スポーツ教育学研究
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24 巻, 2 号
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  • 鈴木 久雄, 加賀 勝, 高橋 香代
    2004 年 24 巻 2 号 p. 75-85
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    Relationship between bone strength and the items of physical fitness, motor-related fitness, physical activity in sports in university students. The purpose of this study was to examine association between bone strength and items of physical fitness, motor-related fitness as well as the present- and past- physical activities in sports among university students. We measured tibial ultrasound velocity (SOS, meters per second) as an indicator of bone strength using Soundscan 2000 Compact (Myriad Ultrasound Systems Ltd.). The performance of the SOS studied in 10 university students. Coefficient of variation (CV) and standardized CV (SCV) of the SOS were 0.40% and 3.69%, respectively.
    The subjects of this study consisted of 409 students (155 males and 254 females) at Okayama University, Japan. The components of the physical fitness were measured using the new physical fitness test established by the Japanese Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology. A questionnaire survey was conducted to evaluate the physical activities in sports in the past (e.g., at the period of primary, junior high and senior high-school) and in the present. The average of SOS measurements was 4002±98m/sec in males, and 4040±100m/sec in females (mean±SD).
    The subjects were classified into three levels by SOS. Results in ‘Fifty meters run’ and ‘sit and reach’ in males and ‘Handball throwing’ in females was significantly different among these levels. Conversely, when the subjects were classified into three levels according to the result of the new physical fitness tests, the subjects in the higher level in ‘Fifty meters run’ (in males) and ‘Handball throwing’ (in females) showed higher SOS. Above results indicated that ‘Fifty meters run’ in males and ‘Handball throwing’ in females (both of them are indicators of motor-related fitness) were closely and positively associated with SOS. Moreover, ‘Fifty meters run’ in males and ‘Handball throwing’ in females had positive association with the present- and past- physical activities in sports. We concluded that motor-related fitness in the university students and bone strength had significant association.
  • 「分かりの深まり」 から見るプログラムの適合性
    日高 正博, 後藤 幸弘
    2004 年 24 巻 2 号 p. 87-103
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    (1) The program, which was developed on the basis of the theme, “Creating a new game through bound ball and dodge ball games, ” was found to meet the curiosity and the interest of children and to deepen their understanding.
    (2) From test results of the program, the design principle of the programming for the comprehensive study that we propose was found to be valid. Furthermore, it was suggested that experience- sharing in the problem-formation process effectively functioned in “turning others's experience into one's ownself-experience” at the stage of empathy/exchange of problem-solving outcomes and played an important role in deepening understanding.
  • 中塚 義実, 楠瀬 功, 三輪 佳見, 小澤 治夫
    2004 年 24 巻 2 号 p. 105-108
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 片岡 暁夫
