科学・技術研究
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13 巻, 2 号
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原著
  • 寺田 亜希, 三上 奈々, 加藤 元士, 德田 和央, 人見 英里
    2024 年13 巻2 号 p. 89-94
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    乳幼児期は咀嚼機能の獲得期に分類され、この時期の咀嚼は子どもの発育・発達に不可欠である。一方で食品による窒息事故のリスクが高い時期であり、教育・保育施設における給食では、誤飲・誤嚥事故への対策が欠かせない。しかし、給食の提供サイズが小さすぎる場合には、園児の自然な咀嚼力の発達を促す機会の損失につながることが危惧される。本研究では、教育・保育施設における2~5歳までの給食の提供サイズの実態把握と給食の提供サイズに影響を与える要因について明らかにすることを目的として、山口県内の幼稚園、保育所、認定こども園425施設を対象とするアンケート調査を実施した。給食の提供サイズは、提供頻度の高い食品と料理種別(主菜、副菜、汁物、果物)ごとに調査した。提供サイズをもとに調査対象施設を中央値未満、中央値以上の2群に分け、食事提供を取り巻く要因の分布についてχ2検定を用いて検討した。その結果、施設によって同じ年齢の園児に提供されるサイズが異なる現状が明らかになった。また、ミールラウンドの頻度や献立作成者の経験年数、給食委託業者の利用、保育職員との連携等が提供サイズに影響を与える要因となることが示唆された。
  • 衣笠 巧, 菊池 彩花, 山内 美咲, 藤田 莉緒, 西井 靖博
    2024 年13 巻2 号 p. 95-100
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    極性有機溶媒-塩または糖系の水性二相抽出は、低コスト、高操作性、環境適合性などの点で他のタンパク質分離法に比べて有利である。しかし、どのような条件でどのような性質の二相を形成するかという基本的な研究データがまだ不足している。本研究では、曇点法によってこの系の二相形成挙動を調べ、相図を作成した。曇点法の結果は、以前に報告した成分分析法の結果とよく一致した。塩の種類を変えたときの水性二相の形成しやすさの順序はホフマイスター系列とほぼ一致したが、リン酸二水素イオンは例外であり、必ずしもホフマイスター系列だけでは説明できないことが示された。極性アルコールの疎水性が高いほど、水性二相を形成しやすいことが示された。また、糖系は塩系よりも水性二相を形成しにくく、塩と糖の混合系では、糖の比率が高くなるほど水性二相形成が困難になることが明らかになった。
  • A preliminary study
    Kousuke Shimizu, Naoki Hamaguchi, Choi Dongeun, Miyuki Iwamoto, Panote ...
    2024 年13 巻2 号 p. 101-108
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    The rapidly aging population in Japan presents significant challenges for elderly care, particularly in enhancing communication and memory retention for individuals with dementia. This preliminary study explores the potential of AI-generated images as memory aids to improve communication between caregivers and elderly individuals. Utilizing a Stable Diffusion AI model, we generated images based on personal episodes and assessed their impact on memory retention and comprehension. Initial experiments with university students highlighted the importance of image relevance and quality, leading to improvements in AI-generated images. Subsequent tests with elderly participants demonstrated that AI-generated images significantly enhanced memory retention and understanding of the episodes compared to text-only descriptions. Our findings suggest that AI-generated images can serve as effective memory aids, facilitating better communication and potentially improving the quality of life for the elderly. This study opens avenues for developing advanced AI-based tools to support caregivers and address the growing needs of an aging society.
