科学・技術研究
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巻頭言
特集
原著
  • 佐用 拓海, 丸本 颯人, 西尾 憲悟, 後藤 啓太, 福田 一石, 清水 康智, 川崎 剛美, 大角 義浩, 武井 孝行, 吉田 昌弘
    2025 年14 巻1 号 p. 13-18
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    半導体集積回路には、ウェハと呼ばれる微細な凹凸を限界まで排除した超平坦な基板が使用されている。このような平坦な基板を製造するために、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing: CMP)という研磨技術が用いられる。特に、CMPに用いられる高分子系研磨パッドには、研磨スラリー材の保持や研磨生成物の排出を容易にするため、空孔を有している。本研究では、強度に優れる高分子系CMP研磨パッドに空孔を形成するため、中空マイクロカプセルの開発を目的としている。クロロベンゼンを芯物質、メラミン-ホルムアルデヒド骨格を壁材としたマイクロカプセルの調製を行い、その後の乾燥工程によって、クロロベンゼンを除去することで中空マイクロカプセルの調製を行った。具体的にマイクロカプセルの調製条件(乳化時の撹拌速度、カプセル壁材料の濃度、連続相に対する分散相の体積比率)によるカプセル形態や平均粒子径の検討、平均粒子径と嵩密度の関係、中空構造を保持するための乾燥方法の検討を行った。結果として、平均粒子径として5-30 µm、嵩密度として0.3 g/cm3以下の中空マイクロカプセルが調製できた。
  • 阿部 竜司, ザビル サラウッディン ムハマド サリム, 宍戸 道明
    2025 年14 巻1 号 p. 19-24
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    近年の介護・福祉施設では、少子高齢化にともなう生産年齢人口の低下によってもたらされる「介護人材不足」の課題が顕著化している。こうした介護・福祉施設の課題解決のひとつとしてICT化が挙げられるが、ICT化による課題も同時に表面化する。それは、輻輳による通信速度の低下である。本研究では、輻輳が引き起こす通信の課題解決のため、ネットワークシミュレーションを行い、自身が実装した輻輳制御アルゴリズムであるReactive TCPの性能評価を行った。実験では、通信量が増加していった際のスループットとパケット損失数を計測した。Reactive TCPは、損失ベースと遅延ベースを状況に応じて使い分ける方式としており、パケット損失を輻輳の指標としている。このアルゴリズムでは、通常は損失ベースで通信を行い、輻輳を検知しない場合には引き続き損失ベースでの通信が行われる。輻輳検知の際、遅延ベースに切り替えて処理を行い、損失ベースによる通信が再開される。実験には3種類のデータを用意し、それぞれデータ①からデータ③とした。データ①はパケットが破棄されたタイミングで切り替え、データ②は切り替えのタイミングを遅く、データ③は切り替えのタイミングを早くしたアルゴリズムとなっている。実験結果より、スループットとパケット損失数の両方でデータ①のアルゴリズムが高い効果を発揮した。しかし、実際のインターネット環境とは異なるため、実際のインターネット環境を用いた実験の検討が必要である。
  • 五十嵐 まい, 遠藤 健太郎, 佐藤 司, 髙橋 聡, 宍戸 道明
    2025 年14 巻1 号 p. 25-30
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、バーチャルリアリティ(VR)技術の発展により、教育分野でもその活用が進んでいる。とくに、初等・中等教育における実験実習は、生徒の関心と理解を深める上で重要な役割を担っており、これにVR技術を応用すれば、体験的な学習効果を維持しつつも、通常では再現が難しい状態のシミュレーションなどが可能になる。一方で、VRを教育現場で応用するにあたり、メディアリテラシーの多寡に依存しないデバイスの開発と、楽しさや豊かさを兼ね備えた高度な没入体験の提供が強く求められている。そこで、本研究では、ペルチェモジュールを用いた温冷呈示システムと、曲げセンサによる直感的な入力システムを搭載した、Thermal Grip VR Controller(TGV-C)の開発を行った。温冷呈示位置を母指と示指の指腹とし、中指の曲げセンサによって入力操作を行う。TGV-Cの温度変化機能に対するユーザの反応速度を評価した結果、温感呈示には 5.27秒、冷感呈示には2.28秒遅延が存在することが明らかとなった。また、参照用として既存のコントローラ(Meta Quest Touch Plus コントローラ:MQT-C)との比較検証を行った結果、TGV-CはVR体験の没入感と臨場感を向上させ、使用中の身体的疲労を軽減することが分かった。しかし、製作費用や設計については改善の余地が残っており、今後は、教育分野への応用を見据え、化学実験VRへの応用、および、様々な属性のユーザに対する効果検証なども行う必要がある。
  • Taro Asahi, Noriyuki Wada, Susumu Nakayama
    2025 年14 巻1 号 p. 31-35
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    This study fabricates 50SiO2·50GeO2 and 50SiO2·(50-x)GeO2·xR2O (R: Na, K, Rb, and Cs, x = 5–40) glasses using the conventional melt-quenching method. Their photoluminescence characteristics were investigated by measuring their emission and excitation spectra. In the case of the 50SiO2·50GeO2 glass, a sharp and significant emission band attributed to the Ge2+ center appeared prominently at a central wavelength of 395 nm, corresponding to an excitation band at 250 nm. However, the emission spectra of 50SiO2·(50-x)GeO2·xR2O glasses revealed distinct emission bands around 480 and 540 nm, which differ from the 395 nm emission band typically associated with the Ge2+ center. These emission bands indicated coordination of the Ge2+ center with alkali ions. The basicity of alkali oxide, which is linked to its ability to provide O2– ions, influenced the coordination of the Ge2+ center with alkali ions in the glasses, resulting in a decrease in the amount of coordination. Consequently, the intensity of the emission bands varied depending on the quantity and type of alkali components present.
