日本組織適合性学会誌
Online ISSN : 2187-4239
Print ISSN : 2186-9995
ISSN-L : 2186-9995
13 巻, 2 号
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総説
  • 中島 文明
    2006 年 13 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 2006年
    公開日: 2017/03/30
    ジャーナル フリー

    HLA抗原は対立遺伝子型そのものであり, 他の血液型のように一つ一つのアロ特異性に名称が規定されていない. HLA抗原分子上にも当然いくつかのエピトープが存在するが, HLA抗体特異性の表現は, 反応する抗原名を列挙する方法で行われる. 抗原名の表記はHLA発展の過程で, スプリット抗原として入れ子状態となり, 解釈を困難にしている. アロ血清中には複数のエピトープに対する抗体が混在し, 一方, 異なる抗原間では共通エピトープが存在することから, HLA抗体の解析は必然的に難解となる. 本稿では, 従来の血清学的解析手法から近年の高感度試薬に対応可能な解析法に至るまで解説する.

  • 椎名 隆
    2006 年 13 巻 2 号 p. 139-155
    発行日: 2006年
    公開日: 2017/03/30
    ジャーナル フリー

    MHC抗原はどのくらい前に誕生し, 悠久の時を経てどのように現型を獲得してきたのだろうか, また, 完成度の高いMHCシステムを有する動物は何であろうか. これらの疑問に答えるために, 筆者らは様々な動物におけるMHC領域のゲノム配列を決定し, それらの配列の間の詳細な比較解析を進めている. 本稿では, MHC領域の比較ゲノム解析の構想とこれまでに得られた知見について概説した.

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