日本組織適合性学会誌
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21 巻, 2 号
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平成26年度認定HLA検査技術者講習会テキスト
  • 徳永 勝士
    2014 年 21 巻 2 号 p. 87-95
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル フリー
    最高度の遺伝的多型性を示すHLA遺伝子群は,輸血・移植領域にとどまらず,人類進化,親子鑑定・個人識別,疾患感受性,薬剤過敏症など幅広い分野で有効に活用されている。ここでは,日本人を含むアジア系集団の起源と形成,ナルコレプシー,B型肝炎関連疾患などへの感受性と抵抗性,Stevens-Johnson症候群などを例に取り上げ,我々の経験を中心に紹介する。
  • 小島 裕人
    2014 年 21 巻 2 号 p. 97-104
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル フリー
    HLA(Human Leukocyte Antigen)は移植に関わる検査が多く,より正確なデータをより早く提供することは検査側の責務である。検査の精度やスループットを上げるには,高価な機器や試薬,複雑な検査法が必要となるが費用,人員的な問題が発生するため,施設ごとに検体数や設備などによって最適の方法を選択しているのが現状である。そのなかで検査精度の理想は,いつ,どこで,だれが,なにを(検体種類),なぜ(検査目的),どのように(検査方法)検査しても同等の結果が得られることである。これは国内のみならず,国際的な観点からも同じことが言える。今回は,2012年にリバプール(イギリス)で開催された第16回国際ワークショップ(16th IHWS)と2013年にシカゴで開催された第39回アメリカ組織適合性学会(39th ASHI)からみたHLA検査の現状について国内と比較して紹介していきたい。
  • 湯沢 賢治
    2014 年 21 巻 2 号 p. 105-118
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル フリー
    腎移植の成績は,免疫抑制剤の進歩により,格段に良くなった。それまでは,拒絶反応を少しでも少なくするために組織適合性HLAの一致が求められ,適合者が選択されてきた。しかし,免疫抑制剤の進歩により,HLAの適合度が腎移植成績に与える効果は低くなった。その後,高感度の抗HLA抗体検査が可能となり,組織適合性検査の重要性が見直されてきている。腎移植における組織適合性検査の重要性を認識できるよう,腎移植の現況を解説し,組織適合性検査の関わりの詳細を解説する。また,現在の組織適合性検査の問題点,今後の展望を述べた。
総説
  • 竹嶋 伸之輔, 間  陽子
    2014 年 21 巻 2 号 p. 119-129
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/11
    ジャーナル フリー
    ウシMHCクラスII領域は,15 Mb長のDNA挿入により非古典的クラスII遺伝子を有するクラスIIb領域と古典的クラスII遺伝子を有するクラスIIa領域の2つに分断されている。これまで,主にクラスIIa領域のBoLA-DR遺伝子の多型性解析が行われてきたが,近年BoLA-DQ遺伝子群の高精度タイピング法が開発され,クラスIIaハプロタイプの解析が大きく進展した。本稿では,BoLA-DQ遺伝子群の中で最も多型に富むBoLA-DQA1遺伝子についてウシ品種集団における多様性解析と,BoLA-DQと疾患感受性の関連について概略した。
学会レポート
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