土木学会論文集B3(海洋開発)
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海洋開発論文集 Vol.38
  • 笠間 清伸, 西田 啓介, 古川 全太郎, 秋本 哲平, 堤 彩人, 片山 遥平
    2022 年 78 巻 2 号 p. I_901-I_906
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/18
    ジャーナル フリー

     浸透固化処理工法で背後地盤を液状化対策した岸壁を対象に,FLIPを用いて固化処理部の地盤定数の空間的ばらつきを考慮して地震応答解析を行った.本論文の結論は,次の通りである.(1) 適合率0.56~0.96の範囲で強度の空間的不均質性を有する浸透固化処理地盤において,L2地震の加振終了時の岸壁の残留変位は,モンテカルロシミュレーション100回で十分な統計値が得られる.(2) 加振終了時の岸壁の残留水平変位と残留沈下量は,有意水準5%で対数正規分布に従う.岸壁の残留水平変位の平均値と分布幅は,適合率の減少とともに大きくなる.(3) 許容水平変位を1.5mとし,その信頼度を0.9,0.95および0.99に設定したとき,浸透固化処理地盤はそれぞれ0.62,0.63および0.67以上の適合率まで改良する必要がある.

  • 関谷 勇太, 鈴木 英樹, 青田 徹, 久保田 真一, 土橋 和敬, 小林 航, 鈴木 高二朗, 下迫 健一郎
    2022 年 78 巻 2 号 p. I_907-I_912
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/18
    ジャーナル フリー

     波浪や潮流によってモノパイル式洋上風力発電設備の基部周辺に洗掘が発生すると,施設の安全性に深刻な影響を与える恐れがある.袋型根固め材とは繊維の網で石材をユニット化した資材である.防波堤や海岸堤防の侵食対策として実用化されている.本研究では袋型根固め材を用いた洗掘防止工の現地適用性と最適な敷設構造について検討した.水理模型実験は1/60縮尺で行った.無対策の実験では既往研究と同等の最大洗掘量が確認された.洗掘防止工はフィルター層の有無や複数の敷設構造について検討した.その結果,円形1層4列2層2列配置を最適な構造として提案した.モノパイル近傍の洗掘を最も抑制でき,袋型根固め材自体の耐波安定性も高められるためである.なお,この際の最大洗掘量は現地換算で0.2m以下であった.

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