日本障害者歯科学会雑誌
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最新号
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原著
  • 小松 知子, 横山 滉介, 宋 文群, 萩原 大, 野口 毅, 高満 幸宜, 渡辺 匡, 戸田 真司, 李 昌一, 井野 智
    2023 年 44 巻 3 号 p. 213-222
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    近年,Information and Communication Technology(ICT)を活用した新たな技術を導入したオンライン診療が検討されている.本研究では,障害者支援施設での摂食嚥下リハビリテーションにおけるオンラインの活用を検討した.

    当科に受診したことがある障害者支援施設入所者で,経口摂取で食事介助を必要とする者を対象者,対象者の摂食嚥下に問題や困りごとを感じて,相談をした食事介助者を相談者とした.相談者に対して対象者の食事場面におけるオンライン指導を4回行い,その後,質問紙により相談者にオンライン指導に関する調査を実施した.

    対象者は,知的能力障害者8名,相談者は生活支援員29名であった.相談内容は「むせ」が最も多く,オンライン指導では「むせ」の他に「ペースが早い」や「不適切な介助」「不適切な姿勢」などの問題点も多く観察された.介助方法や姿勢,食具の調整・変更は,相談者による対処で改善された.対象者の「むせ」「食べこぼし」「一口量が多い」「丸飲み」「犬食い」など摂食嚥下機能に関わる問題点は減少あるいは改善傾向を示した.質問紙調査ではオンライン指導の有益性,進め方ともに高い評価であった.

    障害者支援施設への入所などの生活環境の変化のなかで,継続的に誰もが公平な医療を受療できる合理的配慮において,オンライン診療が活用されることは重要であると考えられた.

  • 鈴木 香保利, 小笠原 正, 増田 裕次
    2023 年 44 巻 3 号 p. 223-233
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    口腔内診査およびポリッシングブラシによる歯面研磨(以下ポリッシング)について,自閉スペクトラム症(ASD)者の口腔内診査およびポリッシングに適応する判断基準を検討した.対象者は2019年4月から2023年3月までに西尾市障害者歯科診療所およびよこすな歯科クリニックへ初診で来院したすべてのASD者90名とした.暦年齢,性別,発達年齢,強度行動障害(厚生労働省1993判定基準表を使用),障害特性,過去の歯科治療経験,医科治療経験について調査し,「車から出る」から「口腔内診査」「ポリッシング」までの13ステップについて,初診時の受診行動を観察し,初診時に不適応行動が観察された者はトレーニングを行い,その結果を評価した.分析方法はFisherの直接確率検定あるいはχ2検定と決定木分析を用いた.分析の結果,暦年齢,発達年齢の6分野,強度行動障害の「激しいこだわり」「食事関係の強い障害」「著しい多動」,強度行動障害得点,障害特性の「常同行動」「奇声」,歯科治療経験の「歯科抑制経験」「歯科定期健診の有無」「歯科定期健診時抑制経験」,医科治療経験の「医科抑制経験」が影響していた.ASD者における口腔内診査およびポリッシングの適応判断基準は「基本的習慣」と「言語理解」の発達年齢が3歳2カ月以上であった.医科における抑制治療経験のある者は口腔内診査およびポリッシングができない傾向にあったことから,発達年齢に配慮し,嫌な思いをさせないことが重要であると考えられた.「基本的習慣」と「言語理解」の発達年齢が3歳2カ月以上のASD者は,97.2%の確率で地域の歯科医院において,口腔健康管理のための定期健診として口腔内診査とポリッシングを受けられる可能性があることが示された.

  • 進藤 彩花, 草野 緑, 岡澤 仁志, 上田 智也, 矢尾 喜三郎, 内野 隆生, 岡庭 玲, 大岡 貴史
    2023 年 44 巻 3 号 p. 234-242
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    本研究は施設職員に対する口腔衛生管理指導の頻度と施設入所高齢者の口腔内環境の変化の関連を定量的に評価検討することを目的とした.

    対象者は,特別養護老人ホームに入所している含嗽可能な者とした.居住階により2群に分け,クロスオーバー法にて研究を行った.施設職員への口腔衛生管理指導は週に1回(週1回群)と月に1回(月1回群)それぞれを居住階により分け,約2カ月間介入を行った.その後約1カ月間のウォッシュアウト期間を経て,週1回群と月1回群を交換し,同じく約2カ月間の介入を行った.口腔環境の測定には,Salivary Multi Test(多項目・短時間唾液検査システム,以下,SMT)のアンモニアと,Oral Health Assessment Tool日本語版(以下,OHAT-J)を使用した.SMTは介入前後の結果について,OHAT-Jは週1回群と月1回群にて介入前と比較した介入後の改善について分析を行った.

