の単離方法、海藻からのバイオエタノール生産に関して総論する。
主張
  • 科学と技術とがもたらしたデジタル社会に生きる
    立花 和宏
    2021 年 10 巻 2 号 p. 123-130
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    インターネットやAIの恩恵に預かれるデジタル社会の生活にあって、デジタルとは何かを改めて見つめなおす。人は絵画をデジタル化して、文字とした。それを紙に書き残すようになった。動力で新聞を印刷するようになった。科学技術で半導体に印刷するようにった。ついには、音声や画像や動画まで、目に見えない文字としてインターネットで共有するに至った。そうなっても、文字には想いが託されていて、人の心の記憶となる。だからこそ、これからもずっと、文字は、人を笑顔にする最高の贈り物であってほしいと思う。
原著
  • 石川 佳歩, 小林 勇登, 松橋 将太, 小野寺 良二, 宍戸 道明
    2021 年 10 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、生産年齢人口の減少にともない、介護サービス分野における人的資源の不足が深刻化している。この問題の対策として、福祉機器の積極的な活用による介護サービスの質の維持が挙げられる。このような背景を分析し、著者らは頭部動作のみによって機器の制御が可能なポインティングデバイスを開発した。しかし、本デバイスは、低気温の環境下において筋電計の動作不良を引き起こす。この要因として、環境温度の低下による電気的ノイズの増大が挙げられる。そこで、筋電位サンプリングのノイズ耐性を高めるため、筋電位の検出方法を双極誘導型にした。さらに、ノイズを含んだ筋電位波形であっても正確に咬合を判定するため、複数クリック検知機能を実装した。本研究では、低温(1~5 ℃)、中間温(9~13 ℃)および常温(23~24 ℃)におけるFPDの操作試験を実施した。そして、タスク成功率とタスクの成功に要する時間(タスク所要時間)によって、環境温度による動作信頼性を評価した。その結果、環境温度によらずタスク成功率は95 %以上となり、タスク所要時間は0.5 sec程度であった。また、電気的ノイズの重畳や誤動作は確認されなかった。一方で、環境温度によらず一部の被験者からは、「顎が疲れた」や「長時間の操作には向かない」といった自由意見を得た。この原因として、本デバイスの操作時に日常で使われる咬合より大きな力が必要であったことが考えられる。そのため、この咬合力と疲労度の関係を明らかにし、本デバイスのユーザビリティを改善することが求められる。
  • 小林 尚, 佐藤 孝史, 菊川 浩史, 小林 政人, 金子 聡
    2021 年 10 巻 2 号 p. 139-146
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    ヒスタミンは、主に赤身魚において、不適切な管理が行われた結果、ヒスタミン生成菌が生成するヒスチジン脱炭酸酵素により、遊離ヒスチジンから生成される食中毒の原因物質である。本研究では、市販の魚介類について、魚介類中のヒスタミンおよび遊離ヒスチジン含量を調べるためのモデル試料を調製し、それぞれ5 ℃、10 ℃または25 ℃の温度で、1日、2日、4日または7日間保存する保存試験を行った後、各モデル試料中のヒスタミン含量と遊離ヒスチジン含量を分析した。その結果から、生成したヒスタミン量と遊離ヒスチジン量の変化について研究を行った。保存試験の結果、赤身魚の他、白身魚やその他魚介類において、ヒスタミンの生成と遊離ヒスチジン量の減少が確認された。また保存後に生成されたヒスタミン量は、遊離ヒスチジン量に近い量であることが確認され、保存試験におけるヒスタミン量と遊離ヒスチジン量の変化に相関性が確認された。このことから、魚介類の遊離ヒスチジン量を調べることで、その魚介類を保存した時に生成されるヒスタミンの最大量を予測することができると考えられた。
  • Takumi Shibata, Ryohei Ashitani, Masahiro Yoshida, Takayuki Takei
    2021 年 10 巻 2 号 p. 147-150
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    A flow microreactor with microchannels has been widely used for biocatalytic synthesis. For high throughput production, multiple microreactors are assembled into a single module to increase the number of microchannels available for biocatalytic synthesis. However, the assembled microreactors inevitably waste much their own space for the precise assembly (e.g. space for screw holes), indicating difficulty of drastic increase in density of microchannels. Increase in the microchannel density means increase in the performance per unit volume of the microreactors. In this study, we propose a novel microreactor that has a great potential to increase in the microchannel density. Blood capillary network-like microchannels in polydimethylsiloxane (PDMS) matrix were created using sacrificial cotton candy microfibers. The mean residence time of the microreactor prepared using 150 ± 20 mg cotton candy (MR150) was about twice as long as that prepared using 20 ± 5 mg cotton candy (MR20). Moreover, productivity of biodiesel of MR150 was about three times higher than that of MR20. These results show that the density of microchannels and performance per unit volume of our microreactor can be improved only by increasing the amount of cotton candy enclosed in PDMS.