  • A市の事例からの検討
    山崎 あかね, 田中 マキ子
    2024 年13 巻2 号 p. 109-114
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    エルゴチオネイン(EGT)はキノコなどの菌類や一部の細菌に多く含まれており、抗酸化作用が高いことが知られている。また、EGTは老化や疾病に関与しており、体内濃度を保つことが健康寿命延伸につながると期待されている。そこで、本研究では40歳以上の男女を対象に食習慣とEGT含有量の関係について検討し、どのような食習慣がEGT含有量を高めるのかを明らかにすることを目的とした。調査内容は、身体計測、血液検査およびBDHQとした。食品摂取量との関連では、全対象者でEGTときのこ、豆類、とうふ・油揚げに正の相関が認められた。さらに、栄養素摂取量においては主に大豆に含まれる栄養素であるダイゼイン・ゲニステインの摂取量に正の相関が認められた。また、女性においてEGTの血中濃度と血中中性脂肪には負の相関およびHDLコレステロールと正の相関が認められた。EGTはキノコ類に多く含有されていることから、今回のきのことの相関については妥当であると判断する。しかし、EGTは豆類にも種類によって多少は含まれているが、先行研究では大豆にはほぼ含まれていないとされていることから、本研究の対象の地域で消費されている大豆製品に関連している可能性が示唆された。以上のことから、生活習慣病や老化に伴って起こる様々な疾病を抑制し、健康寿命延伸の一助となることが期待されるEGTの血中濃度は、きのこだけではなく、豆類、とうふ・油揚げの摂取量が多いほど高くなることが認められた。さらに、血中中性脂肪やHDLコレステロール値にも深くかかわっている可能性が示唆された。
  • From the perspective of a scoping review
    Taichi Hitomi, Yaoko Iwasaki, Yohei Sekikawa, Chigusa Theresa Yachi
    2024 年13 巻2 号 p. 115-122
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    With the rapid increase in the number of older adults aged 75 and over by 2025, the importance of extending healthy life expectancy has been emphasized. This study focused on leisure activities of the older adults under social distancing due to the COVID-19 pandemic with the aim of obtaining new perspectives on leisure activities and suggestions for improving the healthy life expectancy of the older adults. A literature review by three Scoping Reviews was conducted to gain a comprehensive view of leisure activities of the older adults under social distancing. The three selected studies were based on questionnaires and involved older adults aged 75 years or older visiting specific areas or medical institutions. These studies focused on the effects of social distancing due to the COVID-19 on the leisure activities of the older adults and its negative impact on their health. Leisure activities that were not affected by the social distancing included games, exercise and gymnastics, video calls using smartphones and other devices, and e-mails. The leisure activities listed in the results are expected to be brought to the health of various older adults through the application of digital technology. In addition, the limited literature on leisure activities in the COVID-19 pandemic and the importance of analyzing the attributes of the older adults were noted. The importance of conducting a retrospective study on leisure activities in social distancing was suggested in order to broaden the multifaceted perspective on leisure activities among the older adults and to clarify the effects of such activities on the health span of the older adults.
  • 運転免許取得者の大学生を対象として
    石内 鉄平
    2024 年13 巻2 号 p. 123-130
