電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
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  • 宗 将史, 片峯 恵一, 朝稲 啓太, 香田 裕, 鬼木 幸太, 岡田 汰羅
    セッションID: 09-1A-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    詳細調査とは⽼朽化した橋梁の補修の要否や⼯法を判定する調査業務であり,今後,⾼度経済成⻑期に建築された橋梁が 50 年の寿命を迎えるため作業の効率化が求められている.⼀般的には,詳細調査の⼀⼯程として補修判定を⾏うが,⼿戻りの可能性が⾼くなるため,早い段階で依頼元の要求を獲得することが望まれる.本研究では,上流⼯程での限られた情報による簡易補修判定⼿法,および獲得要求を含む情報の⼀元管理機能を開発する.また,システムを試作し機能の有効性を検証する.

  • 木元 啓太, 福原 悠真, 池部 実, 吉崎 弘一, 吉田 和幸
    セッションID: 09-1A-07
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    DDoS攻撃では,宛先ホストが大量の送信元からパケットを受信し,サービス提供が阻害される.本研究ではDDoS攻撃であるHTTP Flood攻撃をSDN技術のOpenFlowを用いて検知するシステムを提案する.提案システムは通信量観測のための通常フェーズと検知フェーズに分かれる.通常フェーズは宛先IPアドレスをマッチフィールドに指定したフローエントリを挿入し,フロー統計情報を取得する.宛先IPアドレスごとの受信パケット数の増加量に基づき被攻撃ホストを特定し,検知フェーズへ移行する.検知フェーズは送信元の振る舞いに着目し,フロー統計情報を用いてHTTP Flood攻撃の検知方法を検討する.

  • 首藤 葵, 二井 智成, 福原 悠真, 池部 実, 吉崎 弘一, 吉田 和幸
    セッションID: 09-1A-08
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    サイバー攻撃は増加傾向にあり,組織のネットワーク管理者は攻撃の予兆を把握しサイバー攻撃へ対処する必要がある.本研究では,単位時間あたりの宛先ポート番号ごとのパケット数を時系列グラフとして描画することで,スキャン活動を把握するためのシステムの開発を目指す.インターネット側から流入するSYNパケットから宛先ポート番号を含めたパケット情報を抽出して時系列DBへ格納する.一定間隔ごとに時系列DBから宛先ポート番号別でパケット数を集計し,上位のポート番号をブラウザ上に時系列グラフとして表示する.本発表では,SYNパケットから抽出したパケット情報を時系列DBに格納し,時系列グラフを描画する手法を検討する.

  • 高良 颯斗, 池部 実, 吉崎 弘一, 吉田 和幸
    セッションID: 09-1A-09
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    多くのWebサイトはHTTPS対応が進み,HTTPよりも安全な通信がなされるようになってきている.HTTPS通信のためにSSL/TLSプロトコルを利用するが,古いバージョンのプロトコルや実装において脆弱性を含んでおり,攻撃者は古いバージョンのSSL/TLSプロトコルを利用しているWebサーバに接続して通信を盗聴し,個人情報など重要な情報を抜き出す恐れがある.本発表では,ハニーポットを用いて443/tcp宛の通信を収集し,TLSハンドシェイクにおけるプロトコルのバージョンや暗号方式などを決めるTLS Helloメッセージを観測し,攻撃者による通信を分析した結果を報告する.

  • 赤池 春輝, Moshnyaga Vasily
    セッションID: 09-1A-11
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    医療施設内の認知症患者による徘徊や暴力といった行動・心理症状は、介護者にとって大きな負担となっている。そこで、多数のセンサを用いて患者の精神状態、また他人へのリスクを自動的に評価して、それに対応する患者の行動範囲を求めて管理するシステムを提案する。この論文では、システムの中のユーザーインターフェースについて説明する。主な機能は、患者情報の登録、実時間での患者の状態の可視化、患者の行動記録の可視化である。また、異常な行動を検出した場合には、介護者の携帯端末に通知を送信するため、リアルタイムでモニタリングをする必要がなく、介護者の負担を軽減することができる。

  • 手塚 潤也, 有田 誠, 陳 澤偉, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新
    セッションID: 10-1A-01
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    深紫外光検出器 (DUV Photodetector)は, 火炎検出器の精度向上や, 宇宙の構成物質理解など多くの用途に応用されることが期待されている.酸化物半導体であるMgGa2O4は, バンドギャップが大きく, 高い耐放射線を持ち, 深紫外線光検出器として注目されている. しかし薄膜作製においては高温での熱処理が必要であり, 回路への集積化を可能にするためには低温成長が求められる. これまでの研究で基板温度200℃での成長に成功したが, 結晶性が悪く光応答が見られなかった. そこで, 反応性を向上させるため, 成長室をプラズマ状態にして薄膜作製を行い, 結晶性や光学特性を評価した.