    SMTの結果では,週1回群に関してはアンモニアの値で有意に改善がみられた(p=0.001).OHAT-Jの結果では,ほとんどの項目で週1回群と月1回群の改善の差がみられなかった.

    本研究の結果から,週1回群と月1回群の口腔衛生管理指導を比較した場合,週に1回の頻度で口腔衛生管理指導を行うことで定量的な口腔清掃状態の改善が得られる可能性が示唆された.

症例報告
  • 田﨑 園子, 原 麻莉, 香川 豊宏, 小島 寛
    2023 年 44 巻 3 号 p. 243-247
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    無下顎耳頭症(Agnathia-otocephaly complexあるいはOtocephaly)は第一鰓弓由来の発生異常で,下顎が欠損または低形成で,全前脳胞症や内臓異常を伴うこともある疾患である.長期の生存例の報告は少ないため,出生後の歯科的な治療法に関しても確立されていない.

    症例は初診時生後11カ月の男児.在胎28週で出生した早産,低出生体重児.2歳までの成長過程で低体重,低身長および運動発達の遅れを認めた.顔貌所見として眼瞼裂斜下,両側耳介の低位を認め,小口で下唇の赤唇を認めなかった.CT画像より下顎骨の完全欠損および下顎周囲の筋の形成不全を認めたが,上顎はすべての乳歯および第一大臼歯の石灰化を認めた.また,CT画像上で大唾液腺の構造は不明であったが,流涎を認めたことから唾液腺の機能はあるものと考えられた.成長の過程で歯の萌出遅延を認めたが,模型計測で上顎乳前歯の歯冠近遠心幅径は日本人小児の平均値+1SD前後と比較的大きな値を示した.

    無下顎耳頭症は長期生存例の報告が少ないが,出生後の気管切開や経管栄養などの対応によって生存した本症例では,歯が萌出し,流涎もあることから,一般的な経管栄養患者と同様に歯石の沈着による誤嚥性肺炎について注意する必要がある.これに加え,口が非常に小さく,成長に伴い開口量の増加はみられたものの,口腔内の確認や処置などの歯科的対応が非常に困難になることが予想されることから,家族への予後説明や医科との連携が重要であると考えられた.

  • 髙野 知子, 新倉 啓太, 杉山 郁子, 鈴木 杏奈, 高瀬 幸子, 小松 知子, 池田 正一
    2023 年 44 巻 3 号 p. 248-254
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    Freeman-Sheldon症候群(FSS)は口笛顔貌,鼻翼低形成,手指の尺側偏位を主徴とする症候群で,口腔顔面領域においてさまざまな症状を呈する.なかでも小口症は必発症状であり,それによる食物摂取困難,発音障害,口腔清掃状態の不良,歯科治療困難など,歯科領域との関連が深い.今回,成人期で初診来院したFSS患者の歯科治療を経験したので報告する.

    身体所見は両手指屈曲拘縮と両側先天性内反足を認め,顔貌所見と口腔内所見は一般的なFSSの所見にほぼ一致した.口裂は小さく,口裂幅32.4mmで,口腔周囲の緊張と拘縮が著しく,最大開口量は上下中切歯間で21.5mmであった.摂食については現状で本人の満足度は高く,発音障害も認められなかった.その他に全顎的に歯頸部にプラーク付着と歯石沈着,軽度の歯肉腫脹を認め,上下大臼歯部咬合面にう蝕症第1~2度を認めた.患者に知的能力障害は認められず,歯科治療に対し協力的であったが,口唇の伸展が乏しく,頰粘膜を拡げようとすると緊張が強く閉口してしまうため,治療に難渋した.しかし,継続した歯科受診を行い,初診時から2年後には,わずかではあるが口腔周囲の緊張は軽減し,開口量も1mm増加していた.

    FSS患者に対し,歯科受診を重ねることは口腔周囲の緊張を軽減し,小口症による開口障害の改善に繋がると考えられ,良好な口腔内環境,口腔機能の確立,維持のために,早期からの積極的,継続した歯科の介入が重要であると考えられた.

  • 山口 喜一郎, 藤井 航, 二宮 静香, 長友 祐子, 石倉 行男
    2023 年 44 巻 3 号 p. 255-261
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    抗血栓療法患者の抜歯において,出血のリスク評価や対応については報告されている.しかし,再発のリスク評価については報告がない.今回,抗血栓療法患者が抜歯後に心原性脳塞栓症を2度再発した症例を経験したので報告する.