  • ガスクロマトグラフィー質量分析
    青山 泉, 野上 達也, 永田 栄一郎, 櫻井 和俊
    2025 年14 巻1 号 p. 37-43
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    日本において慢性疼痛を抱える患者の割合は約22.5 %とされ、特に高齢者人口の増加に伴い、今後さらにその数は増えると予想される。それに対する薬物療法では、慢性疼痛の緩和が十分に図れず、身体的・心理的な苦痛が続く場合が多いことが課題となっている。薬物以外の治療法としてアロマセラピー(芳香療法)は注目されている補完代替療法の一つである。本研究の目的は、慢性疼痛を抱えるパーキンソン病(Parkinson's disease)患者に対して、エッセンシャルオイル(精油)成分がどのような作用が期待できるのかを検討する事にある。私達は、既にアロママッサージにてPD患者の疼痛緩和を確認している(青山他, 2025)。本研究の研究方法として、4種類の国内産の精油(レモングラス、ユーカリ、ベルガモット、クロモジ)を対象にガスクロマトグラフィーを用いて成分分析した。結果として、鎮痛作用や鎮静作用があるとされる成分がこれらの精油に多く含まれていることが確認された。特に日本国内で生産されたレモングラス精油は、海外で生産され輸入された精油と比較して、アルデヒド類が低いことで皮膚刺激が抑えられ、ゲラニオール(graniol)などのエステル類の含有量の高さからも香りが穏やかな日本人の体質に合った芳香成分が多く含まれていることがわかった。さらに、精油を単体として使用するよりも、複数の精油をブレンドすることで、相乗効果が得られることが分かった。具体的にはレモングラスやユーカリにはシトラール(citral)や1.8-シネオール(cineol)の鎮痛作用様の成分が豊富であり、ベルガモットやクロモジにはlinaloolなどの鎮静作用を示す成分の含有率が豊富であるため、これらを組み合わせることで、より強い鎮痛効果が得られることが示唆された。これらの結果より、調査した4種類の精油は、PD患者の慢性疼痛の緩和に有効であり、特にブレンドによってその効果が高まることが期待された。今後、アロマセラピーの臨床研究を積み重ねることで、広く慢性疼痛の補完代替治療に役立つ可能性が考えられる。
  • Ui Suematsu, Hitomi Fukaura, Yasunori Takaki, Hiroyuki Kono, Reiko Wak ...
    2025 年14 巻1 号 p. 45-50
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    Currently used methods for selenium quantification include X-ray fluorescence spectrometry and inductively coupled plasma analysis. However, both methods require expensive equipment, specialized knowledge, making them unsuitable for simple on-site quantification. Therefore, in this study, we developed a simple and rapid method for selenium content determination based on methylene blue reduction. We investigated the feasibility of selenium quantification using a superabsorbent polymer supporting methylene blue. When a selenium solution was added to the polymer, a correlation was observed between the fading time of methylene blue and selenium concentration in the range of 0-10 ppm. These results suggest that selenium content in soil eluate can be quantified using the proposed method. Furthermore, this method enables the determination of selenium content in both aqueous solutions and soil samples. Additionally, it does not depend on temperature, making it suitable for quantifying selenium under various temperature conditions.