  • 大学研究者を連携活動に向かわせるインセンティブと水産海洋を主とする特徴的学部におけるその構造の解析
    鈴木 千賀, 吉用 武史, 受田 浩之, 竹村 明洋, 西川 一弘, 藤川 清史, 松本 拓郎, 中川 尚志, 行武 晋一, 石田 実
    2021 年 10 巻 2 号 p. 151-160
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    水産海洋分野の産学連携・地域連携活動を事例とし、産学連携・地域連携活動に取り組む大学教員のインセンティブ構造を明らかにした。解析では、博士、修士で意識の差が見られた。海洋系学部の特徴については、高知大学では、モデルの説明力は高くないものの満足度と重要度が近似の変数となっており、非常に論理的な思考をもつ研究者にストレートに回答頂けたことが推察出来た。琉球大学も、研究を積極的に進めやすい要素とインセンティブ付与に対する満足度との間に明確な関係性が見られた。ただし、重要度と満足度が正比例していない状況が現れてきたことから(主効果プロット)、「現状に満足していない層への支援を手厚くすること」が学部としての総合力を高めることにもつながり得ることが強く示唆された。全国の多くの海洋系学部が後者の傾向になり得るのではないだろうか。比較として、その他の学部の特徴は以下の通りである。ビジネス系学部の特徴:連携に積極的で、人事評価を筆頭に全てがインセンティブとなりやすい。 実学・プロフェッショナル思考系学部の特徴:職人的・合理的な傾向が強い。 工学系・教育系学部の特徴:個人の感情がインセンティブとなりやすい傾向が見える。学位や学部毎に条件を変えた詳細解析では、学位あるいは職位によりインセンティブ異なるより詳細な結果を得ることが出来た。
  • 大学役員間の産学連携に対する意識差及び産学連携を積極的におこなう教員を抽出した上でのその誘発要因とインセンティブの検索
    鈴木 千賀, 吉用 武史, 受田 浩之, 竹村 明洋, 西川 一弘, 藤川 清史, 松本 拓郎, 中川 尚志, 行武 晋一, 白山 義久, ...