    2004 年 24 巻 2 号 p. 109-116
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • Sinbok KANG
    2004 年 24 巻 2 号 p. 117-124
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    良質の体育授業は体育教師教育がうまく行われているかどうかを判断するための適切な評価指標であるという、このあまり耳慣れない前提条件から話を始めたい。これら二者は、常に不可分に結びついている。その結びつきは、ゆるやかなものであるかもしれない。しかし、両者は不可分に結びついている。良質の体育教師教育は、良質の学校プログラムを必ず生み出すものである (Siedentop & Locke, 1997, p. 25)。
    学校体育の危機 (Kirk & Tinning, 1990; Lawson, 1998; Placek, 1992; Sage, 1993; Tinning & Fitzclarence, 1992) に伴い、体育教師教育 (PETE) に対する関心が高まっている。シーデントップとロックが指摘したように、学校体育の危機は体育教師教育の危機と不可分に結びついている。
    体育関係の研究は、教科指導の専門家しての体育教師という伝統的な教師像に修正が迫られていることを示している。そのような教師像に対して否定的な見解が社会的に示されていることが、その理由である。教師達は、暴力やモノの使用 (substance use)、ギャングへの加入等の様々な問題にさらされている生徒の増加に頭を悩ませている。そのため、体育教師達は、単に教科指導の専門家であるだけではなく、それら新たな諸問題に責任をもって対応のできる専門職となることが期待されている (Chen, 1999)。体育の授業中に生徒達が示す抵抗に対応できることもまた、新たに突きつけられている課題である。基本的な権威者 (primary authority) としての教師という伝統的な見解は、変化してしまった。生徒が体育に対して抵抗を示すようになったことで、カリキュラムについて生徒と教師が合意を得ていくために意見交換がなされるようになった (Ennis, 1995)。
    シーデントップとロック (1997) によれば、我々は現在、公立学校における体育と高等教育機関における体育教師教育の関係に誤りがあることを示唆する「システム上のエラー」に直面している。この危機を解消していくためには、現時点で展開されている体育教師教育の実態を詳細に検討していくことが極めて重要である。
    本研究の目的は、体育教師教育の歴史を振り返り、体育教師教育を質的に改善していくための実践的方法を探ることにある。この目的達成に向け、本研究は三部で構成される。第一部では体育教師教育にみられた技術主義的な伝統とそれに変わる代案としての批判的/反省的な体育教師教育の歴史が手短に確認される。第二部では、体育教師教育を通して批判的/反省的な専門職を養成するための実践的方法が紹介される。第三部では、今後の研究並びに実践の方向性について検討していく。
  • Jong-Chul LEE, Hong-Sik CHO
    2004 年 24 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、中学校の体育教師が専門職としての生活についてどのような関心を抱いているのか明らかにするとともに、そこでの彼らの最大の関心事やその理解の仕方を分析することにある。
    この目的達成に向け、オープンタイプの質問に対する中学校体育教師400人のデータが帰納法で分析された。さらに、より理解を深めるために、中学校体育教師8名に対してインタビューを実施した。加えて、質的事例研究を行うために、関連文献に示された多様なデータが収集された。
    データは、筆記文、記号化、カテゴリー並びに対象に分類された。また、この研究の妥当性と信頼性は、研究に対する信頼性を高めるために、専門家によるミーティング、参加者によるレビュー双方によるマルチアングルアプローチを用いて検討された。
    分析の結果、教師の関心は生徒、授業、義務並びに自分の利益に分類された。
  • Myung-Hee YOUN, Gil-Dong WOO, Hyeong-Gyu MIN, Joo-Hyuk JUNG, Ka-Ok KIM
    2004 年 24 巻 2 号 p. 131-138
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、体育の授業で伝統的に用いられてきた指導法の代案としてのゲーム理解のための指導法を高校のバドミントンとサッカーの授業に適用し、その結果を技術志向の指導法結果と比較しその可能性を検討することにあった。
    10年生の体育の授業2授業 (n=60) でバドミントンが、11年生の体育の授業2授業 (n=56) でサッカーが行われた。
    (116人の) すべての生徒が、2つのグループに分けられた。実験群 (30, 28) とコントロール群 (30, 28) は、精神運動領域、情意領域並びに認知領域 (バドミントンクラス) に関するプレテストを受けた。
    精神運動領域の生徒の能力を測定するために、運動技能テスト (Johnson & Nelson, 1986; Crew, 1968) とゲームパフォーマンス測定法が用いられた。生徒の情意領域の変化を測定するためにはケニヨン (1968) の質問紙の修正版並びに高橋 (1994) の形成的授業評価を用いた。
    バドミントンとサッカーのゲームパフォーマンスの測定結果に関して言えば、本研究では、ゲーム理解のための指導法と技術志向の指導法の間に違いが見られなかった。
    形成的授業評価では、ゲーム理解のための指導法を適用した2つの実験群が技術志向の両クラス以上の高得点を獲得した。また、授業終了後もゲームに対する肯定的な態度を示すようになった。
  • An Irresponsible to Spiritual Enlightenment Levels
    Kicheon LEE, Seungjae KIM
    2004 年 24 巻 2 号 p. 139-144
    発行日: 2004/12/31
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
    21世紀は、人間の全体的な発達が求められるようになる。全体的発達アプローチは、私たちの社会で一層一般的に受入れられるようになってきている。このアプローチは、人間存在を身体的、情動的、精神的価値の組み合われた存在と見なしている。これら三つの価値の調和を取ることが、全体的発達アプローチの目指す最終目標である。
    全体的発達アプローチは、人間存在を7つの側面から捉えている。それらは、病人タイプ、ギャングタイプ、公正タイプ、僧侶タイプ、独裁者タイプ、エセ学者タイプ、そして最終の賢者タイプである。レベル1は、個人の担うべき責任を全く取らない点に特徴がある。これに対してレベル7はすべての価値に対して責任をもち、啓発的な人間存在の段階に到達している状態を示す点に特徴がある。個人は、これら7つの段階をより成熟した段階へと徐々に発達していく。
    全体的発達アプローチは、体育の学習指導を展開していく際の手がかりとして、学校カリキュラム内に従来とは異なる視点を培っていくために必要な新たなパラダイムを提供し得るものである。
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