日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
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日本文化人類学会第46回研究大会
選択された号の論文の185件中51~100を表示しています
代表者 菅原和孝
分科会
23日(土) 13:30-15:55  H会場
分科会Hb 「復興・教育・地域社会:3.11と人類学(1)」
代表者 林勲男
分科会
24日(日) 9:00-11:25  H会場
分科会Hc 「震災とつながりの人類学:3.11と人類学(2)」
代表者 木村周平
分科会
23日(土) 9:30-12:25  I会場
分科会Ia 「客をしかりつける女たち:水商売・セックスワーク・感情労働」
代表者 田中雅一
  • 水商売・セックスワーク・感情労働
    田中 雅一
    セッションID: PIa0
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本分科会の目的は、女性による接客が主たる職場で、男性客を叱りつけるという行為について考察することである。これによって、働く女性のエイジェンシーや、仕事とジェンダーならびにセクシュアリティとの関係についての理解を深め、感情労働研究に貢献したい。具体的に取り上げるのは、銀座のクラブホステス、京都のスナックのママ、関東の芸者、日本人セックスワーカー、在韓米兵相手のフィリピン人セックスワーカーである。
  • ホステスの<色で売る>と<いい人間関係>の比較から
    松田 さおり
    セッションID: PIa1
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本報告は、日本のナイトクラブで働く女性の接客場面における感情労働を、<色で売る>および<いい人間関係>という銀座ホステスの現場概念から分析するものである。ジェンダーの差異と客-ホステス間の非対称性から一層の困難を抱えるホステスが、客を「叱りつける」という「自律的」な感情労働場面を詳細に検討することで、感情労働概念における「他律性」と「自律性」を再考することにつなげたい。
  • 中岡 志保
    セッションID: PIa2
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本報告は「かわいい」を売る芸者、「夢を売る商売」「芸を売る仕事」の三形態を比較し、叱りつけるという行為を通して芸者アイデンティティの差異を考察する。申請者のこれまでの調査から、客は期待するサービスに則った遊び方をし、芸者は自己アイデンティティに近い売りを持つ花柳界へと移動することが確認されている。こうした状況のなかで、芸者が客を叱りつけることの意味はどのように解釈されるのかについて明らかにする。
  • 脱性化という戦略を巡って
    中田 梓音
    セッションID: PIa3
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では、京都のスナックでの記録した会話の分析をもとに、ママと客との間に見られるやりとりを考察する。とくに怒りやそれに類似する感情や「叱りつける」という行為を扱う。スナックは、ママが主に男性客に飲食物を提供する場所である。こうした場所で客を叱りつけて、その面子をつぶすということは通常考えられない。あってもきわめて計算されている。そこにはまた性的関係を回避する「脱性化」の機能も認められる。
  • 感情労働の視点から
    田中 雅一
    セッションID: PIa4
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本発表の目的は、セックスワーカーたちのインタビューをもとに、彼女たちが男性客に対してどのような態度をとるのかという問いについて考察し、これまでの感情労働研究を批判的に検討することである。一般にセックスワーカーと客との間には絶対的な上下関係があるとみなされてきた。このため叱りつける、といった行為は想定されてはいなかった。その意味を探ることで女性たちのエイジェンシーの特質に迫りたい。
  • 在韓米軍基地村の米兵相手のフィリピン女性「エンターテイナー」の場合
    徐 玉子
    セッションID: PIa5
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
     本発表は在韓米軍基地村の米兵専用のクラブで「エンターテイナー」として働くフィリピン移住女性たちの生活に密着した参与観察とインタビューに基づいて、よく国際人身売買の犠牲者として表象される彼女たちが移住先の性産業で遂行する労働をミクロなレベルで考察する。それによって、これまであまり議論されなかったセックスワークにおける感情労働について論ずると同時に、労働過程で発現されるエイジェンシーを浮き彫りにする。
分科会
23日(土) 13:30-16:25  I会場
分科会Ib 「グローバル支援の人類学:支援研究から人類学的支援へ」
代表者 鈴木紀
個人発表
23日(土) 10:00-12:25  A会場
個人発表
23日(土) 10:00-12:25  B会場
  • シンガポールの事例から
    福浦 厚子
    セッションID: B01
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
     慈善活動は華人社会に限らず、各地で多数みられ、また先行研究も多数行われている。今回はとくにシンガポールの善堂に注目し、従来の活動領域を超え、政策を提言したり場合によっては公共事業と不可分の関係にある側面を明らかにする。そのことで従来の慈善活動についての研究に新たな視点を加えることにしたい。また、本研究を、慈善活動の目的や人々が参加しようとする動機等について考える一助としたい。
  • ベトナム「枯葉剤被害者」の創造から
    上杉 健志
    セッションID: B02
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本発表ではベトナム中部アルーイ地区におけるフィールド調査の結果を基に、枯葉剤被害」の創造を通してベトナムでの科学と市民権の関係を考察する。現在ベトナムでは、枯葉剤被害者の生物学的立場は、必ずしも国家からの補償という形での特別な市民権につながらない。むしろ、民族や家族の戦争参加の履歴を基にした、異なった市民権が、異なった「枯葉剤被害者」としての生物学的アイデンティティーの礎になっている。
  • 高麗人蔘をめぐる言説を中心に
    林 史樹
    セッションID: B03
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
     韓国では、2000年頃から健康ブームが巻き起こり、今日においてもその熱は冷めやらない。本発表では、韓国で健康維持のアイテムとしてもっとも根強い人気がある高麗人蔘に焦点を当て、この高麗人蔘をめぐる言説とのかかわりから、健康ブームがどのような形成過程を遂げてきたかを明らかにしたい。同時に、そこで語り継がれる「神話」と新たな神話づくりのプロセスが今後の健康ブームの維持にどれほど寄与してきたのかを論じていく。
  • パナマ東部先住民エンベラにおける動物・植物の利用から見る身体の諸相
    近藤 宏
    セッションID: B04
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    近年、「アニミスム」「マルチナチュラリスム」等の新しい人類学的概念に注目が集まっている。その概念形成には、南米低地先住民の身体をめぐる言説と実践が素材のひとつとして重要な役割を果たした。ただ、その文化的事象にはこれら昇華された概念とはまた異なる形象を見出しうる可能性があるのではないか。この視点から、パナマ東部先住民エンベラにおける身体の変形・改良を目的とする動植物を利用の諸実践を考察する。
  • 英軍グルカ兵の徴募・人員管理政策と自主的通婚規制
    上杉 妙子
    セッションID: B05
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本発表では、旧英領インド陸軍及び英国陸軍に雇用されてきたグルカ兵の通婚規制を取り上げ、配偶・生殖過程の管理に注目する観点から英国の国際戦略におけるマーシャル・レイスの位置づけ及び主体的関与を明らかにする。結論として、1)グルカ兵が自主的に通婚規制を行ってきたことと、2)通婚規制が、駐屯地周辺の人々との民軍関係を調整しマーシャル・レイスのブランドを維持するための境界作業として機能してきたことを指摘した。
個人発表
23日(土) 10:00-12:25  E会場 
個人発表
23日(土) 10:00-12:25  F会場
個人発表
23日(土) 13:30-17:25  A会場
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