日本色彩学会誌
Online ISSN : 2189-552X
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41 巻, 1 号
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  • 國本 学史
    原稿種別: 原著論文
    2017 年 41 巻 1 号 p. 3-13
    発行日: 2017/01/01
    公開日: 2017/01/26
    ジャーナル フリー

     近代日本における色彩論については,これまで先行研究はありつつも不明な点が残る.特に,西欧や米国で発展した色彩論が,どのような社会的背景のもとで受容され,展開したのか,という点が明らかではない.本論文はまず,主に日本に流入して受容された,近代欧米の色彩論を概観する.次に,欧米の色彩論が近代日本で受容される以前,日本において色彩はどのように考えられたのかについて整理する.さらに,近代以降にもたらされた色彩論がどのように展開したのかについて,色図等の資料をもとに検討する.そして,日本の色彩論発展において大きな役割を果たした,美術教育とその担い手等の活躍について文献を中心に検討する.これらの検討を通じ,近代日本の色彩論の発展を歴史的に検証する.

  • 林 英光, 松原 秀樹, 森 旬子
    原稿種別: 研究速報
    2017 年 41 巻 1 号 p. 14-19
    発行日: 2017/01/01
    公開日: 2017/01/26
    ジャーナル フリー

     本研究は,国営木曽三川公園羽島地区の計画である.この場所は公園全域の中間点にあたり,公園全体を視野に入れた重要な結節点として位置づけられる.基本理念は,木曽長良背割堤が残る豊かな水辺環境と,ケレップ水制などの歴史遺産を直接体験できる学習の場とすることである.

     この度の研究発表は,本業務の景観計画における色彩計画とサイン計画を重点とした.当敷地は河川の高水敷であるため,構築物は高さが制限されていることを踏まえ,来園者に楽しさと安心感と近親感を感じられるように配慮し,子供達の運動や遊びを誘発し,河川環境の学習を兼ねた配置計画,造形・色彩計画を実現した.色彩計画の基本は,ゾーニングの区割り表示の色彩をサイン計画と遊具計画に適用し,また特筆すべきはサイン計画・遊具計画に河川整備で使用されるコンクリート土木製品を活用したことにある.

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