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    超高齢社会に突入したわが国では、高齢者の自動車運転や事故を対象とした研究事例が多い一方で、高齢者に次いで交通事故件数の多い若年者を対象とした研究事例は少ないのが現状である。そこで本研究では、交通事故の加害者になりやすい若年者に着目し、JAF制作の危険予知トレーニングビデオと視線追跡システムを用いて、運転中の注視行動の望ましさの程度から被験者のグループ分けを行うとともに、被験者に対してヒアリング調査を実施し、運転頻度や運転に対するイメージ等の被験者属性の他、ビデオ視聴中の意識について把握した。上記、視線追尾システムの解析結果およびヒアリング調査結果から、主に運転に不安を感じている被験者であっても、ビデオ視聴中の視線望ましさの程度にはほとんど影響しないこと、運転技術に自信を持っている被験者であっても、運転中の思い込みにより危険予測が十分にできないことが確認された。本研究結果に対する評価として、教習所職員からは、室内で個人特性を踏まえた注視特性を可視化するができれば、効果・効率的に指導することができるといった評価を得るとともに、警察署職員からは、本研究結果は実社会の動画を活用していることから、注視特性の可視化技術は被験者の自覚をより促すことが期待できるといった評価を得た。
  • 母子健康手帳における幼少期の社会性とコミュニケーション項目に着目して
    渡辺 俊太郎, 向山 秀, 浅野 克俊
    2024 年13 巻2 号 p. 131-138
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    自閉スペクトラム症(以下、ASD)児は幼少期からの早期介入が重要であると言われている。しかし高機能ASD児においては診断年齢が高く、3歳児検診においても検出が不十分であることが示唆されている。今回、全国的に交付率の高い母子健康手帳を使用して高機能ASD児の早期発見・診断・療育の一助となるための研究を行った。参加者はASDの診断を受けており、普通小学校へ通学している児童を対象とした。現在の言語機能や認知機能を測るために自閉症スペクトラム指数日本語版・児童用(以下、AQ)と学齢版言語・コミュニケーション発達スケール(以下、LCSA)を使用した。また一定水準の認知機能を有するASD児を参加者とするためWICS-Ⅲ又はWISC-ⅣにてIQ70以上の児童を対象とした。母子健康手帳の「保護者の記録」から抽出した2項目において「はい」群「いいえ」群のAQとLCSAのt検定を使用して有意差をみた。結果、【保護者の記録:3歳の頃】における「自分の名前が言えますか」の「はい」群と「いいえ」群のAQ下位検査の「社会的スキル」項目において2群の平均に有意差がみられた。この結果からASD児において仮に3歳時に名前をいう事が出来ても、その後の社会適応が良好となるだろうと予測する事は安易である。早期から他者との感情の共有や他者理解を意識した介入が必要である可能性が明らかとなった。
  • 渡部 敏美, 野田 博行, 小野 浩幸, 高澤 由美
    2024 年13 巻2 号 p. 139-146
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、地域金融機関が企業の事業活動を支援する際、知的財産権の理解、活用が不十分であるという課題を解決することを目的とする。研究方法は知的財産権を用いて事業を行う実際の企業を研修題材とし、金融機関の職員を対象に研修を行い、その効果評価を行った。本研究の主な特徴は2つである。1つ目は題材企業のコア技術の理解促進のため、独自に考案したMarketing-Applicant(以下MA)マップというコア技術見える化ツールを用いたことである。これは題材企業の特許のステータス(有効性の進捗状態)、筆頭発明者の識別、該当市場の識別を1枚のマップで見える化することにより、コア技術を理解し易くしたものである。2つ目はコア技術の教育の日程を挟み、その前後に受講者の中間プレゼンテーション、最終プレゼンテーションを設け、2回分のプレゼンテーションの内容をテキストマイニング法で分析・比較することにより、コア技術の教育効果評価を行ったことである。研修後のアンケート結果の「MAマップはコア技術の理解に役に立ったか」という質問では受講者32人中、30人から肯定を示す選択肢に回答を得た(94 %)。受講者のプレゼンテーションでは32人で6班を構成した。コア技術の教育前と教育後において企業分析の章(ページ)で明らかな有意差があった。また6班とも教育後においては全体的にキーワードを用いる数が増加し、テーマを絞ってまとめに繋げることが出来ていた。これらのことから、6班の全てにおいて「知的財産権とコア技術の意味を理解した」ものと考えられる。
  • 絹笠 雅人, 堀 涼, 屠 芸豪, 浦田 真由, 遠藤 守, 安田 孝美
    2024 年13 巻2 号 p. 147-154
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    自治体内の観光スポットを写した魅力的な写真を権利関係がクリアなオープンデータの形式で公開することは、民間事業者による当該自治体の観光PRを行いやすくする効果があり、これは自治体に大きな便益をもたらす。しかし、写真形式のオープンデータはテーブルデータ形式のオープンデータに比べてテンプレートや事例の蓄積に乏しく、公開までの道のりが自治体職員にとって不明瞭であるために公開が進んでいない。本研究ではこの問題を解決することを目指し、深層学習を用いて効率化した公開準備の支援手法を提案・開発した。この手法は候補写真の抽出、タイトル・タグの付与、目視確認用アプリケーション開発の3段階からなる。第一段階ではオープンデータとして公開する候補写真を選定するために、連携自治体の持つ写真全てに魅力度・類似写真グループ識別番号・顔検出結果を付与し、これらの情報を参照して膨大な保有写真全体から候補写真を絞り込んだ。第二段階では抽出した候補写真に対して大規模言語モデルを用いてタイトルとタグを付与した。第三段階では候補写真のファイルパスとタイトル・タグを紐づけてcsvファイルに保存し、それを参照するアプリケーションを開発することで、候補写真の確認・タイトル・タグの編集・リストからの削除が職員によって簡単に行えるようにした。この手法は連携自治体の職員から、抽出の有効性や目視確認の効率性に対して高い評価を得た。
