創傷
Online ISSN : 1884-880X
ISSN-L : 1884-880X
6 巻, 4 号
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第6回日本創傷外科学会総会・学術集会(2014年7月,高松)特別プログラムより
特集 1 : 躯幹・胸壁の再建
  • 伊原 淳, 田中 一郎, 佐藤 道夫, 原田 裕久, 松井 淳一
    2015 年6 巻4 号 p. 120-124
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/01
    ジャーナル フリー
     大動脈食道瘻はまれな疾患であるが,発症した場合には致命的であり,現在,確立された治療法がないのが現状である。今回われわれは,胃癌を合併した大動脈食道瘻の大動脈瘤破裂例に対し,緊急ステントグラフト内挿術 (thoracic endovascular aortic repair : TEVAR) 後に食道切除術と広背筋弁による大動脈瘻孔の被覆再建を行い,救命し得た症例を経験した。大動脈食道瘻の治療の原則は出血のコントロールと感染制御である。近年,血行動態安定のための治療としてはTEVARの有用性が報告されている。一方,瘻孔部の残存による感染への対策としては大網を使用した報告が多いが,本症例では胃癌を合併していたため,到達距離やサイズを考慮し,広背筋弁を使用した。その結果,瘻孔部まで確実に被覆可能であり,なんらかの理由で大網が使用できない場合の大動脈食道瘻切除後の瘻孔の被覆閉鎖に有用であると考えられた。
原著
  • ソフトシリコン粘着剤付き創傷被覆材の使用
    榊原 俊介, 大澤 沙由理, 野村 正, 橋川 和信, 寺師 浩人
    2015 年6 巻4 号 p. 125-131
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/01
    ジャーナル フリー
     局所陰圧閉鎖療法 (negative pressure wound therapy : 以下 NPWT) は有用な創傷治療への機器であるが,出血,感染など原因によりその継続が困難となる場合がある。ほかに交換時の疼痛や有毛部におけるエアリークなども治療の継続を妨げる要因となりえる。一方,近年,創傷被覆材の開発が進み,ソフトシリコン粘着剤が多用されるようになってきた。本粘着剤は剥離時の疼痛が少ない,ゲル状であるため微細な凹凸にも密着できる,といった特徴をもつ。われわれはソフトシリコン粘着剤付き創傷被覆材と NPWT とを組み合わせることで患者の疼痛の軽減および有毛部でのエアリークの改善を行えた。コスト面での課題は残るが,ソフトシリコン粘着剤付き創傷被覆材と NPWT との組み合わせは,NPWT の装着適応部位の拡大や交換時の疼痛の改善に寄与すると考えられる。
症例報告
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