原子衝突学会誌しょうとつ
Online ISSN : 2436-1070
17 巻, 4 号
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  • 的場 史朗
    2020 年 17 巻 4 号 p. 58-66
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/11/15
    ジャーナル フリー
    マイクロチャンネルプレート(MCP)の最大検出効率は,開口率とほぼ等しいことが知られている.市販の一般的なMCPでは,機械的強度の制約により開口率は50%〜60%で,検出効率も同程度である.本研究では,検出効率を最大限に向上させる目的で,円筒状細孔の粒子入射側にテーパー加工を施して開口部を大きくすることで開口率を最大で約100%に増大させたMCPを開発した.このMCPについて,イオンビームに対する検出効率を測定した.開口率が約100%のMCPでは,最大検出効率は100%に達し,イオン検出の高効率化のために開口部を大きくする方法として,テーパー加工が有効であることが確かめられた.さらにMgOコーティングを表面に施すことで,より低エネルギーのイオンにおいても検出効率が向上することを見出した.
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