    患者は心原性脳塞栓症で,リハビリテーションのため当院へ入院した60歳男性である.発症から第46病日にエドキサバン内服下に重度歯周炎の下顎右側第二小臼歯に対し,抜歯術を施行した.抜歯から6日後,失語症の症状があり,MRIにより再発を認め,急性期病院へ搬送となった.その後再入院し,初回の発症から第112病日にアピキサバン内服下に根尖性歯周炎の上顎右側中切歯に対し,抜歯術を施行した.抜歯から3日後,構音障害の悪化を伴う再発を認め,急性期病院へ搬送となった.

    本症例は抜歯時の出血リスクおよび再発リスクを考慮し,抗凝固薬内服下に抜歯術を2度施行したが,抜歯からそれぞれ6日後および3日後に心原性脳塞栓症が再発した.炎症は血中での凝固亢進を誘発し,血栓形成を生じやすくすることから,抜歯前後の消炎処置が重要と考える.また,本症例のように抜歯から数日後に再発しうる可能性を考慮し,抗血栓療法患者への観血的処置では炎症が生じる数日間は体調確認を行う配慮が必要である.また,観血的処置を行う際には十分な説明を行い,同意を得るとともに,同居者の有無など生活背景についても情報収集を確実に行うことが必要である.

  • 本間 高志, 星 久美, 高橋 温
    2023 年 44 巻 3 号 p. 262-268
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    18トリソミーは常染色体異常症候群の一つで約6,000人に1人の頻度でみられる.胎児期から重度の胎児発育不全を呈し,知的能力障害と多臓器にわたる合併症を有する.以前は1年生存率が5~10%とされていたが,近年は大幅に改善しつつある.今回われわれは18トリソミー患児の胃管挿入時における乳歯誤飲,およびその摘出を経験したので報告する.患児は12歳2カ月の女児.出生時に18トリソミーと診断され,経鼻胃管および経鼻経腸栄養チューブによる経管栄養により栄養管理されている超重症心身障害児である.経鼻胃管のトラブルがあり,その再挿入を行った際に,脱落乳歯と思われる異物が食道下部に誤飲されていることが判明した.当初は自然排出を期待して数日間経過観察を行ったが,胸腹部エックス線写真でのフォローアップにて異物の位置に変化を認めなかったため,誤飲時より4日目に透視下にて経口的に摘出を行った.本症例では消化管の変形が進行したため,経鼻胃管の挿入が困難であり,挿入操作時の刺激により乳歯が脱落し誤飲が引き起こされたと考えられたが,誤飲後早期に発見されたため適切な対応を取ることができた.本症例のようにみずから症状を訴えることができない超重症心身障害児・者で口腔内に関連する医療的ケアなどの操作が日常的である場合,通常では起こるとは考えにくい歯や修復物などの脱落が起こる可能性があり,さらにその事実は認知されるまで長時間を要する場合もあることを視野に入れて,より包括的な口腔管理が必要と考えられた.

  • 中村 祐己
    2023 年 44 巻 3 号 p. 269-274
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    われわれは脳性麻痺,知的能力障害,閉塞性睡眠時無呼吸症のある15歳の患者に口腔内装置治療を行った.患者は出生時から下顎が著しく小さく,睡眠中に正常に呼吸することが困難であった.そのため,患者は1歳6カ月時に気管切開術を受け,8歳時にアデノイド切除術を受けたが,15歳時にも気管切開孔を使用しなければ,睡眠中の呼吸は不安定であった.患者の両親が患者の呼吸状態の改善を希望して当院を受診し,われわれは口腔内装置による改善を図った.

    装置装着により,無呼吸低呼吸指数は26.1%減少し,その内訳として口腔内装置治療の対象である閉塞性・混合性無呼吸は38.9%減少,動脈血酸素飽和度の最低値は92.4%まで改善した.また,仰臥位での無呼吸指数は51.4%減少,レム睡眠での無呼吸低呼吸指数は78.7%減少した.

    脳性麻痺,知的能力障害のある小児の閉塞性睡眠時無呼吸症に対して口腔内装置治療を実施し,改善傾向を認めた.

  • 長 美智恵, 山室 宰, 難波 亜弥, 日永 智子, 山川 摩利子
    2023 年 44 巻 3 号 p. 275-281
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    PURA症候群はPURA関連神経発達異常症の一つで,PURA遺伝子のヘテロ接合性の病的バリアントを原因とする先天性異常症候群である.今回,われわれはPURA症候群の患者に対し経口前投薬として「ミダゾラム(ミダゾラム®)」を併用した亜酸化窒素吸入鎮静法にてう蝕および歯周治療,口腔衛生管理を行ったので報告する.