短報
  • 2事例を通した予備的研究
    津曲 優子, 青山 泉, 岩崎 也生子
    2024 年13 巻2 号 p. 155-160
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    フレイル(虚弱)は要介護状態になる原因であるため、その予防は健康寿命を延長させるためには不可欠である。フレイル予防の方法としては、運動療法とともに、文化的・社会的交流を伴う活動を行うことが推奨されているものの、運動療法以外の介入方法及び効果測定指標は確立されていない。本研究では、予備的研究として2名の高齢者を対象に高齢者に比較的なじみがあり、社会的交流を伴う農作業を用いて、その効果的な介入方法及び測定方法を検討することを目的とした。週1回120分の農作業プログラムを2ヶ月間、計8回実施した。プログラムは、健康チェック、準備、農作業、後片付け、振り返りで構成され、農作業の内容は、ユーカリの収穫作業と加工としてのクラフト作業とした。介入前後とその2ヵ月後に、運動面、精神・心理面、生活面の9項目の測定を実施した。結果、介入実施前後で、対象者の運動能力と主観的QOLが向上し、自己効力感が高まり、外出頻度の増加が確認できた。ことから、農作業を用いた介入は運動能力面、精神・心理面、生活面に総合的に影響を与え、今回使用した評価指標9項目は農作業療法の効果測定指標として有用である可能性が示唆された。今後、本研究から得られた結果をもとに、地域在住高齢者へ農作業療法を展開し、その介入方法や効果測定指標についてさらに検討していく。
  • 二口 聡, 寺嶋 雅彦, 永井 暁行
    2024 年13 巻2 号 p. 161-166
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、オンライン授業におけるアバターの活用を促進するための授業支援システムの開発を行った。1990年代に提唱された「教えるから学ぶ」への教育の質的転換を基点とし、学習者が能動的に学習に参加するアクティブラーニングの重要性が広く知られるようになった。デジタル教材やオンラインツールなどのICTはアクティブラーニングの実践を大きく促している。本研究では、それらの中でも、アバター技術の活用に注目した。アバター技術の活用は、ミーティングにおける学生のコミュニケーション意識の変容や学生の興味を引くオンデマンド教材の作成に資する可能性があるためである。一方で、アバターの利用には環境整備や運用面でのコストが多いことが課題であり、多様な授業への導入は困難な状態であった。そこで、本研究では多様な授業においてアバターの導入と活用が容易に行えるような支援システムの開発を目的とし、フリーウェアと安価な機材で構成されるアバターミーティング環境とアバター動画収録環境および各環境の起動ツールからなる試験的な授業支援システムの設計と開発を行った。開発したシステムを、アバターによるミーティングを扱った研究、アバターによる動画収録を扱った研究の二つの既存研究における実験環境起動用にカスタマイズし、それぞれの実験者による試用を行うことで評価を行った。その結果、いずれの試用においても、安定した環境の構築が行われた。試用を通して確認できたシステムのメリットや課題について報告する。
  • 甲斐 悠季乃, 那谷 雅則, 氏家 誠司
    2024 年13 巻2 号 p. 167-170
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    末端にヒドロキシ基を有する液晶性原子団(メソゲン基)をもつエポキシ誘導体を分岐状ポリエチレンイミン(第1級、第2級、第3級アミノ基をもつ)と反応させることによって側鎖型高分子液晶を合成した。側鎖型高分子液晶はスメクチックA相(層構造、層内短距離秩序)に加えて層内長距離秩序をもつスメクチックB相を昇降温過程で形成した。DSC測定では、ガラス転移、スメクチックB-A相転移、スメクチックA-等方相転移が観測された。温度可変X線回折測定では、スメクチックA相において小角域の鋭い反射(層周期)と広角域のブロードな反射(層内の短距離秩序)が観測された。スメクチックB相ではスメクチックA相と同様にX線小角域の鋭い反射に加え、X線広角域にも層内長距離秩序を示す鋭い反射が観測された。X線反射から求められる層間隔(d)とメソゲン側鎖長(L)の関係から、側鎖型高分子液晶は二層構造を形成し、嵩高い分岐状ポリエチレンイミン骨格部分の凝集層とメソゲン側鎖基の配列層が交互に積層したパッキングが形成されていると考えられる。このスメクチックB相の配向構造はガラス転移温度以下で保持された。側鎖に導入したエポキシ誘導体がネマチック相のみを形成し、分岐状ポリエチレンイミン骨格が規則的な構造をもたないのにもかかわらず、側鎖型高分子液晶では配向秩序性が高いスメクチックB相が形成される。これは、分岐状ポリエチレンイミン骨格とメソゲン側鎖基がそれぞれ局在化して凝集し、ミクロ相分離構造が構築されるのに加え、メソゲン側鎖基末端のヒドロキシ基およびメソゲン側鎖導入時に生成するヒドロキシ基がそれぞれ形成する水素結合によって、メソゲン側鎖基の運動性が適度に抑制されるためと考えられる。
技術報告
  • Kazuya Okada, Shinichi Funase, Haruhiko Kimura, Shigeki Hirobayashi
    2024 年13 巻2 号 p. 171-180