    2021 年 10 巻 2 号 p. 161-169
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    水産海洋分野の産学連携・地域連携活動を事例とし、産学連携・地域連携活動に取り組む大学役員及びそれに積極的に取り組む一般教員のインセンティブ構造を明らかにした。結果としては、博士、修士で意識の差が見られ、研究者、実務家教員等により産学連携に対する考え方の違いが明らかとなった。次に、具体的なインセンティブについて明らかにするために2値ロジスティック回帰およびCARTの分析をおこなったところ、応答Yの「研究費に反映」を分類する因子Xは、「給与・賞与に反映」と「研究資金の支援」となった。特に「研究費に反映」のY=1:熱心な教員としては、これら因子Xの重要度5と4を選択した回答者が該当しており、モデルの予測精度を確認したところ、その適合確率は0.87以上となった。つまりの因子Xの「給与・賞与に反映」および「研究資金の支援」を「5:極めて重要」「4:やや重要」と考える者が「熱心な教員」と定義され、言い換えれば、これらが同時にインセンティブとして効果的と言えるのではないかと示唆された。政策的には、ただやみくもに研究費を増やせばいいという理論ではないが、研究費をとる→社会(産学)連携が進む→研究費をとる→‥→さらに大きな研究費がとれる というサイクルの結果も関係している中で、過度な一極集中は防ぎつつも「研究費に反映(重要度)」がその原動力あるいはトリガーであるとみなすことが適当であろうと考えられる。
  • 産学連携を対象とした研究支援者の活用に関する研究
    鈴木 千賀, 吉用 武史, 受田 浩之, 竹村 明洋, 西川 一弘, 藤川 清史, 松本 拓郎, 中川 尚志, 行武 晋一, 石田 実
    2021 年 10 巻 2 号 p. 171-177
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    研究支援者の活用を念頭にストークスの4象限及び重回帰を用いた解析をおこなった。本研究を通して、研究集中時間の不足や、研究室体制の脆弱化、支援人材のサポート不足など、リソース不足の問題が改めて浮き彫りになってきた。大学や分野関係なく「研究者は疲弊している」の一言に尽きる。政策評価においては、我が国の研究環境が「無理強いをしなければ勝てない世界」であることを認識し、この改善を目指すことが必要である。産学連携・地域連携活動の推進は、大学ないし研究活動へのリソースの流入を増やすことで、この問題の改善を図る政策ともリンクしている。我々は、この観点から以下の結論を導き出している。まず、研究者にも人間的な生活は必要である。研究が楽しい、または研究者としてのキャリアアップのためなど、集中的に研究に打ち込みたいという時期は少なからぬ研究者にあることであろうが、それを評価の側面を含めてマネジメント層が利用すること、また妊娠や出産、育児(男性育児)などワークライフバランスが重視される時期を含む若手にハードワークを無理強いすることは全くあるべきものではない。次に、これに対処するためには、研究者枠の増加は勿論であるが、大学執行部としても、組織としての時間の融通や支援人材の配分を工夫すること等を通じて、研究者を後押しする体制整備も求められる。その意味でのURAのより良い活用が求められるものである。
短報
  • 内田 壱成, 福塚 咲良, 矢野 朋美, 吉村 耕一
    2021 年 10 巻 2 号 p. 179-184
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    自律感覚絶頂反応(ASMR)は、視覚や聴覚への刺激によって頭や首の後ろ、時には別の場所で生じるチクチクする感覚であると報告されている。本研究の目的は、ASMR動画が人の脳活動と気分状態にどのような影響を及ぼすかを検討することである。まず、60人の健常な学生を対象として、6つの動画視聴後のASMR感覚の程度を調査した。その結果から、ASMR感覚を強く誘導する2つの動画を選び、6人の健常な学生を対象として、その動画が脳活動と気分状態に及ぼす影響を脳波とPOMS質問紙を用いて検討した。その結果、POMSの活気レベルはASMR動画の視聴後に低下した。脳波から算出されたリラックスと眠気のレベルは低下し、一方で緊張のレベルは増加した。これらの結果から、動画視聴により誘導されるASMR感覚は脳活動と気分状態に一定の影響を及ぼすことが示唆された。
  • 中山 享, 馬越 千晶, 相原 恵, 秋月 祐璃
    2021 年 10 巻 2 号 p. 185-190
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    優れた炭素燃焼特性を有するTl2O3に7種類の酸化物イオン伝導セラミックス (ZrO2)0.92(Y2O3)0.08、(CeO2)0.8(Gd2O3)0.2、La2Zr2O7、(Bi2O3)0.75(Y2O3)0.25、(ZrO2)0.90(Sc2O3)0.10、La9.7Si6O26.55、La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.115Co0.085O3を複合化し、炭素燃焼特性への影響を調べた。酸化物イオン伝導セラミックスとの複合化によるTl2O3の炭素燃焼特性の向上は認められなかったが、x wt% – Tl2O3 + (Bi2O3)0.75(Y2O3)0.25(x = 5, 10, 20)複合体ではTl2O3単独の炭素燃焼特性を維持していた。Tl2O3 + 酸化物イオン伝導セラミックス複合体の炭素燃焼特性は、イオン伝導以外の機構が示唆された。
  • Susumu Nakayama, Kazunari Itani, Tadashi Yasui, Satoshi Watanabe, Taka ...
