創傷
Online ISSN : 1884-880X
ISSN-L : 1884-880X
9 巻, 1 号
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原著
  • 大島 希実子, 加藤 久和, 神山 圭史
    2018 年 9 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/01/06
    ジャーナル フリー
     Blowout骨折の手術において,われわれは骨折の後端を見て,眼窩内組織をそこから剥離した後,これを整復することを重要視している。骨折の後端が深部であるほど,外眼筋周囲の組織には余裕がなく,骨折縁に外眼筋が接することになるため,より眼球運動が制限される可能性があると考えているからである。しかし,骨折の後端が深い場合,経眼窩アプローチでは直視することがむずかしい。当科では,骨折後端を見るために内視鏡を併用しているので,その概要を報告する。
     内視鏡は通常の鼻内手術と同様に中鼻道からアプローチし,眼窩底骨折の場合は上顎洞経由で,内側壁骨折では篩骨洞経由で眼窩壁を観察する。
     複視が残存している非新鮮例では,骨折の後端で眼窩内組織が癒着していることが多く,眼窩からのアプローチでは視認することが困難な場合もある。内視鏡併用手術はこの欠点を補い,確実に骨折後端を確認することができる方法である。
症例報告
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