短報
  • 辻井 寿典, 来田 宣幸
    2025 年14 巻1 号 p. 51-58
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    スポーツスキルの動作時に教示を与えることでパフォーマンスの変化が生じることが明らかにされてきた。本実験では理科の実験における操作パフォーマンスに対する教示の影響を検討し、スキルのパフォーマンスに与える教示の影響をより広く明らかにすることを目的とした。実験は、12名を対象に室内にて椅子に座った状態で実施した。操作前に教示が印刷された紙を提示し、指示に従って操作を行うように求めた。課題は、水の入ったビーカーからチューブへスポイトを使って設定量の水を採取するよう求めた。操作の正確性を重視する条件や、操作のスピードを重視する条件が含まれている教示を設定した。また、同じ意図であっても表現の異なる教示も含め、合計で5種類の教示条件を設定した。操作の時間と移した水の重量を計測し、教示ごとに操作パフォーマンスを評価した。操作の操作時間と操作の正確性を尺度にクラスタ分析を行った結果、教示条件により正確性が変動するグループと、変動がないグループに分かれた。正確性が変動したグループでは操作時間と操作の誤差がトレード・オフ関係であることが示唆されたが、正確に教示条件ではパフォーマンスの低下による誤差の増大がみられた。教示条件により設定値誤差の変動がないグループでは操作時間に変動があったものの、設定値誤差に変化はなかった。
  • 文字起こしを用いた検討
    松尾 朗子, 田中 友理, 勝谷 紀子, Kuma Lab. UR Team , 熊谷 晋一郎
    2025 年14 巻1 号 p. 59-68
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    一般に、他者への思いやりは援助行動に結びつく可能性が高いと考えられており、社会的に望ましいとされる。援助行動は被援助者の利益のために行なわれるが、援助者自身にも影響する。援助を行なう場合、実体のない報酬として自尊心の高揚などが生じることが知られているが、これは被援助者の評価とは独立した援助者自身へのポジティブな影響と言える。援助行動が思いやりに基づいて行なわれた場合、行動の内容にかかわらず援助者によってポジティブに解釈され、援助者自身にもポジティブな影響をもたらす可能性がある。そこで本研究では、思いやりの有無が被援助者の主観的な援助行動への評価と自己概念に影響するか検討した。研究において思いやりの有無を操作するには、タスクは同じでも、より思いやりを喚起するような条件が必要である。そこで、思いやりを喚起するタスクを考案し、予備調査でその妥当性を確認した上で2つの研究を実施した。分析の結果、研究1および研究2において仮説は支持されなかった。しかし、過去にボランティア経験がある者はない者に比べて主観的ウェルビーイング、援助意図、状態自尊心などが高いことが示された。これらの結果は、ボランティア経験の有無という要因がなんらかの影響を及ぼす可能性を示唆する。本研究は、個人差特性として測定されることがほとんどであった思いやりを操作した点だけでなく、複数の点で理論的・実践的に貢献すると考えられる。
  • Susumu Nakayama
    2025 年14 巻1 号 p. 69-74
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    NaxCoO2 is a widely used cathode material for sodium-ion batteries, which are expected to replace lithium-ion batteries. In this study, NaxCoOα·nH2O crystals were prepared from Na3[Co(NO2)6] using a complex pyrolysis method. According to thermogravimetric (TG)–differential thermal analysis results, Na3[CoIII(NO2)6] was pyrolyzed into a mixture of NaNO3, Na2O, and CoII,III3O4 at 250-350 °C and Na2O and NaCoII,IIIO1.83 above 800 °C. It was found that Na3[Co(NO2)6] existed in the form of thin Co-rich hexagonal platelet crystals embedded into Na-rich or amorphous crystals after heat treatment at 700 °C for 2 h. After further washing with deionized water, only the thin hexagonal platelet crystals were observed, whereas the Na-rich or amorphous crystals disappeared. X-ray diffraction measurements revealed that the hexagonal platelet crystals consisted of a single γ-NaxCoO2 phase. Its chemical composition estimated via energy-dispersive X-ray spectroscopy and TG analysis was Na0.34CoO1.39·0.20H2O. The intragranular and intergranular resistivities of Na0.34CoO1.39·0.20H2O crystals compressed at 100 MPa were 200 and 80 Ω·cm, respectively, at room temperature. Furthermore, Na0.34CoO1.39·0.20H2O powder can be potentially used as a positive electrode in Na-ion batteries.