    2021 年 10 巻 2 号 p. 191-196
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    After preparing 8-mol% Y2O3-stabilized ZrO2 electrolytes with SiO2 contents to < 40, 550, 1200, and 2800 ppm and attaching Pt electrodes, a direct-current (DC) load test wherein 1 V was applied at 800 °C in air atmosphere for 1000 h was conducted to investigate the effect of SiO2 on the electrical properties. The DC resistance at 800 °C for all samples increased immediately after the test was started, but tended to stabilize over time, and remained almost constant after approximately 600 h. The bulk and the grain-boundary resistances measured by the AC complex impedance analysis at 300 °C after the DC voltage load test were increased in all samples compared to that before the test, but no clear correlation was found between the amount of SiO2 and the resistance. Moreover, the electrode interface resistance measured by complex impedance analysis at 800 °C also increased after the DC voltage load test.
  • 氏家 誠司, 馬場 潤一, 三宮 礼茄, 那谷 雅則
    2021 年 10 巻 2 号 p. 197-200
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    調光液晶シートは、電極基材の間に(高分子ネットワーク/液晶)複合膜(PNLC)を挟み込んだ構造をもち、電場駆動によって光の透過と遮蔽を可逆的に行うことができる。本研究では、PNLCの機能に重要な役割を果たす高分子ネットワークの熱的性質について調べた。高分子ネットワークの熱機械分析(TMA)測定の結果から、ガラス転移温度は87 ℃、熱膨張率は、室温~120 ℃の範囲で1.05×10–4/Kであることが明らかになった。この熱膨張率は調光液晶シートの基材として用いられるポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂と同程度である。PNLCの電極基材面に平行な断面についての走査電子顕微鏡(SEM)観察から、高分子ネットワークは液晶連続相が存在する径0.5~1.4 µmの孔をもち、0.9~1.0 µmの孔径が全体の52 %を占めることが明らかになった。高分子ネットワークを1時間加熱処理(40、60、80、100 ℃)しても、孔径はほとんど変化しなかった。
技術報告
  • Sequencing problem and Navigation during traffic congestion
    Shinichi Funase, Toshihiko Shimauchi , Haruhiko Kimura
    2021 年 10 巻 2 号 p. 201-206
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    Today, CAD/CAM is increasingly gaining its importance in the field of mechanical design. However, these systems are not operated easily by those without proper computer programming skills. This paper aims to allow these non-programming professionals to automatically perform flexible production process simply by expressing in a certain manner what they intend to manufacture. In this paper, flexible production is defined as a process in which a certain knowledge can be easily extended to a similar problem. The paper investigated two systems to solve “sequencing problems” and “navigation during traffic congestion”. The former is a system with problem solving programs developed by a manufacturer in advance, allowing users to operate the system without programming. In the latter system, both a manufacturer and a user do not need to develop a program and the user can solve the problem simply by inputting a knowledge base, which is a set of problems and status altering operations. Their comparison showed the latter system reduces workload for the staff, allowing wider job opportunity for those without programming skills, specifically elders and challenged. The expansion of this system has the potential for realizing a more inclusive and diverse society.
  • Yudai Kitagawa, Shinichi Funase, Toshihiko Shimauchi, Haruhiko Kimura
    2021 年 10 巻 2 号 p. 207-215
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/14
    ジャーナル オープンアクセス
    This paper deals with one of the most difficult sequencing problems, m-machines n-jobs flow shop scheduling problems. Conventional methods adopted in previous studies include the Monte Carlo method by sampling or the simulation method in which the target or evaluation standard is determined and some machining priority rules are used. In this paper, we employed the Monte Carlo method. Sampled “job execution sequence” is arranged in ascending order of the total elapsed time, and the features obtained from the top “job execution sequence” are reported. In addition, we investigated the relationship between the operating time of each machine on each job and optimum solutions. Specifically, a simple setting with same operating time for each machine was used as a baseline, and then cases where the operating times were changed stepwise were considered to show these changes lead to a proportional rise in difficulty in finding an optimum solution. These results can significantly contribute to a more efficient determination of optimum or quasi-optimum solutions.
feedback
Top