近年,わが国での口腔がん発生は増加している。東京歯科大学では地域と協力し,1992年より口腔がん検診を行ってきた。これまで行ってきた口腔がん集団検診および個別検診の実績について検討を行ったので報告する。
集団検診は,各地域性に合わせ公募し行った。個別検診は,協力医の一般診療所で行った。
集団検診は1992年から2017年までで,総受診者数は18,590名で,男女比は1:3であった。口腔がん発見率は0.13%であった。個別検診は2006年から2017年までの11年間で千葉市個別検診における総受診者数は4,369名で,男女比は1:2.1であった。口腔がん発見率は0.14%であった。また,口腔潜在的悪性疾患も多数発見された。
口腔がんナビシステムや蛍光光学機器の開発も行っており,今後もさらなる口腔がんの早期発見・早期治療のために,啓発活動に努めていく予定である。
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