  • 野中 広太郎, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新
    セッションID: 10-1A-02
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    InGaNは組成制御により様々なバンドギャプを得ることができるため,タンデム型太陽電池への応用が期待されている。本稿では,反応性スパッタ法を用いてサファイア(0001)基板上に成長させたInGaN薄膜について紹介する。これまでに100℃と低温でのInGaN薄膜の成長に成功し,成長時のターゲットへ印加する高周波(RF)電力を変化させることで組成比やバンドギャップの制御が可能であることを明らかにした。今回新たに結晶性の向上を目的として成長時のターゲットへ印加するRF電力と基板温度を変化させた試料の作製を行った。また,作製した試料についてX線回折法や透過率スペクトルなどの測定などを行い,結晶性や組成比,バンドギャップなどの解析を行った。

  • 平田 翔大, 齊藤 勝彦, 田中 徹, 郭 其新
    セッションID: 10-1A-03
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    高輝度緑色LED等への応用が期待されるテルル化亜鉛(ZnTe)は,薄膜成長技術が進展してきた中,未だにn型ドーピングにおける再現性,制御性に大きな課題を抱えている.我々はこれまでに,ZnTeのn型化ドーパントとしてAlに注目し,有機金属気相成長(MOVPE)法とポストアニール処理の組み合わせを適用し,ドーピング量一定としたAlドープZnTe薄膜のドーパント活性化率や複合体アクセプタの増減に及ぼすポストアニール処理温度の影響を報告した.本研究では,異なるドーピング量のAlドープZnTe薄膜についてポストアニール処理温度の影響を調べた。その結果,低温フォトルミネッセンス特性の変化傾向が変わる境界温度がドーピング量により異なることが示唆された.

  • 石川 誠司
    セッションID: 10-1A-05
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    SiC等のワイドギャップ半導体はSiと比較して低損失、高耐圧、高速スイッチグ動作および高温動作が可能という特徴があることから次世代パワーデバイスとして期待されている。一方で、ワイドギャップ半導体の性能を発揮するために、パワーモジュールパッケージの高耐熱化、低寄生インダクタンス化、低熱抵抗化がきわめて重要な課題となる。これらの課題解決方法として、有限要素法を用いた電界解析ならびに磁気特性解析を行う。リード線毎の各インダクタンスを求め、モデル改良を行うことで低寄生インダクタンス化を目指す。

  • 竹下 達也, 阿部 宜輝, 村上 英一
    セッションID: 10-1A-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    太陽電池の逆バイアス高温試験を行い、Aging初期に発生する太陽電池の回復期の解析を行った。その結果、逆バイアスAgingで結晶性が改善され電力特性が回復した。一方、エッジ近傍にひげ状ダークラインが発生し劣化も始まっていることがわかった。

  • 八木 凱斗, 大町 遼, 稲葉 優文, 中野 道彦, 末廣 純也
    セッションID: 10-1A-07
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
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    カーボンナノチューブ(CNT)はガス分子の吸着により、敏感にコンダクタンスが変化することからガスセンシングへの応用が期待されている。CNT-FETの電極金属-CNT接合、CNT側面のNO2応答は研究されてきたが、CNT-CNT接合のNO2応答は詳細が明らかになっていない。本研究ではCNTの集積量の異なるCNT-FETの100 ppb NO2暴露後のIDS(ソース・ドレイン間電流)-VGS(ゲート・ソース間電圧)特性を測定しNO2応答を調査した。高集積量のデバイスはIDSの最小値が増加した。これはCNT-CNT接合部へのNO2吸着により、全体のコンダクタンスが上昇したことに起因すると考えられる。

  • 孫 啓瑾, 圓⾕ 友紀, 孟 志奇
    セッションID: 11-1A-01
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    我々は、人工ニューラルネットワーク(ANN)とデータ前処理を用いて、層状媒質の比誘電率分布を推定する検討を行ってきた。これまでの検討では媒質を無損失と仮定していたが、コンクリート構造物の非破壊検査への応用を鑑みた場合、弱導電性を有する媒質でも比誘電率分布を推定できた方が便利である。そこで、本研究では、弱導電性を有する平板層状媒質に対して、ANNを用いた比誘電率分布の推定について検討する。数値実験では、直流成分を含まないパルスを入射して得られる観測データを用いた。ANNにより比誘電率と厚さを逐次に推定し、導電率の大きさが推定精度に及ぼす影響を調べたので報告する。

