日本塩学会誌
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17 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 頼実 正弘
    1964 年 17 巻 5 号 p. 223-231
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 重松 恒信, 西川 泰治, 日下部 富夫
    1964 年 17 巻 5 号 p. 232-238
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    In this study, amounts of titanium contained in sea water, biomaterials and sediments were determined by a method using tiron (disodium-1, 2-dihydroxybenzene-3, 5-disulfonate).
    Ferric iron was added to slightly acidified sample solution as a carrier for titanium, and pH was adjusted to 8.5-9.5 with ammonia. Ferric hydroxide was filtered and dissolved in sulfuric acid. The major portion of iron was removed by mercury cathode electrolysis, and then the absorbance of titanium-tiron complex formed at pH 4 in the presence of EDTA, was measured at 420 mμ.
    After analyzing sea water and lake water samples, several kinds of biomaterials such as seaweed or shellfish, and sediments, the following results were obtained: The content of titanium in sea water amounted to approximately 2μg/l, and that in several kinds of shellfishes and seaweeds amounted to 2.5-6.9×10-2% and 2.5-6.5×10-8% in ash samples, respectively. The titanium content in marine sediments was of the order of 10-1%. In general, the sea samples contained less amount of titanium as compared with the similar land samples.
  • 尾方 昇
    1964 年 17 巻 5 号 p. 239-244
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    (1) 海水に対する銅, 亜鉛, および鉛の溶解度をpH8~9 の範囲で測定した結果, 通常の海水濃度に比較しきわめて大きな溶解度を示し, 特殊な汚染でなければろ過によって除去する乙とは不可能であった.
    (2) 海水が銅, 亜鉛, または鉛により, 飽和点まで汚染されていても, この海水から製造された食塩中の含量は10ppm以下と推定される.
    (3) 銅, 亜鉛, および鉛によって汚染した食塩は, 溶解後pH9でろ過し, 再結晶するととにより, 食塩中の含量はいずれも15ppm以下になると推測される.
    (4) 海水中の銅, 亜鉛, および鉛イオンはpH7以上で, 水酸化第二鉄, 水酸化アルミニウム, または水酸化マグネシウムによる撰集処理を行なうことにより, ほぼ完全に除去できる.
    (5) 海水の撰集処理は, 高濃度の汚染海水においても鉄またはアルミニウムイオン12mg/l, または水酸化ナトリウム (1N) 5ml/lの添加で充分である.
    (6) 撰集処理における共沈速度は比較的速やかであり, その温度効果は小さい.
    (7) 高濃度食塩水中の銅, 亜鉛, および鉛の除去に対しでも, 水酸化第二鉄, 水酸化アルミニウム, または水酸化マグネシウムによる凝集処理はきわめて有効である.
  • 岡本 速雄, 元木 善一
    1964 年 17 巻 5 号 p. 244-250
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    標準型蒸発缶の性能に関係ある缶内の流動状態を観測するため, 蒸発缶をその軸を通る面で切断した内部可視の標準型蒸発缶の模型を製作した. 缶内液と共に移動する粒子を常温淡水に懸吊させて, ストロボ写真をとり, 流跡線と流速を求めた. さらに模型裏面の多数の測圧孔から静圧を測定して缶内の流動状態を考察した.
    縮尺率1/2, 1/4の蒸発缶の切断模型について観測し, 流跡線を求めた結果, 缶底形状, 液高と圧力損失の関係が説明でき缶底形状は主流の描く円弧を包む皿形が理想的であると考えられ, 圧力分布の結果とも一致した. 一方各部流速の測定結果より, 15m2標準型蒸発缶の固形濃度分布の状態が説明できた. 以上の結果を乱流レイノルズ数と乱れ率を使用して, 縮尺率の相異する模型内流動の相似性について検討を加えた.
    終りに本実験の実施にあたり懇切なる御助言を賜つた日本専売公社池田美登博土に対し深甚なる感謝の意を表します.
  • 杉山 幹雄
    1964 年 17 巻 5 号 p. 250-258
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    (1) 食塩の固結と密接な関係を有する食塩層の伝熱現象に対して, 食塩層がマクロ的に均質と見なされる場合には一般の熱伝導の理論が適用され (対流および輻射による伝熱は無視することができる), 層内における温度変化はその温度伝導率を定めれば理論的に求められることを知った.
    (2) E. D. WILLIAMSON & L. R. ADAMSの式を利用して球型のフラスコに一定の充填条件において水分調製した種々の食塩サムプルを充填し, 表面温度を急変させた場合の中心温度の変化を測定して水分と温度伝導率の関係を求めた. 食塩層における熱伝導の抵抗はほとんど各結晶間の接点部分にあり, 結晶表面の附着液の大部分は表面張力によつて接点部分に集まると考えられる.
    (3) 接点の状態について半径の等しい球が接点間距離lをへだてて接し, 結晶表面の附着液が表面張力によつて接点の周囲に引寄せられている模型を考え, 特にlの物理的な意味について考察した. この接点模型は結晶のマクロ的形状や粒度分布の異なる各種の食塩サムプルに対する伝熱実験の結果に矛盾なく適用されることが判明した. lは結晶表面のミクロ的な粗さに関係し, 各種の食塩そのものに対する特性値と見てよいものと思われる. 結晶表面のミクロ的な粗さは精製塩, 粗粒子塩では2μ程度であり, 上質塩ではこれよりもかなり組いものと見なされる.
    (4) サムプルの充填条件を変化させた場合および食塩層において固結が生じた場合の温度伝導率についても考察した. また, 精製塩が上質塩に比べて固結しやすい傾向を有することを物理的な面から推定した.
  • 山下 昭典, 福田 隆, 工藤 妙子, 林 順一
    1964 年 17 巻 5 号 p. 258-268
    発行日: 1964年
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    米国製食料用塩の理化学性, すなわち, 色相, 粒子の形状, 粒径分布, 仮比重, 安息角, 吸湿ならびに溶解速度, および化学成分について試験した結果
    1) それぞれの使用目的に適合した品質の食塩が製造されており, その理化学性は食塩にとより大きな相違が見られる.
    2) 食卓用の塩は, きわめて良好な流動性を示した. その添加物としてはアルミン酸シリコナトリウムが使用されている.
    3) わが国の市販塩に比し, 一般にカルシウム, マグネシウムらの夾雑塩量がきわめて少なく, したがつてその塩化ナトリウム含量は高い.
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