本研究の目的は,高校生を対象に部活動への参加の有無と学校適応,スクール・モラールとの関連について,部活動への積極性と学校タイプを考慮し検討することであった。高校生2,375名を対象に,調査対象校を進学校,進路多様校,非進学校に分類し,かつ,部活動の種類および部活動への積極性をもとに5群に分類した上で,分析を行った。二要因の分散分析の結果,すべての学校タイプにおいて,部活動への積極性が高い生徒ほど,学校適応,スクール・モラールともに得点が高いことが明らかになった。一方で,部活動への積極性が低い生徒と不参加の生徒には,得点差は認められなかった。以上の結果から,運動部,文化部といった部活動の種類を問わず,部活動に積極的に参加することが重要であることが示唆された。
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