  • 上水流 直紀, 圓谷 友紀, 孟 志奇
    セッションID: 11-1A-02
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    筆者らは先行研究において、人工ニューラルネットワーク(ANN)を訓練するための電磁散乱波の時系列データとして、周波数領域解析法で得られた結果を利用することを検討してきた。この解析法はこれまで用いてきたFDTD法での解析と比較して計算が速いなどの利点があることを確認した。先行研究を踏まえて本報告では、まず、コンクリート壁を無損失の均質媒質と仮定して、周波数領域解析法で求めた電磁散乱波のデータから、ANNを用いて媒質内部に含まれる空隙の厚さ、及び位置の推定を試みる。さらに、損失性がある媒質において同様の推定を行い、導電率が推定精度に及ぼす影響について検討したので報告する。

  • 山﨑 優輝, 圓谷 友紀, 孟 志奇
    セッションID: 11-1A-03
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    コンクリート構造物の非破壊検査では、内部のひび割れの検出だけでなく、鉄筋が内部に適切に配置されているかどうかを推定することも重要である。本報告では、鉄筋探査の基礎検討を目的として、電磁散乱波の観測データを人工ニューラルネットワーク(ANN)に受け渡し、コンクリート中の鉄筋のサイズ、及びかぶり厚さの推定について検討した。数値実験ではコンクリートを均質媒質と仮定し、二次元FDTD法で求めた観測データを用いて、鉄筋のサイズ推定用のANN、かぶり厚さ推定用のANNをそれぞれ学習させる。試験データに対する推定精度を求め、ANNを用いた鉄筋探査の可能性を調査したので報告する。

  • 矢尻 凜太郎, 工藤 孝人
    セッションID: 11-1A-04
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では,電磁波の挙動を擬似的に可視化し,教育・研究の現場で役立てる目的のもと,Java3DとFDTD法を用いて電磁波の伝搬を可視化する電磁波シミュレータの開発・改良を行っている.本稿では,クロスダイポールアンテナを波源として用いた疑似的なオフセットパラボラアンテナにおいて電磁波のパラボラ面での挙動を動画シミュレーションにより表現したので報告する.本研究でのシミュレーション結果を通して,パラボラ面による反射後の指向性や,入射波とパラボラ面で反射した反射波の円偏波の回転が逆になることを擬似3次元的に確認することができる.なお,発表時に動画シミュレーションにて結果を示す予定である.

  • 柳井 友徳, 工藤 孝人
    セッションID: 11-1A-05
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,様々な通信手段の普及により,医療機関で無線通信の導入が進んでいる.より高度な医療が可能になる一方で,医療機関に無線通信機能を持った電子機器が持ち込まれ,医療機器との電磁波干渉を起こす危険性がある.本稿では,交差型誘電体周期構造と正方環型FSSに着目し,これらを組み合わせた構造体により,無線LANの使用周波数帯である2.4GHz帯と5GHz帯の2つの帯域遮へいを目的とし,FDTD法に基づく3次元解析により数値的に検討した.その結果,遮へい目標である2つの周波数帯において,一定の遮へい効果が確認できた.今後は遮へい効果の向上や遮へい帯域幅の調整を目標とし研究を進める予定である.

  • 工藤 孝人
    セッションID: 11-1A-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    電磁波の散乱情報を利用して物体内部の電気・磁気的性質(媒質定数)を再構成(推定)する問題においては一般に,精緻な再構成結果を得るために複雑で膨大な計算処理を必要とする場合が多い.その一方で,工業製品の非破壊検査などでは,ある程度大雑把な推定で十分な場合もある.本稿では,誘電体角柱に電磁パルス波を照射する数値シミュレーションに基づき,被検体内部の空洞の割合(空洞率)とその空洞の有無による後方散乱応答の差異量との関係を調査している.今後,空洞の位置や数,被検体の誘電率など,条件を変えて精査する必要があるが,それらをデータベース化することにより,空洞率の簡易推定法の開発に繋がると期待される.

  • 山田 大雅, 武居 周
    セッションID: 11-1A-07
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年の計算機性能の飛躍的向上により、マイクロ波帯域の情報通信機器設計において数値解析利用の需要が高まりつつある。一方、筆者らの研究グループでは、長年、反復型領域分割型並列化を適用する有限要素法に基づく並列高周波電磁界解析手法の開発に取り組んできた。本研究では、近年EMC検討等に際し電磁界解析の需要が一層高まりつつある電子回路基板において、伝送線路が表面に存在するマイクロストリップラインの辺要素有限要素法に基づく並列高周波電磁界解析の適用可能性検証を行い、電子回路基板丸ごと解析の実現に向けた見通しを立てる。