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    In this research, in order to find a high efficiency automated valet parking lot, a multi-story car parking proposed by the authors, possible algorisms of entering and exiting are proposed. And, by combining those algorisms, efficiency comparisons of the automated valet parking lot were simulated. The algorisms were as follows: (1) The entering location number is decided with uniform random numbers. This is the most realistic entering method. (2) The target location of entering is decided in order of the smallest number available. Therefore, if a location which is close to the exit is available, even a car entering later can park there. (3) Entering cars will be parked in order of the smallest number of parking location. If locations are full, “garbage collection” will be performed to fill up the empty parking locations in order of the smallest parking location number (starting from close to the exit), then creating an empty space in a far parking location from the exit. Next, exiting algorisms which were used are as follows: (1) Move the car that was requested to exit to the exit. (2) Move the car that was requested to exit to the exit, then the latest entering car is moved to the parking location which is available. (3) Move the car that was requested to exit to the exit, then cars parked at the next parking location number are sequentially moved to the available parking spaces. By the results of simulations, which parking method had the highest efficiency as an automated valet parking lot was clearly shown, and useful features were demonstrated.
  • Haruhiko Kimura, Kazuya Okada, Takashi Oyabu, Shigeki Hirobayashi, Hid ...
    2024 年13 巻2 号 p. 181-192
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    Skyscrapers are being built all over the world so that land can be used more effectively in urban areas. This trend will continue in the future. Land prices in urban areas are high, and it is necessary to make buildings high-rise in order to lower the price per unit floor area. New problems arise as buildings become taller. For example, how to efficiently move as many persons (users) as possible to destination floors within a building during work hours and leaving hours. Even outside of those time zones, the following issue can be cited as an example. That is, how to move a small number of persons to a destination floor at low cost. The authors of this research have previously proposed a three-dimensional elevator-system for skyscrapers to solve this problem. However, the analysis regarding efficiency was not performed. In this study, a comparison of the efficiency of a 3D elevator system for skyscrapers using simulations is reported. The ‘average user elapsed time’ when commuting to work was calculated specifically by simulation and compared for each type of elevator system. The results showed that the 3D elevator system was clearly more efficient than the regular high-rise building elevator system.
