日本色彩学会誌
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42 巻 , 6 号
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  • 渡辺 修平 , 曽根 拓郎
    原稿種別: 原著論文
    2018 年 42 巻 6 号 p. 255-
    発行日: 2018/11/01
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル フリー

     製品の質感の良否を決める重要な要素の1つに,表面に写り込んだ像の鮮明さを表す写像性がある.写像性を評価するための計測方法はいくつかあるが,人間の視覚特性を考慮しておらず,表面反射特性のみを計測しているため目視との相関が悪い,また,接触式のために表面を傷つける恐れがあるという問題があった.上記課題を解決するため,まず筆者らは写像性が最も重要視されるソリッドブラック塗装を研究対象とし,次に,計測対象範囲を拡大させ,有彩色やメタリック塗装を対象とした非接触かつ目視相関の高い評価法開発を行った.計測には,エッジパターンを投影し,ハイパースペクトルカメラで計測する装置を構築した.評価式は,エッジの歪みに対して視覚特性の重み付けをした空間周波数特性と,サンプル面の色情報に基づく色差を説明変数としたモデルを提案した.その結果,官能評価結果との間に非常に高い相関を得ることができた.

  • 小寺 宏曄
    原稿種別: 原著論文
    2018 年 42 巻 6 号 p. 265-
    発行日: 2018/11/01
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル フリー

     哺乳類の進化を辿ると,共通祖先の脊椎動物は4色覚であったが,恐竜が栄えた中生代には夜行性の2色覚に後退した.霊長類は恐竜の絶滅とともに昼行性を取戻し,約3500万年前に,人類の祖先は遺伝子複製過程での変異により LMS 3色覚を得たとされる.鳥類は紫外域の錐体をもつ代表的な4色覚であり,太古の祖先の色覚を今に継承している貴重な分類群である.共通祖先が視ていた紫外の世界を鳥の色覚から垣間できれば興味深い.

     本稿では,ROGU錐体をもつ相思鳥を例に,マトリクスR理論を4色覚に拡張する.拡張射影子R4は分光入力C(λ)を,相思鳥の基本色空間FCS(Fundamental Color Space)へ写像する.相思鳥に視えるのは,この写像された基本分光成分(fundamental)C *4(λ)である.まずsRGBカメラ画像の3刺激値からROGU 4刺激値の線形推定を行い,次にその逆写像からC *4(λ)を復元する.これをROGUに4色分解し,Uを着色して紫外像を可視化する.最後に,C(λ)が既知の計測データに拡張射影子R4を操作して基本分光成分の理論値を求め,提案モデルによる分光推定誤差を評価する.

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