  • 堂込 卓良, 武居 周
    セッションID: 11-1A-08
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    有限要素法に基づくFull-wave電磁界解析は,周波数や節点密度により解くべき行列の反復解法における収束性が悪化することが知られており,改善を要する。本研究において扱う有限要素法には,並列化手法として領域分割法を適用している。領域分割法は解くべき行列を部分領域問題と領域間釣合問題にわけ,部分領域問題を直接法,領域間釣合問題を反復法により解くアルゴリズムとなっている。従って,領域分割法を適用することで反復法により解く自由度を縮約できるが,それでも尚収束性が悪い。そこで,本研究において周波数や節点密度に対する反復法の特性を調べ,改善に向けて見通しを立てる。

  • 南部 幸久
    セッションID: 11-1A-09
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    降雨空間の有する電気的特性の算定法は,気象予測や災害回避の観点から重要な課題である。本稿では,降雨空間を離散的ランダム媒質として捉え,UHF帯の電波に対する等価誘電率の算定を試みる。また,積乱雲の中では,強い上昇気流の中で雹や霰のような氷の粒が摩擦によって雷を生じ,降雨の際には大量の雨となることから,積乱雲を構成する粒子が,氷から水に至るまでにどのように等価誘電率が変化するかを数値的に求め,その妥当性について検討する。

  • 浅野 尚紀, 稲葉 優文, 中野 道彦, 末廣 純也
    セッションID: 01-1P-01
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    ダイヤモンド微粒子は優れた生体適合性、高熱伝導率、高強度、絶縁性などの基礎物性を持つことから、バイオセンサーや電子デバイス、ヒートシンクなど幅広く機能性材料として応用されている。我々はこれまでに、200 nm以上のサイズのダイヤモンド微粒子について誘電泳動特性の調査を行ってきたが、100 nm以下の小さい微粒子については未調査あった。本研究では、100 nm以下の小さいダイヤモンド微粒子の誘電泳動集積を蛍光観察によって確認することで、クロスオーバー周波数の懸濁液導電率依存性を測定し、誘電泳動特性の調査を行った。

  • 清家 清弥, 市来 宗一郎, 大曲 新矢, 稲葉 優文, 中野 道彦, 末廣 純也
    セッションID: 01-1P-02
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、電子機器の小型化、高集積化に伴い高効率の放熱が重要となっている。そこで、デバイスを効率的に放熱させる材料として、柔軟性に優れる合成樹脂と高熱伝導性フィラーで構成される伝熱シートが注目されている。我々の研究グループは、ダイヤモンド粒子をフィラーとして、電界整列法を用いてフィラーを熱伝導方向に整列させた伝熱シートを作製し、その熱伝導特性の向上を目指している。本研究では、鱗片形状のダイヤモンドフィラーである多結晶ダイヤモンドフレークのサイズ制御法について、多結晶ダイヤモンド膜の成膜条件に着目し調査を行った。

  • 市来 宗一郎, 清家 清弥, 稲葉 優文, 中野 道彦, 末廣 純也
    セッションID: 01-1P-03
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、電子機器はより小型化かつ高集積化が活発に行われており、発熱が問題となっている。電子機器の信頼性と効率の向上には熱マネジメントが不可欠である。そこで注目される伝熱シートは、柔軟性を付与する合成樹脂と熱伝導性を付与する熱伝導性フィラーの複合材料である。我々のグループはダイヤモンド粒子をフィラーとして、電界整列法を用いてフィラーを整列させた伝熱シートを作製している。本研究では、この伝熱シートに含まれるダイヤモンドフィラーの濃度を20 wt%から80 wt%まで変化させた際の熱伝導率を測定して、その違いについて検討した。

  • 橋本 拓磨, 武田 和大, 新田 敦司
    セッションID: 01-1P-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    現在,幅広く用いられているITO(酸化インジウムスズ)薄膜は希少金属であるインジウムを含み,柔軟性に乏しい.そこで,ITOの代替材料として高い柔軟性と導電性を示す導電性高分子材のPEDOT:PSS[ポリ(3,4‐エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4‐スチレンスルホン酸)]に着目した.これまでの研究で,AgNW[銀ナノワイヤ]を添加すると導電性が向上するが透過率が低下することが分かった.本研究では,導電性をさらに向上させつつ透過率の低下を抑えることを目的として,最適なAgNWの塗布条件を検討した.