  • 中山 享, 柴田 蘭奈, 田鶴谷 有美, 岡本 梨沙, 朝日 太郎
    2024 年13 巻2 号 p. 193-197
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    700 ℃で熱処理した後に微粉砕したBi2O3粉末を炭素と重量比98/2にて密着状態で共存させることによって、炭素単独での燃焼温度660 ℃が414 ℃に下がった。そのBi2O3に、16種類の希土類元素とCa、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Mn、Fe、Co、Ga、In、Si、Ge、Ti、Zr、Hf、Sn、Nb、Ta、Mo、Wからなる39種類の金属元素Mを700 ℃での熱処理にて固溶させた(Bi2O3)0.942(MOx)0.058を調製した。それらを微粉砕した(Bi2O3)0.942(MOx)0.058セラミックス粉末を炭素と重量比98/2にて密着状態で共存させた場合の炭素燃焼温度を測定した。すべての(Bi2O3)0.942(MOx)0.058でBi2O3単体より炭素燃焼温度が下がり、最も低い炭素燃焼温度354 ℃はCoで観測された。SrとBaを除くと、Mn+のイオン半径が大きくなるに従い炭素燃焼温度が低下する傾向が認められた。また、金属元素と1酸素原子当たりの生成エンタルピーが大きくなるに従い炭素燃焼温度が低下する傾向が認められた。
  • 那谷 雅則, 馬場 潤一, 甲斐 奈月, 中川 翔吾, 氏家 誠司
    2024 年13 巻2 号 p. 199-202
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    高分子分散型液晶複合膜(PDLC:polymer dispersed liquid crystal)は建材用および車載用の窓(スマートウィンドウ、調光液晶デバイスなどと呼称)として実用化されており、より高機能化に向けた検討が行われている。このPDLCは多くの場合、光重合による相分離法を用いて作製される。光重合に用いる重合開始剤の種類および添加量がヘーズ(Haze)値および電場応答性に及ぼす影響について調べた。重合開始剤として、アルキルフェノン系の1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニル ケトン(I-1)と2種類のアシルホスフィンオキサイド系化合物(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィン オキサイド(I-2)、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィン オキサイド(I-3))を用いた。重合開始剤の違いおよび添加量は、初期状態および電場応答時のHaze値に強く影響した。I-3を用いたときに初期状態のHaze値を上昇させた。このI-3に多官能性チオール系架橋剤を併用することで、初期状態のHaze値を少し上昇させ、電場応答時のHaze値およびしきい値電圧を降下させた。
資料
  • Kazuya Okada, Haruhiko Kimura, Takashi Oyabu, Shigeki Hirobayashi, Hid ...
    2024 年13 巻2 号 p. 203-210
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    It is becoming difficult to secure parking lots especially in an urban area. Multi-story parking lots are being constructed to efficiently utilize limited parking spaces. However, the number of parking spaces per unit area has been reduced in the consideration of traffic accidents within the parking lot and the ease of movement. In addition, incidents such as theft in parking lots have become a problem. Recently, there are some valet parking systems that increase the number of parking spaces per unit area, making it easier to move around in the parking lot, and preventing incidents such as theft. The parking lot staff take care of entering and exiting the parking lot in this parking method. There were problems with labor costs and securing highly skilled personnel in this parking system. An automatic valet parking system has been devised but it has not yet been put into practical use. Several papers have proposed the basic systems, the efficient algorithms for parking a vehicle (parking), and algorithms for taking vehicles out of a parking lot (leaving). Three studies to speed up an automatic valet parking are conducted in this paper.
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