電子写真学会誌
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31 巻, 4 号
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  • 山崎 敏規, 高橋 智
    1992 年 31 巻 4 号 p. 518-523
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    トナー粒子と絶縁性キャリア粒子からなる二成分現像系で,現像器単体装置を使った実験におけるトナー飛散現象について,トナー粒子によるキャリア表面の被覆率(θ),表面積分布に基づいた平均トナー粒子径(d50)および平均キャリア粒子径(D50)を変化させて調べた.その結果,1個のキャリア表面上でランダムに分布し,摩擦帯電し,付着していたトナー粒子の平均個数nで規格化した飛散トナー重量(Wt/n)はトナーによるキャリア表面の被覆率θ,あるいは,トナーとキャリアの総表面積比(nstsc)の増加に対して,トナー粒子径・キャリア粒子径に依らず,指数関数的に増加した.そして,この増加は,トナー表面電荷密度(q/st)とトナー・キャリア間の平衡接触電場(Ek)の積,すなわち,トナー・キャリアの接触部における単位面積当たりのクーロンカ(qEk/st)の低下によって説明された.
  • 住谷 浩一, 星川 潤, 金子 明成
    1992 年 31 巻 4 号 p. 524-530
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    熱溶融型のインクリボンを加熱転写させる手段として集光した半導体レーザ光を用いる方式について検討した.このため新たに,画像上の任意の位置におけるレーザ光の照射時問が画素ごとに制御可能である熱転写試験装置を試作した.この装置をラスタースキャン方式で制御することにより画像を画素の集合体として形成した.その結果,単色記録においては,サーマルヘッドなどの加熱手段では達成不可能であった1900 dpi の高密度記録画像を得た.さらに,ディザ法を使用してイエロー,マジェンタ,サイアンを重ねることによりカラーの階調画像を得た.また,レーザ光の照射時問をパルス幅変調することにより画素の大きさが変更可能であり,面積階調においても良好なフルカラー再現画像を得た.
  • — 理論と最適化 —
    細矢 雅弘, 斉藤 三長
    1992 年 31 巻 4 号 p. 531-541
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    弾性導電ローラを用いた接触型一成分非磁性現像では,現像電極が潜像面に著しく近接するため,光プリンタの高画質化をはかる上で有利な点が多い.近年さらに半導電性の弾性ローラを用いる方法や,表面に誘電層を有する弾性ローラを用いる方法などが検討されている.本報告では,これらの現像方法を統一的に記述できる理論を提案し,実験との比較から現像ローラの電気的構造と現像条件の最適解を見出す.理論では現像電流を考慮し,ローラ抵抗と現像特性の関係を示す現像方程式を導出した.理論と実験の結果は,弾性導電層の表面に低摩擦係数の導電層を設けた積層型導電性ローラが光プリンタに適していることを示しており,これにより潜像電荷分布に忠実なドット形状の再現と安定な現像特性,および低電位現像が可能になる.実用的には,抵抗値が1×104 Ω・m2以下の導電性ローラに1~10 MΩの保護抵抗を介して現像バイアスを印加する構成が有利である.
  • 佐々木 幸雄, 木村 正利, 中島 淳三
    1992 年 31 巻 4 号 p. 542-548
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    画像露光と現像を同時に行う新規な記録法を提案し,記録条件を明らかにした.
    本記録法では,磁気ブラシ現像器と画像露光系とを,べ一スの透明な感光体を挟んで対向配置させ,2つの現像工程によって感光体上にトナー像を得る.第1現像では,現像器の固定スリーブ上に設けた帯状の記録電極位置で,感光体背面からの画像露光と同時に帯電トナーによる一様現像を行い,トナー潜像を形成する.第2現像では,記録電極近傍に形成した現像剤たまりにおいて,スリーブに印加したかぶり回収電圧を用い,非露光部のトナーを静電的に回収する.
    上記記録法の印字条件を明らかにし,プリンタを試作した.この装置は,記録媒体に有機感光体フィルムを用い,帯状記録電極を設けた現像器,LEDアレイ光学系,転写ローラ,除電ランプ,定着器で構成した.現像剤には,小粒径の導電性キャリアと磁性絶縁性トナーを用いた.このプリンタでは,普通紙上で光学濃度1.0の良好な印字を得た.
    本記録プロセスは,(1)簡易なプロセスであるため小型化が可能,(2)コロナ放電を用いないため有害なオゾンが発生しない,(3)未転写トナーを現像器で回収可能,といった特徴がある.このため,次世代の電子写真プロセスとして期待できる.
  • 藤村 浩
    1992 年 31 巻 4 号 p. 549-557
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    本論文は電子写真方式における転写紙の感光体ドラム(以後,単にドラムという)からの静電剥離について,そのメカニズムをエネルギー的考察から検討したものである.このエネルギーは,主にドラムと転写紙の間で作用する静電力によう静電エネルギーと,転写紙がドラムに吸引したときに貯えられる曲げこわさによる弾性エネルギーである.この2つのエネルギーの大小関係でメカニズムの解析を試み,剥離性能について次のような諸特性を明らかにすることができた.
    1)正現像システムと反転現像システムの問で剥離性能の差異はない.
    2) 分離帯電電位の設定範囲については,剥離性能の大きい転写紙は常に小さいのを包含するので,その電位を共通に設定することができる.
    3)剥離性能は転写紙の曲げこわさだけでなく誘電率の影響も受けている.
    4)潜像電位に対する剥離性能の変化率はすべての転写紙に対して同一である.
    そこでこれらを検証するため,実用されている転写紙について剥離実験を行い,概ね良好な結果を得ることができた.
  • 江口 英輔
    1992 年 31 巻 4 号 p. 559-566
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
  • 河合 清三
    1992 年 31 巻 4 号 p. 567-571
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
  • 津田 基之, 岩佐 達郎, 中川 将司, 吉川 知志
    1992 年 31 巻 4 号 p. 572-577
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
    生体の持つ優れた光センサーである網膜の視物質は発色団レチナールと蛋白質からなりたっている.本章では視物質の光受容機構,波長調節機構を分子レベルで理解したい.特に最近の遺伝子工学による入工センサーの構築にも書及する.
  • 宮坂 力
    1992 年 31 巻 4 号 p. 578-584
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
  • 磯田 悟
    1992 年 31 巻 4 号 p. 585-590
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
  • 杉野 弘明, 安食 秀一, 安田 喜昭, 豊玉 英樹
    1992 年 31 巻 4 号 p. 591-598
    発行日: 1992年
    公開日: 2007/06/06
    ジャーナル フリー
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