  • 白土 裕一朗, 酒井 秀哉, 田中 祥貴, 松本 明善, 井上 昌睦
    セッションID: 01-1P-07
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,REBa2Cu3Oy(RE:希土類元素)線材の交流損失低減を目的とした細線化が進められている。我々は金属(Zr,Nb等)をパターニングしたSrTiO3基板上にREBa2Cu3Oyを成膜し,金属領域で超伝導層を分離する手法に取り組んでいる。今回,スリット幅2 μmのマスクパターンを用いてZrを形成し,その後,REBa2Cu3Oyを成膜した試料の臨界電流特性を調べるために,走査型ホール素子磁気顕微鏡による面内臨界電流密度分布測定並びに物理特性測定システムによる直流磁化測定を行ったので,その結果について報告する。

  • 宇都宮 銀汰, 白土 裕一朗, 松本 明善, 井上 昌睦
    セッションID: 01-1P-08
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    高温超伝導線材の細線化の一つとして,成膜前の基板上に金属(Zr,Nb等)をパターニングし,その後超伝導膜を成膜する手法が提案されている。我々は同手法により作製された高温超伝導薄膜の電気的な分離状態の評価に取り組んでいる。今回,磁気光学イメージングを用いて超伝導薄膜内の面内磁場分布観察を行うとともに,磁気光学画像から面内の電気的な分離状態と臨界電流密度特性を評価する取り組みを行ったので,その結果について報告する。

  • 隠崎 遼河, 三輪 歩夢, 塚原 柊弥, 古賀 大輝, 久我 響暉, 田中 祥貴, 高橋 正希, 山田 穣, 井上 昌睦
    セッションID: 01-1P-09
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    現在,希土類系高温超伝導線材は交流損失低減のため,より線化や細線化が進められている。我々はねじりが臨界電流に与える影響について着目し,各種線材の臨界電流のねじり角度依存性について調べている。線材の長さを10cm程度切り出した後,電流端子を兼ねた銅ブロックにより線材を固定し,片端の銅ブロックを回転させることにより線材にねじりを印加した。ねじり角度を増加させながら臨界電流を測定し,臨界電流の初期値から30%低下したところで実験終了した。いずれの線材も,臨界電流値がねじりに対して所々急激に低下する現象が観測されているのが特徴的であった。結果の詳細については発表当日に報告する。

  • 三輪 歩夢, 白土 裕一朗, 隠崎 遼河 , 関戸 真矢 , 井上 昌睦
    セッションID: 01-1P-10
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    超伝導線材の交流損失を低減するためにより線化の研究が進められている。希土類系高温超伝導線材はテープ形状をしていることから,より線に伴うねじりにより線材の幅方向端部に応力がかかり,線材の性能が低下することとなる。本研究ではねじりにより臨界電流特性が低下した希土類系高温超伝導線材の劣化の起点と伸展について考察するため,走査型ホール素子磁気顕微鏡による面内臨界電流密度分布測定を行った。また,走査型電子顕微鏡による組織観察も行い臨界電流密度分布との対応について検証した。

  • 石橋 拓真, 古栫 雅裕, 高橋 弘, 千住 智信
    セッションID: 02-1P-02
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、急速な都市化が進行しており、世界の人口の約半分が都市部に居住している。都市への人口集中は今後も継続すると予測されている。都市部への極端な人口集中は、生活インフラの負荷増大や多大な電力需要を引き起こし、それに伴って二酸化炭素の排出量増加などの環境問題も懸念される。脱炭素社会の実現に向けて、今後の都市では電気だけでなく熱など様々なエネルギーの効率的な利用が必要となり、そのためにスマートシティへの移行が進められている。本研究では、再生可能エネルギーやCCHP設備を導入したスマートシティにおける最適運用を提案する。

  • 谷川 友哉, 古栫 雅裕, 高橋 弘, 千住 智信
    セッションID: 02-1P-04
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,地球温暖化の進行を考慮して再生可能エネルギーによる発電が注目されている。沖縄県では2030年までに総負荷需要に対して再エネによる発電量を18%とする目標を設定しており,この目標の達成のためにPVによる発電が注目されている。しかしながら,過度なPVの導入によってダックカーブ現象が発生してしまう。ダックカーブ現象の発生によって火力発電機の起動停止回数が増加し系統運用が不安定になる。そこで本論文では、P&R(パークアンドライド)におけるEV充電によってダックカーブ現象を緩和する。EVの到着、出発時間、到着時のEVのSOCを乱数とする不確実な運用を行った。シミュレーションの結果,PV大量導入時に発生するダックカーブ現象の緩和を達成した。

  • 市野 渓大, 渡邊 政幸, 冨永 直樹, 宮崎 輝
    セッションID: 02-1P-05
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    太陽光発電等の再生可能エネルギー電源の導入増加に伴う電力系統全体の低慣性化が課題となっており、リアルタイムでの電力系統の状態把握による広域停電の予防が重要である。これまでにPMUデータを用いたFFTに基づく系統慣性推定手法が構築されてきたが、広域動揺特性に起因して東地域系統慣性の推定精度が低い課題があった。これを改善するために、新たな周波数スペクトル算出法として最大エントロピー法を用いた系統慣性推定手法を構築した。最大エントロピー法適用時に得られる自己回帰モデルの次数を適切に選択することで、東地域において従来手法よりも高い精度で系統慣性推定を行うことが可能となった。

