岡山県北部の19〜38年生ヒノキ15林分において,1年間にわたって月侵食土砂量を測定し,10, 30, 60分間最大降雨強度(I_<10>, I_<30>, I<60>)および月降水量(P)から導かれる降雨因子との関係を保育区と放置区に分けて調べた。その結果,保育区,放置区ともに,月侵食土砂量は6〜10月に多く,11〜2月に低い傾向がみられた。放置区,保育区ともに,月降水量,降水指数(P・I_<60>),降雨加速指数(P・I_<60>・I_<10>)と月侵食土砂量との関係はべき乗式が成り立った。I_<10>1, I_<30>, I_<60>の月積算値と月侵食土砂量との間にもそれぞれべき乗式が成り立ったが,P, P・I_<60>, P・I_<60>・I_<10>との場合に比べていずれも相関係数は低い傾向がみられた。
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