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福井 壽男, 新家 光雄, 赤堀 俊和, 鶴田 昌三, 仲井 正昭, 堤 晴美
セッションID: A-1
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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第53回で,市販の歯科用金銀パラジウム合金の凝固法によるミクロ組織と硬さの関係を報告した.
その結果,as-receivedに1123K3.6ksの溶体化処理を施した場合のミクロ組織はα2,α1相および β相からα相,β相およびβ’相へ変化し,硬さは向上した.一方,液体凝固法(LRS)のミクロ組織は,α相,α1相およびα2相からα相へ変化し,硬さは減少した.同じ組成で同様の熱処理を施したにもかかわらず,as-receivedでは硬さが向上,LRSでは軟化した.この原因はミクロ組織に存在するβ相が影響を及ぼしていることを報告した.
今回はas-received材およびLRS材を再溶融し,β相の有無と溶体化処理による硬さ変化を検討した.
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野村 直之, 土居 壽, 堤 祐介, 大家 渓, 塙 隆夫, 千葉 晶彦
セッションID: A-2
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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高いクロム濃度および窒素濃度を含有するCo-Cr-Mo合金の歯科鋳造を行い,その組織と機械的特性を評価した.本合金は歯科鋳造機を使用して義歯床に鋳造することが可能であった.本合金は、典型的なデンドライト組織を有しており、その主構成相はγ相(fcc)である.本合金の機械的特性を引張試験により調べたところ,市販の歯科鋳造用CoCrMo合金よりも高い延性を示すことが明らかになった.
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大井田 督仁, 依田 慶太, 野村 直之, 塙 隆夫, 五十嵐 順正
セッションID: A-3
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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現在、テレスコープ義歯には金合金が用いられ良好な予後がえられている。しかし義
歯の重量が大きくなるという欠点がある。そこで我々はそれを補う合金としてより軽
量なCo-Cr合金に注目した。テレスコープ義歯の維持力の発現には面圧力、コーヌス
角、静止摩擦力が大きく関与している。本研究では、静止摩擦係数の動向について、
Co-Cr合金と金合金を比較検討し、基礎的実験の結果を得たので報告する。
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高田 雄京, 高橋 正敏, 菊地 聖史
セッションID: A-4
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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歯列矯正用のステンレス鋼製およびコバルトクロム合金製ワイヤーの銀ろう付を想定し、これらの異種金属接触腐食を溶出イオンおよび電気化学的挙動に基づいて検討した。0.9%NaCl水溶液における溶出試験の結果、銀ろう付の表面積が大きくなると、これらのワイヤーから溶出するイオン量が増加する傾向を示し、ステンレス鋼製ワイヤーにおいては、単独ではわすかしか溶出しないNiイオンの増加が顕著に現れることがわかった。
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堤 祐介, 土居 壽, 野村 直之, 塙 隆夫
セッションID: A-5
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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アモルファス構造を有するバルク金属ガラスは、強度の飛躍的な増加とヤング率の減少が見込めるため、歯科インプラントの小型化と衝撃吸収性を両立する材料として期待される。本研究では、Zr基バルク金属ガラスの耐食性の改善には微量のPtおよびPdの添加が効果的であることに着目し、熱処理および表面分析を行うことで、金属の結晶構造と不動態皮膜組成の変化が耐食性に及ぼす影響を調べ、耐食性向上のメカニズムを検討した。
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小池 麻里, 岡部 徹
セッションID: A-6
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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近年,電子ビーム積層造形法が考案され,各種医用補綴物等の試作が行われている.特に,表面や内部の性状を変えることにより,骨細胞の侵入,再生がしやすくなることが報告されている.しかし,積層造形法が導入されて間もないため,その造形物の歯科への応用についての報告は少ない.本研究では,電子ビーム積層造形法を使用してチタンの試料を作成し,その歯科利用を検討した.