  • 山本 慎也, 古栫 雅裕, 高橋 弘, 千住 智信
    セッションID: 02-1P-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,CO2排出量の低減が望まれており再生可能エネルギー源の導入量が急増している。しかし,この増大に伴い需給バランスにおける問題が生じる恐れがある。そこで,本研究ではスマートハウスに分散型電源を導入し,電力系統の出力変動に対応するための間接的な負荷制御を行う。そのため,需要家は電力市場価格を電気料金として適用し,時間断面で変動するCO2排出係数を用いて環境負荷の評価を行う。本研究では目的関数に設備費用と電気料金を含めた総コストとCO2排出量を設定する。これらはトレードオフの関係にあり,パレートフロントを形成する。これにより,需要家の要求に応じた運用方法を提案することが可能となる。

  • 天野 広喜, 佐竹 昭泰, 渡邊 政幸
    セッションID: 02-1P-07
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    世界的にカーボンニュートラルを進める動きが加速する中、サプライヤーに対しても同様の取り組みが要求されている。そこで学内にある中小規模の建物における電力需給状況をシミュレーションし、限られたコストの中で消費電力に対する再生可能エネルギー由来の電力の割合を増加させることができる太陽光発電と蓄電池の有効的な導入量を検討する。また、太陽光発電と蓄電池の導入量ごとの再エネ由来の電力の割合や導入コストなどを等高線グラフとして図示する。このことにより、利用者に対して、再エネの自給自足率やコストを指定したときなど様々な条件における有効的な再エネ設備の導入量を視覚的に分かりやすく提案することができるようになる。

  • 中山 俊太朗, 塩田 淳, 渡邊 政幸
    セッションID: 02-1P-08
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、太陽光発電の導入量の増加に伴い主に低需要期において太陽光発電の余剰によるJEPXスポット価格の下落が発生しており、しばしば最低価格である0.01[円/kWh]で電力が取引されている。筆者らは、この最低価格の出現に着目し、過去の最低価格の出現の傾向を整理したうえで、最低価格の出現を予測するためのシステムの構築を行ってきた。本論文では、本システムに、最低価格の出現回数と太陽光発電予測量の過去との比較の要素を追加することで、最低価格の出現の予測精度を向上できるシステムを構築した。この最低価格出現予測システムと、スポット価格予測システムを組み合わせることで、高精度な価格予測が可能となった。

  • 稲形 僚也, 松永 啓太, 水野 祐志, 松井 信正
    セッションID: 02-1P-09
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、日本では太陽光発電が増加し、電力供給の安定化のためにデマンドレスポンス研究の重要性が増している。病院や診療所では、ピークカット運用を行う場合、2日後や7日後の電力需要を把握したい場合がある。しかし、これまでの電力需要予測手法では、翌日の電力需要を予測対象としていることが多く、2日後や7日後に対しては検討が行われていない。そこで、本稿では、診療所のピークカットを目的とした電力需要予測手法について提案する。

  • 山下 帝臣, 篠原 篤志, 山本 吉朗
    セッションID: 03-1P-01
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    埋込磁石同期モータ(IPMSM)の高効率制御法である,最大トルク/電流制御や弱め磁束制御を達成するには,IPMSMのインダクタンスを正確に把握することが重要である。しかし,従来の測定法では,インバータのキャリア高調波やデッドタイムによる出力電圧誤差・電流ひずみ等の非線形要素があるため,インダクタンスの正確な測定が困難であった。そこで本論文では,これらの問題を回避するため,測定対象のIPMSMを発電機として駆動することによるインダクタンス測定法を提案し,その有効性を実験結果により示す。

  • 盛田 和英, 味志 秀紀, 池田 英広
    セッションID: 03-1P-03
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    永久磁石同期電動機(PMSM)は小形で高効率駆動が可能であり,様々な用途で使用されている.PMSMでは,近年,電流ベクトル制御による制御法が幅広く利用されている。しかしながら,ベクトル制御に必要な回転子磁極位置を検出する位置センサを,環境面やコスト面で取り付けられない場合もあり,誘起電圧オブザーバや高周波電圧重畳などの位置センサレス制御法が提案されている。本研究では,電機子の鎖交磁束をディジタルフィルタで推定する手法について検討し,実機によりその効果や適用範囲を検証する。

  • 浜田 瑛太郎, 篠原 篤志, 山本 吉朗
    セッションID: 03-1P-04
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    埋込磁石同期モータ(IPMSM)の制御法の1つである直接トルク制御(DTC)は静止座標系で磁束を制御するため,位置センサレス化が容易である。しかし,低速度では誘起電圧が小さくなり磁束の推定が困難になるため,高周波電圧を重畳して位置を推定する必要がある。高周波電圧を用いた位置推定法は電流制御方式においては既に確立されているが,指令磁束ベクトルから指令電圧ベクトルを生成する方式のDTC(RFVC DTC)においては検討が不十分である。本論文では,これまでシミュレーションにより検討した,高周波電圧重畳方式を用いた位置センサレス制御のRFVC DTCへの適用について,実機実験により検証したので報告する。