  • 渡部 敏美, 野田 博行, 小野 浩幸, 高澤 由美
    2025 年14 巻1 号 p. 75-81
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は、教育研修におけるアンケート調査の実施手法および分析方法を検討することである。研究は、地域金融機関の職員を対象とした研修において、アンケート調査により実施した。本研究の特徴は以下の3点である。第一に、アンケート調査項目の設計において、受講前に実施する設問、受講後に実施する設問、並びに受講前後で同一内容による比較を可能とする設問を設定した点である。第二に、受講前後の回答の変化を可視化し、タイプ分けをするため、独自の分析ツールであるB&Aマトリクス(Before & After Matrix)を開発・適用した点である。第三に、アンケート調査およびB&Aマトリクスを通じて得られたデータを基に受講者の属性との相関分析を行い、意識と属性要因との関係性を検討した点である。その結果、受講前後の比較を行った3項目において、回答の変化が視覚的に確認された。そのうち1項目については、分散と中央値の検定により統計的に有意な差が認められた。また、アンケート調査結果と受講者属性との相関分析では、研修で使用したツールの理解度に関する設問において、勤続年数と理解度との間に負の相関(若年層の方が理解度が高い)を示す傾向が確認された。以上のことから、B&Aマトリクスを用いた受講前後の比較分析は、受講者の個別の変容を可視化し、タイプ分けをする上で有効な手法であることが示唆された。更に今後の教育研修の継続的改善に向けては、受講前後の変化量の定量的評価方法や、アンケート調査結果と受講者属性との関連性をより精緻に分析する手法の導入が求められる。
技術報告
  • 福田 有里, 大名門 みのり, 真喜 莉奈, 勇 浩二, 中山 享
    2025 年14 巻1 号 p. 83-88
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    室温で高いプロトン伝導を示すリン酸(H3PO4)を担持したリン酸ジルコニウム(γ-Zr(PO4)(H2PO4)・2H2O)粉末およびアルミナ(Al2O3)粉末の圧粉体を電解質に用いた燃料電池の発電特性を調べた。プロトン伝導性γ-Zr(PO4)(H2PO4)・2H2O電解質と<5 %Pt-C + H3PO4>複合電極を用いた燃料電池の場合、開回路電圧は0.55 V、発電最高出力は0.020 mW・cm–2であった。プロトン伝導性を向上させた<γ-Zr(PO4)(H2PO4)・2H2O + H3PO4>複合電解質と<5 %Pt-C + H3PO4>複合電極を用いた燃料電池の場合、開回路電圧は0.73 V、発電最高出力は2.5 mW・cm–2であった。γ-Zr(PO4)(H2PO4)・2H2O粉末を絶縁性Al2O3粉末に換えた<Al2O3 + H3PO4>複合電解質と<5 %Pt-C + H3PO4>複合電極を用いた燃料電池の場合、開回路電圧は0.75 V、最高発電出力は7.0 mW・cm–2であった。したがって、γ-Zr(PO4)(H2PO4)・2H2O粉末およびAl2O3粉末は共にH3PO4の担持体としてのみ機能していると判断できる。平均粒子径(0.3 µm、0.7 µm、1 µm、10 µm)が異なるAl2O3粉末を用いて平均粒子径が発電特性に及ぼす影響について調べた場合、平均粒子径0.3 µmのAl2O3粉末で最も高い発電特性(開回路電圧:0.84 V、最高発電出力:14 mW・cm–2)が得られた。これらの結果から、3時間程度の学生実験において、室温大気下で作製でき、その発電特性を測定できる無機電解質粉末を用いたプロトン燃料電池セルを提案した。
資料
  • Kazuya Okada, Haruhiko Kimura, Takashi Oyabu, Tadanobu Misawa, Shigeki ...
    2025 年14 巻1 号 p. 89-96
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/08
    ジャーナル オープンアクセス
    Automatic valet parking using learning function is proposed in this study. The number plate (vehicle registration plate or license plate) of each vehicle is read using a camera when entering and leaving the parking lot. The entering and leaving date and time of each vehicle can be searched by using the plate characters. An image recognition technic and a timer function are used at this time. The license plates are stored in a database. When a customer is entering the parking lot, the reception number and the customer’s vehicle plate number are stored on a magnetic card and handed over it to the customer. When leaving the parking lot, the customer goes to the exit and inserts the magnetic card, and the driver completes the payment process. It is the time when the leaving process is completed. The entering date and time and the leaving date and time are stored together in the database. It is important to shorten the time (leaving time) obtained by subtracting the requested leaving time from the actual leaving date and time in the automated valet parking. The patterns and characteristics of users can be extracted through a data-mining technique by utilizing the created database. Some new values can be added based on the characteristics of the customer’s car using this system. These will enable the functionality and efficiency of the system to be improved. For example, if it is known that a registered customer’s vehicle tends to stay parked there all day after entering the parking lot, the system will park the vehicle in a farthest location from the exit (a location with the lowest priority), allowing other vehicles to leave smoothly. The priority can be given to other vehicles. The vehicles that tend to leave the parking lot in a short time are conversely parked in the highest priority location (closest to the exit). This process can improve the time efficiency of leaving. When the leaving date and time of a vehicle can be known in advance, it can be moved closer to the exit and the time to leave can be shortened. In this study, a simulation system is constructed to improve the efficiency of automated valet parking using the above-mentioned learning function.
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