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武本 真治, 服部 雅之, 市川 弘道, 五十嵐 俊男, 野口 竜実, 吉田 英貴, 吉成 正雄, 河田 英司, 小田 豊
セッションID: A-7
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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チタンやチタン合金が過酸化水素を含む溶液中に曝されると、変色や腐食が引き起こされることが知られている。しかし、酸性またはアルカリ性の環境では、チタンの変色や腐食については詳細には検討されていない。本研究では、酸性またはアルカリ性環境下で過酸化水素を含む溶液中でのチタンの色彩、光沢度、表面粗さ、表面形態を調べ、それらの環境下でのチタンの腐食反応について議論する。
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海老原 康宏, 大坪 邦彦
セッションID: A-8
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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マルチブラケット法における矯正用Ni-Ti合金線の形状付与は、チェアーサイドでの通電熱処理機による通電熱処理法が広く用いられている。今回、各種Ni-Ti合金線の通電熱処理による形状付与時間、形状付与後の機械特性について検討を行った。形状付与時間は各種ワイヤーとも3~6秒であった。機械特性については形状付与のための通電熱処理後、超弾性レベルの上昇、下降、変化なし、そして塑性変形を生じるタイプなどに分けられた。
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坂口 真実, 川内 義一郎, 丸田 道人, 都留 寛治, 松家 茂樹, 古谷野 潔, 石川 邦夫
セッションID: A-9
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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金属チタンは生体親和性を有するが,骨組織と直接結合しない。この問題を解決するために,金属チタンに骨伝導性を付与するためのいくつかの処理が提案されている。我々は,オゾンを溶存させた塩化カルシウム水溶液を用いて金属チタン板の表面処理を行い,この表面における細胞接着性を評価した。その結果,処理群は未処理群に比べて有意に高い細胞接着性を示すことが分かった。
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西田 尚敬, 江草 宏, 中村 隆志, 山本 一世, 矢谷 博文
セッションID: A-10
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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近年,材料のナノ化や様々な形態を利用し従来にない新しい機能を見出そうとする研究が盛んに進められている。そのひとつに酸化チタンのナノチューブ化(TNT)1)があげられる。酸化チタンは,チューブ化することにより高いイオン吸着能および超親水性を示すようになる。チタン金属表面の親水性を向上することで細胞伸展・接着増殖が亢進することや,アパタイトの核形成を誘起する官能基をチタン金属表面に形成させれば新生骨が形成し易くなることが報告されている2, 3)。チタン金属表面にTNTを析出すれば超親水性が付与され、またCaイオン吸着により官能基が形成され易くなる。そのため,新生骨の生成を早めることが期待できる。
そこで本研究では,TNTのチタン金属上における析出条件および骨芽細胞分化に及ぼす影響を検討した。
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若狭 邦男, 宇野 滋, 岡崎 正之
セッションID: A-11
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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著者らは、象牙質接着強さを正確に算出するため、マイクロ試験片モデルを創案し、その計算モデルから接着界面上では接着垂直応力と接着せん断応力があることを明らかにしてきた。この場合、象牙質接着界面及び接着層の形成については、それらの重合が化学重合、光重合、あるいは両者の併用であることから、重合挙動の違いや重合ひずみが接着層の形成に影響することが示唆される。そこで、象牙質接着試験片の破壊機序について考察し、接着強さの大きさに与える影響を求めた。本研究では、重合挙動が異なるマイクロ試験片モデルを創案し、試験片内部の重合ひずみと接着強さの関係を算出するため、マイクロメカニックスを応用した。つまり、このような重合方式では破壊機序の違いによる接着強さへの影響が示唆され、また化学重合終了後の光重合の影響は極めて小さいこともわかった。
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土屋 博昭, 辻本 暁正, 植草 智史, 吉田 武史, 安藤 進, 廣幡 直志, 宮崎 真至
セッションID: A-12
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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シングルステップアドヒーシブは,硬化したアドヒーシブ層が水分を透過させることから,劣化することが懸念されている。その原因として,アドヒーシブ層に残留する水などの溶媒の影響が指摘されている。そこで,アドヒーシブ中の溶媒を効果的に除去するとともに,レジンの重合性を向上させることを目的としてヒートエアブローを行い,その時間が象牙質接着性に及ぼす影響について検討した。
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保坂 啓一, 中島 正俊, 高橋 真広, 駒田 亘, 大竹 志保, 三浦 宏之, 池田 正臣, 伊藤 志麻, 坂野 若詠, 田上 順次
セッションID: A-13
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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ワンステップセルフエッチングシステムは親水性であるため重合硬化後も吸水することが報告されている。レジン―象牙質接着界面における吸水によるボンディング層の機械的物性の経時的な変化はその耐久性に影響を与えるものと考えられる。本研究ではワンステップとツーステップのセルフエッチングシステムを用いてそのアドヒーシブ重合体の吸水実験と3点曲げ試験を行い吸水率と弾性率との関連について検討した。
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ハミド ヌロマン, 高垣 智博, カンチャナ ワイディアセケラ, 二階堂 徹, 田上 順次
