日本歯科理工学会誌
Online ISSN : 2188-417X
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ISSN-L : 1884-4421
37 巻, 2 号
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原著
  • 青木 春美, 宮坂 平, 石田 祥己, 青柳 有祐, 三浦 大輔
    2018 年 37 巻 2 号 p. 109-117
    発行日: 2018/05/25
    公開日: 2018/06/15
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    床用加熱重合レジンを重合作製し,その表面に6種類の表面滑沢硬化材を塗布した試料について,表面粗さ,表面光沢度,水に対する接触角,色差,吸水,接着性レジンセメントを用いた圧縮せん断接着強さを調べた.その結果,表面滑沢硬化材を塗布しないもの(コントロール)と比較して,表面粗さは減少し,接触角は5種類で減少し,接着強さはやや低下した.一方,表面光沢度は著しく上昇し,色差と吸水量は変化しなかった.さらに,歯ブラシによる刷掃試験を行い,その前後の物性について調べた結果,表面粗さは増加し,体積減少率,表面光沢度,接触角は低下した.また,塩基性フクシンによる変色試験を行った結果,色差は極めて大きく,表面光沢度は1種類で低下したが,他は変化しなかった.以上より,表面滑沢硬化材は,床用加熱重合レジンの表面粗さと表面光沢度を向上させるだけでなく,耐摩耗性も向上させることが明らかとなった.

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