原子衝突学会誌しょうとつ
Online ISSN : 2436-1070
19 巻, 2 号
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  • 関川 太郎
    2022 年 19 巻 2 号 p. 21-29
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/03/15
    ジャーナル フリー
    化学反応経路をデザインするため,光化学反応や励起状態緩和ダイナミクスに対して化学修飾が与える影響を研究した.気相の分子内水素結合中プロトン(水素原子)移動反応と共役二重結合系分子の励起状態緩和過程に対する置換基効果を系統的に,時間分解光電子分光により調べた.気相分子を研究対象とするのは,環境との相互作用がないため,分子単体の反応を観測することができるからである.化学修飾によるダイナミクスの変化を観測した結果,研究対象分子においては,置換基による立体効果が主要な役割を果たしていることが分かった.高速にプロトン移動を引き起こしたり,共役二重結合系分子における励起状態緩和経路を選択したりするための分子デザインの方針を議論する.
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