セッションID: A-14
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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本研究では3種のMMA/PMMAレジンセメントについて、微小引っ張り接着試験と人工二次う蝕作成後のSEM観察を行い、比較検討した。その結果、接着強さには有意差が認められなかったが、Acid-base Resistant Zoneの形態に違いが認められた。
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李 娜, 高垣 智博, カンチャナ ワイディアセケラ, 池田 正臣, 二階堂 徹, 田上 順次
セッションID: A-15
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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デュアルキュア型の支台築造用レジンは臨床で広く用いられているが、光が到達しにくい窩洞深部では重合硬化を化学重合触媒に頼らざるを得ない。そこで本研究の目的は、市販のデュアルキュア型接着性レジンコアシステム2種を用いて、その重合方法の違いが人歯象牙質における微小引っ張り接着試験と人工二次う蝕作製後のSEM観察に及ぼす影響を比較検討した。
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角田 晋一, 付 佳楽, 田中 享, 佐野 英彦
セッションID: A-16
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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一般に接着システムが発揮する接着強さは、術者のテクニックに影響を受けるといわれている。そこで、接着システムについて経験や予備知識の少ない大学院1年生が、製品付属の参考資料を頼りに接着操作を行い、テクニックセンシティビティーと接着技法の習熟について評価を行った。
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Tachaboonyakiat Wanpen, Srakaew Veeranuch, Ruangsri Prapasri, Suthin K ...
セッションID: A-17
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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The prospect of this study was to propose novel biocompatible polymer-metal complex with an approach for periodontal dressing. The feasibility of complex formation between sodium phosphorylated chitosan (PCTS) and zinc oxide (ZnO) was investigated. Cytotoxicity of the complexes was also evaluated by direct contact test. The PCTS and ZnO complexes with low ZnO ratios exhibited cytocompatibility, whilst commercial periodontal dressing was found to exhibit cytotoxicity to human gingival fibroblast owing to carboxylic available polymeric resins inclusion.
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田村 洋一, 赫田 清, 小倉 英夫
セッションID: A-18
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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同素材のマトリックスレジンを用いて球状フィラーの配合率を変えた時のコンポジットレジンの機械的性質を調べ、不定形フィラーの測定値と比較対照を行った.
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田仲 持郎, 橋本 典也, 武田 昭二, 鈴木 一臣
セッションID: A-19
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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ビニルエステル(VE)液部とポリメタクリル酸メチル(PMMA)粉部を混和して得られる樹脂組成物中のVEを重合することによって得られる樹脂組成物重合体の機械的性質に及ぼすVEの分子構造の影響,PMMAの分子量,粉液比の影響を検討した.同様の手法で調製される典型的なMMA/PMMA系義歯床用レジンを比較対照としてVE/PMMA系樹脂組成物重合体の機械的性質を明らかにした.
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吉田 靖弘, 難波 尚子, 長岡 紀幸, 中村 真理子, 高柴 正悟, 鈴木 一臣
セッションID: A-20
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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抗菌剤を効果的に使用するドラッグデリバリーシステムを創製すべく,天然多糖類であるプルランにリン酸基を導入したリン酸化プルランを合成した。細菌実験の結果,抗菌物質である塩化セチルピリジニウムCPC のみでは10%の高濃度でも洗浄操作によりCPC が流れ去るために十分な抗菌効果が得られなかったが,リン酸化プルランと併用することにより,わずか0.01%で優れた抗菌効果を発揮することが明らかとなった。
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新井 浩一, 安藤 進夫
セッションID: A-21
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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演者らは、オゾンの安全性を考慮して,低濃度オゾンを利用する方法を考え,アルゴン・水銀の小型冷陰極真空紫外線放電管(185nm波長)とインバータおよびいろいろな形状の紫外線ランプを試作し,低濃度の気体オゾン,オゾン水およびオゾン化オイルの製造器械開発を行い、本学会で報告してきた.
