日本組織適合性学会誌
Online ISSN : 2187-4239
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16 巻, 1 号
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総説
  • 宮川 卓, 徳永 勝士
    2009 年16 巻1 号 p. 39-48
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/03/30
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    ナルコレプシーは代表的な過眠症であり, 遺伝素因や環境素因といった複数の因子が作用し, 発病に至る多因子疾患である. これまでのナルコレプシー研究において注目すべき点は, 日本人ではほぼ全てのナルコレプシー患者がHLA-DRB1*1501-DQB1*0602ハプロタイプを保有すること, およびオレキシン神経系の機能低下がナルコレプシーの病態に関わることである. しかしながら, 依然として不明な点が多く残されているため, 我々はナルコレプシーの新たな遺伝素因を解明すべく, 研究を進めており, その内容についても本稿で紹介する. 「ナルコレプシーについて」ナルコレプシーは, 睡眠発作, 情動脱力発作(カタプレキシー), 睡眠麻痺および入眠時幻覚を主症状とする過眠症である. 睡眠発作は耐え難い眠気により, 通常であれば居眠りをしないような場面(例えば, 試験中や歩行中など)で眠り込む発作である.

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