  • 齋藤 勇太朗, 山本 吉朗, 篠原 篤志
    セッションID: 03-1P-05
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,永久磁石の高性能化に伴い,高効率のPMモータが様々な分野で利用されるようになってきた。筆者らは,高周波交番電圧重畳に基づいたPMモータ位置センサレス制御に関する研究を行っている。これまで本研究では,正弦波d軸電流指令に対する磁束軸上の飽和度の違いに基づいた極性判別法や速度と負荷の影響を考慮した位置推定誤差補償法について検討を行ってきた。本稿では,負荷時のトルク成分電流の第6次高調波をバンドエリミネーションフィルタにより除去することで,負荷時の位置推定精度を改善でき,低速域において定格120%までの負荷印加が可能となったので報告する。

  • Muam Aaron, 大道 哲二, 浜崎 真一, 板木 海
    セッションID: 03-1P-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    The paper presents the discrete-time mathematical model for the multirate-sampled current response in an IPMSM using the PWM carrier-synchronized signal voltage injection method. Conventionally, AD conversion is performed at the carrier peak. However, this study found that the multirate-sampled high-frequency current trajectory exhibits an inclined elliptical on the gamma-delta coordinate system. Therefore, this paper validates the mathematical model ant the physical properties of the multirate-sampled current by numerical simulation.

  • 楠 晋太朗, 大野 剛司, 根葉 保彦
    セッションID: 03-1P-08
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    単一のPWMコンバータによる直流電源で動作する三相デュアル電流形インバータは,2台のインバータを並列に接続してπ/2位相差のPWM動作を行うことにより,各インバータが誘導機の励磁電流成分とトルク電流成分を出力する。本稿は,誘導機の励磁電流一定制御のもとで,V/f一定制御とすべり周波数制御によるシステムの負荷特性を検討したものであり,シングルインバータ誘導機システムと比較して,実験結果を報告する。

  • 大野 剛司, 楠 晋太朗, 根葉 保彦
    セッションID: 03-1P-09
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    三相PWM電流形インバータを2台用いて二相電流を出力するデュアル電流形インバータを先に提案し,PWMコンバータによる直流電流制御法を示した。デュアルインバータはシングルインバータ制御でのトルク電流の演算が不要であり,過渡特性において誘導機電流の位相が変化することを示した。本稿では,V/f一定制御での過渡時における誘導機電圧・電流の位相およびトルクの変化,すべり周波数制御についてシングルインバータ駆動時と比較検討したので,その実験結果を報告する。

  • 水田 善久, 花本 剛士
    セッションID: 03-1P-10
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年、省エネや電動化の観点から半導体スイッチング素子を用いた高速かつ高効率な電力変換器の需要が高まっている。直流/交流変換を行うインバータは、出力電流における高調波の含有率が高く、モータのトルク脈動や騒音を発生させるという課題がある。MMLI(モジュラー・マルチレベル・インバータ)は出力電圧の分解能を上げることで高調波の低減を行えるインバータである。 本実験ではMMLIの電源電圧の比を変えて、素子数の増加を抑えつつ出力電圧の分解能を上げる階調制御を採用した。実験システムは、FPGAを用いて構築し、PMSMの速度制御を行いモータ制御特性の把握を試みた 。

  • 日野 紘稀, 花本 剛士
    セッションID: 03-1P-11
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    電動機駆動装置として広く用いられている永久磁石同期電動機速度駆動系の制御手法の1つとして,制御対象の出力を予測して適切な状態を選択するモデル予測制御が着目されている. その中で, 電圧指令値計算に基づいた単純モデル予測制御(Simplified FCS-MPC )は, 電気系モデルから電圧指令値を単純に逆算した後, インバータのスイッチング状態と比較するだけで, スイッチングパターンを決定できるため計算負荷を軽減することができる.本研究では並列処理が可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて Simplified FCS -MPCによる永久磁石同期電動機の速度制御の実装を行う. 