齲蝕予防のためのオゾン滅菌利用電動歯ブラシを原理試作し、この電動歯ブラシについて検討を行った結果、実用化が可能であることが分かった.
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荘村 泰治, 西山 貴浩, 桃原 督雄, 岡野 香, 北原 一慶, 山口 哲, 熊澤 洋一
セッションID: A-22
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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近年セラミックや,金属修復物のCAD/CAM製作システムが多数実用化されている.しかし,有床義歯の製作は従来の煩雑な手作業での技工操作が主体であり,新たな発想に基づくCAD/CAMプロセスの開発が必要である.我々はVR Hapticデバイスを用いたCADとアクリルレジン積層装置によるRP-CAM法からなる有床義歯製作法の開発を試みている.今回は,まず部分床,全部床のCADを試みたので報告する.
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山口 哲, 吉田 能得, 若林 一道, 山田 裕也, 長島 正, 竹重 文雄, 河本 祐介, 登尾 啓史, 荘村 泰治
セッションID: A-23
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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我々は, これまでに, 歯科ハンドスキル習得の根本である触力覚を仮想実体感で感じられるハプティックデバイスを用いたVRシステムHHDTS(Handai Haptic Dental Training System)を開発してきた. 本報では, ハプティックデバイスを2台実装することで, ハンドピースとデンタルミラーを各々独立に操作可能とし, さらに, フットペダルを用いたポイントの回転数制御を実現したので報告する.
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吉田 能得, 山口 哲, 若林 一道, 長島 正, 北村 正博, 河本 祐介, 登尾 啓史, 竹重 文雄, 村上 伸也, 荘村 泰治
セッションID: A-24
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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歯周治療においてプロービングスキルの基本である適正プロービング圧の習得,およびその評価方法は既存の模型実習では不可能であった.我々はこれまで,歯科ハンドスキル習得の根本である触力覚を仮想実体感で感じられるHaptic Deviceを用いたHHDTS(Handai Haptic Dental Training System)を開発してきたが,このシステムにこれらの機能を新規に加えたので報告する.
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寺岡 文雄, 稲葉 陽二, 山口 哲, 中川 正史, 荘村 泰治
セッションID: A-25
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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ポストを用いて支台築造したコアーに荷重をかけたとき,ポスト周辺の気泡が歯根の応力分布に及ぼす影響を検討した.応力分布の測定は有限要素法と応力集中測定用歪みゲージを用いて行った.
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橋本 典也, 箕浦 沙恵, 本田 領, 西浦 亜紀, 松本 尚之, 武田 昭二
セッションID: A-26
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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スパッタ法を用いて歯科材料に用いられているチタン、ステンレス、酸化アルミナ、ジルコニアをQCM上にコーティングしてオリジナルなナノセンサを作製した.そして,そのセンサを用いて蛋白吸着量を測定したところセンサ間で異なる結果が得られた.
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中村 美穂, 永井 亜希子, 田中 優実, 山下 仁大
セッションID: A-27
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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分極アパタイトの骨伝導能機構を解明するために、骨伝導強化に関与すると考えられる細胞挙動について骨芽細胞を用いた評価を行った。前骨芽細胞の接着、遊走、分化能評価を行ったところ、細胞接着、遊走の促進及び骨芽細胞への分化や石灰化物質産生促進の傾向が見られた。
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松浦 歩, 久保 隆靖, 土井 一矢, 平田 伊佐雄, 岡崎 正之, 赤川 安正
セッションID: A-28
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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新規バイオミメティック骨移植材として,異なる炭酸イオン含有量をもつ炭酸アパタイト・コラーゲン複合体を創製,その骨形成能をラビット大腿骨にて評価した.埋入3,6および24週後の組織学的観察により,全ての観察期間において骨形成が認められた.また,炭酸イオン含有量が多くなるにつれて生体での吸収が大きく,生体アパタイトに近似した0.06Mの炭酸イオン含有材料が最も高い骨形成能を示した.
