知能ロボットのソフトウエアはその内容が極めて高度で複雑となるため, その効率的な作成には, ソフトウエアのモジュール化が不可欠である, これを可能とするためには, まず全てのソフトウエアの核となるオペレーティング・システムを開発する必要がある.筆者らは, 知能ロボット“山彦9号”, “山彦10号”の開発を通して知能ロボットの開発を進めているが, そのソフトウエアシステムの核となるべき小規模なリアルタイムOS (RCS, Robot Control System) を設計, インプリメントした.
RCSは, マルチプロセス, プロセス間メッセージ通信, タイマ機能等をサポートするカーネル, 超音波測距モジュール等の1/0をコントロールするI/Oモニタ, 及び, 基地システムと呼ぼれるロボットプログラム開発システム上のソフトウエア開発支援プログラム等から成っている.
このシステムは極めて小規模ながらマルチプロセスのサポートなど知能ロボットに必要と考えられる機能を満たしており, 山彦9号, 10号上で有効に働いている.
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