  • 網屋 拓輝, 山口 明華, 加来 響, 山下 昂洋, 柳井 武志, 中野 正基, 福永 博俊
    セッションID: 04-1P-01
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    我々は,高い成膜速度を有するPLD法を用い,MEMS応用に向けてSi基板上にガラス下地層付きNe-Fe-B磁石膜を作製することで,厚膜磁石より供給する磁界の増加に有効な「微細着磁」を実現してきた。しかし,PLD法により作製したガラス下地層には粗大粒の飛散や膜内の空隙が観察され,均質な構造になっていない。更にその厚膜磁石のJ-Hループの角形性は,既報の金属基板上の試料のものに比べ劣化する。本研究では,ガラスに比べ高いビッカーズ硬度を持つアルミナ(Al2O3)に着目し,均質な下地構造(Al-O下地層)と磁気特性の向上を検討したので報告する。

  • 山下 史宏, 加来 響, 中野 正基, 柳井 武志, 山下 昂洋, 福永 博俊
    セッションID: 04-1P-02
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    スパッタリング法により作製された積層構造を有するセラミックス/金属の薄膜は多数報告されている。しかし、その積層周期は数~数10層以内にとどまっている。本研究では,アルミナとFeを複合したターゲットを準備し,PLD(Pulsed Laser Deposition)法で成膜時のターゲット回転を利用することにより,10 μm厚以上の厚膜材料と100層以上の多周期積層構造を同時に実現する方法を検討した。本発表では,各ターゲット(アルミナ,Fe)の成膜条件、複合ターゲットを用い作製した試料の磁気特性の評価や結晶構造の観察した結果を示す。

  • 江藤 悠太郎, 清武 博文, 岡 茂八郎, 若林 大輔, 榎園 正人
    セッションID: 04-1P-03
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    近年,SiCやGaNなどオン抵抗が小さく,バンドギャップの広い高速動作の可能な次世代半導体デバイスが多く用いられるようになり,変調周波数,キャリア周波数の増加が顕著である.そこで,SiC-MOSFETをPWMインバータのHブリッジに採用した磁気測定装置を試作し,その動作データの収集にADコンバータ(20Msa/s,16bit),オシロスコープの原データ(2Gsa/s,8bit),高分解化処理を施したオシロスコープのデータ(125Msa/s,12bit模擬ハイレゾモード),の三種の方法を用いて,電磁鋼板の磁気特性評価におけるデータの標本化速度と量子化分解能の影響について比較を行った.

  • 田村 優汰, 若林 大輔, 岡 茂八郎, 榎園 正人, 西田 武司, 上野 亮介, 原 秀行, 前田 智志
    セッションID: 04-1P-04
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    現在、地球環境問題から環境重視型・資源環境型社会が求められ、リサイクルの重要性が増している。リサイクル機器の一つとして電磁力を利用した磁力選別機がある。磁選機開発において、選別性能を維持したまま、低損失低発熱小型軽量化が求められ、著者らは磁性材料および形状変更による性能向上を目指している。本発表では、磁選機モデルにおける形状パラメータを変更し、より空間磁場が高くなるモデルを探索する。更に主ヨーク部に着目し、中空とすることで軽量化を図る。またポールシューの効果も検討する。基準モデルと最適モデルについて小型モデルを製作し、三次元磁界ベクトル分布測定から解析結果の妥当性について検証する。

  • 松井 瑠星, 若林 大輔, 岡 茂八郎, 榎園 正人
    セッションID: 04-1P-05
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    現在、世界のエネルギー問題から変圧器の更なる低損失化が求められており、変圧器内部にある方向性電磁鋼板製鉄心の鉄損低減が必須となっている。鉄心中の鉄損を局所的に把握するには局所的な磁束密度と磁界強度のベクトル磁気特性測定が求められる。これらを測定するためにVHセンサが開発された。著者らはVHセンサを用いた3軸直交ロボットを基盤とした局所ベクトル磁気特性測定システムの開発を行っている。本発表では、開発したシステムを用いてリング形状の簡易変圧器モデル鉄心の局所ベクトル磁気特性分布測定を行う。最大磁束密度、最大磁界強度、鉄損の各分布について再現性及び解析的検討から測定結果の妥当性について検証を行う。

  • 中村 紀仁, 若林 大輔, 岡 茂八郎, 榎園 正人
    セッションID: 04-1P-06
    発行日: 2023/08/31
    公開日: 2024/03/08
    会議録・要旨集 フリー

    省エネルギー社会実現のために変圧器の更なる低損失化が求められている。変圧器内部の鉄心には方向性電磁鋼板が主に用いられている。著者らは低鉄損・高効率な変圧器開発を目標に二次処理を施したベクトル磁気特性制御材を開発して既存方向性電磁鋼板の低鉄損化を実現した。本発表では、このベクトル磁気特性制御技術を三相変圧器モデル鉄心に適用させ、無負荷損を測定することにより鉄損低減化について検証を行う。まずベクトル磁気特性解析により鉄心に発生する回転磁束分布を明らかにし、その領域に技術を適用する。適用前後において無負荷時の有効電力を比較することで、鉄損低減化を報告する。また個体差や鋼種の違いについても報告する。

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