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今井 弘一, 武田 昭二, 阿部 薫明, 赤坂 司, 宇尾 基弘, 亘理 文夫
セッションID: A-29
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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単層および多層カーボンナノチューブが細胞分化に与える影響を調べるために,マウス由来のiPS細胞とES-D3細胞を3日間懸滴培養し,さらに2日間静置培養してEmbroid bodies(EBs)を作成したのち,単層または多層カーボンナノチューブ上に,それぞれ20個のEBsを置き10日間静置培養した.分化率は,EBsから分化したテラトーマ内部に鼓動の発生が確認されたEBsの割合いから算出した.その結果,ES-D3細胞ではディッシュのみで66%の鼓動発生率であった.単層カーボンナノチューブで35%,多層カーボンナノューブでは60%の鼓動発生率であった.一方,iPS細胞ではディッシュのみで35%の鼓動発生率であり安定的な細胞分化条件をさらに探る必要があると考えられる.
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渡辺 孝一, 大川 成剛, 金谷 貢, 本間 喜久男
セッションID: A-30
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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チタン表面の生体親和性と表面テクスチャーの関係を明らかにするため,鏡面研磨または溝加工した純チタン製の試作インプラントをラット骨内に埋入し,摘出した後,X線光電子分光装置により分析した.その結果,プロテオグリカンの吸着量は鏡面研磨に比べて溝加工面で有意に少なく,生体親和性との関連が示唆された.
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大東 文和, 丸田 道人, 川内 義一郎, 都留 寛治, 松家 茂樹, 寺田 善博, 石川 邦夫
セッションID: A-31
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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炭酸カルシウムと第二リン酸カルシウムの混合粉末を相対湿度100%条件で加熱反応させると炭酸アパタイトブロックを得られることを報告した。今回は出発材料をプレス成形で形を作ることでその強度の向上が認められたので報告する。
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田中 優実, 中村 美穂, 永井 亜希子, 山下 仁大
セッションID: A-32
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
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生体内において高い負荷のかかる硬組織部分の代替材料として実用できるレベルに機械的強度と生体活性を満たすバイオマテリアルの提供を目指し、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)よりも機械的特性に優れたアルミナ添加イットリア安定化ジルコニアをマトリクスとし、これに少量のハイドロキシアパタイト(HA)を添加したYSZ/Al2O3/HA系コンポジットセラミックスを作成した。本報告では、アルミナ添加量を20wt%に固定してHAの添加量を0-10wt%の範囲で変化させた場合における、機械的強度の変化、および湿潤環境下での低温劣化挙動を調べたので報告する。
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羽田 詩子, 上原 芳樹, 桜井 保幸, 若松 宣一, 山村 理, 藤原 周, 土井 豊
セッションID: A-33
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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ジルコニアクラウンの製作方法には、ジルコニアコア材上にセラミックスを築盛・焼成する方法のほかに、ロストワックス法によりガラスセラミックスをプレスする方法がある。
本実験では、プレスオンテクニックを用いたジルコニアクラウンのプレスされたセラミックスの構造やジルコニアとの焼付強さについて、レイヤリングテクニックの場合と比較し検討した。
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河野 博史, 奥田 祐司, 野田 誠, 鶴木 次郎, 有川 裕之, 伴 清治
セッションID: A-34
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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本研究では焼成温度の差が,イットリア安定化型正方晶ジルコニア多結晶体の特性にどのような影響を及ぼすのかを,ビッカース硬さ,光透過性,結晶相変化, 2軸曲げ強さ等の測定を行い評価したので報告する.
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岡村 光信, 草間 幸夫, 柿川 宏, 伴 清治
セッションID: A-35
発行日: 2009年
公開日: 2009/12/01
会議録・要旨集
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本実験ではジルコニアフレームの前裝に先立ち、前裝用処理剤<Ivoclar Vivadent、以下ジルライナーと略す>を使用し陶材築盛したもの、ジルライナーを使用せずに陶材築盛したもの、ジルライナーを使用し加圧成型<Ivoclar Vivadent、以下Zirpressと略す>にて前裝したもの、ジルライナーを使用せずにZirpressにて前裝したもの、以上4つのグループの前裝用陶材とジルコニアフレームの接着強さを比較検討した。
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