電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン
Online ISSN : 2186-0661
ISSN-L : 1881-9567
2009 巻 , 9 号
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巻頭言
小特集 インターネットの経済学—コスト負担と中立性の課題と対策
解説
解説論文
  • 曽根原 登
    2009 年 2009 巻 9 号 p. 9_29-9_38
    発行日: 2009/06/01
    公開日: 2011/06/02
    ジャーナル フリー
    ICT(Information and Communication Technology)は,あらゆる経済活動やコミュニティ活動に浸透した.その結果,社会に新たな情報循環が生まれ,人間の価値観の多様化も急進展した.しかし,この情報洪水の中で,社会の不信·不安や人々の閉塞感はむしろ深まっている.この原因には,社会を取り巻く情報環境が急速に変化しているにもかかわらず,情報を受容する人間や社会が十分に適応していないことが挙げられる.一方,ICT基盤が整備された後の先進諸国での経済発展と雇用確保は,知識サービス産業,知的情報産業へシフトする傾向にある.これはグローバル化,情報化が進展した世界では,価値の高い情報やサービスを財として流通させる「知の大競争」をいかに勝ち抜くかという課題でもある.本文は,まず,ICT社会の要請として,ソーシャルメディアの課題,利用者主導社会への転換課題,社会関係技術の重要性について分析する.次に,ICTを活用した社会関係資本の再構築,社会の安定化とイノベーションの両立を目的とした情報循環システムを提案する.また,情報循環のしくみや制度の設計と情報循環を管理する方法論を“ソーシャルウェア(Socialware)”として提案する.最後に,専門分野を横断する社会·産学連携のネットワーク型“研究コンソーシアム”と,医療・健康分野の情報循環を例としたソーシャルウェア設計例を紹介する.
  • 江崎 浩
    2009 年 2009 巻 9 号 p. 9_39-9_48
    発行日: 2009/06/01
    公開日: 2011/06/02
    ジャーナル フリー
    「ネット中立性」は「インターネット中立性」と同一ではなく,「インターネット中立性」を実現することを念頭に置いた議論と検討が行われなければならない.「ネット中立性」と「自律性」を提供し,そのうえで,「インターネット中立性」で定義された消費者(=ユーザ)の権利を実現するための,ネットワークに課すべき要件が考察されなければならない.また,現在の海外線トラヒックに見られるトラヒックの不均衡は,インターネットのグローバル性と,各国ごとに制定される法制や規制の不統一性に起因しているとも考えられる.すなわち,我が国の法制や規制の考察においては,インターネットの持つグローバル性の影響を慎重かつ適切に考慮しなければならない.更に,ISPにとっての問題トラヒックが,P2P(Peer to Peer)トラヒックではなく,映像などのリッチコンテンツのストリーミングトラヒックに移行しており,この問題の解決可能な技術がP2P技術である可能性が大きい点は注目に値するであろう.このような,インターネットトラヒックの現状と最新技術の動向を考慮した「ネット中立性」の議論が行われなければならない.
私の研究者歴
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子どもに教えたい通信のしくみ
国際会議報告
解説
解説論文 新人研究者のためのネットワークシミュレーション—第4回
  • 高木 由美, 太田 能, 金田 茂, 高井 峰生
    2009 年 2009 巻 9 号 p. 9_60-9_71
    発行日: 2009/06/01
    公開日: 2011/06/02
    ジャーナル フリー
    本稿では,商用シミュレータQualNetとScenargieの解説を行っている.両シミュレータとも基本設計から並列処理による高速化を念頭に置いて設計されている点に特徴があり,忠実なモデルの実行やシミュレート可能なネットワーク規模の増大に寄与している.また後発のScenargieは,実世界の表現能力を向上させることや性能評価作業の効率を改善することを念頭に開発が進められている.QualNetについては,その開発の歴史として,並列処理ライブラリPARSECやQualNetの前身であるGloMoSimの並列処理高速化技術,商用シミュレータとしてのQualNetの特徴について解説している.Scenargieについては,そのねらいである実世界の表現能力の向上を実現するGIS(Geographical Information System)技術とマルチエージェントシミュレーション技術,シナリオ構築及び評価結果の集計・分析の効率化を実現するGUIによるシナリオ構築環境やデータベースとの連携技術について解説している.
ある編集委員の留学記(第4回)
この本をお勧めします 若手の技術者と研究者へ
巻末言
編集後記
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