HLA(Human Leukocyte Antigen)は移植に関わる検査が多く,より正確なデータをより早く提供することは検査側の責務である。検査の精度やスループットを上げるには,高価な機器や試薬,複雑な検査法が必要となるが費用,人員的な問題が発生するため,施設ごとに検体数や設備などによって最適の方法を選択しているのが現状である。そのなかで検査精度の理想は,いつ,どこで,だれが,なにを(検体種類),なぜ(検査目的),どのように(検査方法)検査しても同等の結果が得られることである。これは国内のみならず,国際的な観点からも同じことが言える。今回は,2012年にリバプール(イギリス)で開催された第16回国際ワークショップ(16
th IHWS)と2013年にシカゴで開催された第39回アメリカ組織適合性学会(39
th ASHI)からみたHLA検査の現状について国内と比較して紹介していきたい。
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