    患者は10歳男児.一般歯科医院から熊本県歯科医師会口腔保健センターにう蝕治療および口腔衛生管理目的で紹介された.治療に対する拒否が強く経口前投薬としてミダゾラムを併用した亜酸化窒素吸入鎮静法による歯科治療を提案した.

    鎮静の注意点として,医科からの情報提供による低血糖の既往,PURA症候群に伴う特徴のうち,股関節形成不全,低体温,吃逆過多が挙げられた.以上を考慮しながら2回に分けて同鎮静法によるう蝕および歯周治療,口腔衛生管理を行った.現在患者は2カ月に1回通院し,歯面清掃とトレーニングを行っている.

    本症候群の頻度は知的能力障害の原因の0.3~0.5%と推定する報告がある.正式な臨床診断基準は現在のところ公表されていないが,確定診断に要するゲノム解析が広く認知されてきたことにより症例数は増加傾向にある.本症例は中等度のう蝕で罹患歯数も少なかったが,症例によっては重度の多数歯う蝕や歯周炎に罹患する可能性もあり,より早期からの歯科の介入が望ましく,そのためには歯科疾患予防について医科との連携や口腔衛生管理に関する保護者への啓発が必要である.

  • 安藤 早礎, 秋山 茂久, 山根 尚弥, 村上 旬平
    2023 年 44 巻 3 号 p. 282-288
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    プラスミノゲンはプラスミノゲン活性因子により活性化されプラスミンとなり,フィブリンの分解,創傷治癒および組織形成に関与する.プラスミノゲン欠損症はⅠ型プラスミノゲン欠損症(低プラスミノゲン血症)と,Ⅱ型プラスミノゲン欠損症(プラスミノゲン異常症)に分類されるが,臨床症状を認めるのは主にⅠ型である.Ⅰ型プラスミノゲン欠損症は創傷治癒過程においてフィブリンを分解できず,粘膜に木質性の偽膜を形成する.最も一般的な臨床症状はリグニアス結膜炎で,結膜に偽膜を反復形成する.結膜以外には中耳,口腔粘膜,咽頭,十二指腸,気道および女性生殖器にも偽膜病変を形成し,先天性閉塞性水頭症を呈する場合もある.今回われわれは,症状からⅠ型だと推定されるプラスミノゲン欠損症患児の口腔内に偽膜病変を認めた症例を経験したので報告する.

    症例は4歳の女児.障害名はDandy-Walker症候群,水頭症,てんかん,知的能力障害で,プラスミノゲン欠損症の症状としてリグニアス結膜炎および歯肉への偽膜形成を認めた.歯肉の偽膜に対して軟膏の塗布,抗生剤処方,洗浄,Er:YAGレーザー照射およびプラーク除去を行った.偽膜は縮小傾向を示すものもあったが,完全に消失することはなかった.軽度の外傷,感染および炎症が偽膜を形成する原因となるため,口腔衛生状態を悪化させないために,今後も患児の歯科適応に合わせた口腔衛生管理を継続していく必要がある.

臨床集計
  • ―保護者へのアンケート分析―
    加藤 篤, 廣瀨 満理奈, 鴨狩 たまき, 永坂 梨奈, 田中 恵
    2023 年 44 巻 3 号 p. 289-296
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorders:ASD)のDSM-5における診断基準のなかに「同一性へのこだわり,日常動作への融通のきかない執着,言語・非言語上の儀式的な行動様式」と記載がある.ASDにおける代表的なその特徴を踏まえて,当科では担当歯科医を固定し,また歯科チェアーを同一にするよう配慮を行っている.今回30年以上障害児者の治療を担当していた歯科医師退職の時期(2013年)と,病院建て替えの機会に歯科外来が一新された時期(2019年)に,それぞれASD患者の保護者を対象としてその影響に関するアンケートを行った.対象は同一歯科医師に治療を施されたASD患者113名の保護者(アンケート期間:2014年4~5月),および病院建て替えの時期に当科を受診したASD患者109名の保護者(アンケート期間:2019年4~5月)を対象とした.調査項目としては,歯科医師・歯科外来の変更後に総合的に態度の変化を認めたか,もし認めた場合はその詳細について,また保護者の不安なども調査した.結果として歯科医師変更では88.5%が交代した歯科医のもとで今まで通りの対応での診察が可能であった.一方で歯科環境の変化では64.2%が今まで通りの受診が可能だったと回答した.今回の結果からは歯科医師への「こだわり」をもっていたASD患者が比較的少なく,診療場所への「こだわり」は歯科医師変更よりは影響を認めたものの,歯科受診自体にそれほど影響を及ぼしていない可能性が考えられた.

委員会報告
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