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関口 信一
セッションID: 1Ba00
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
フリー
半導体産業は、微細化及び大径化によるデバイス価格低減によって、継続して高い経済成長を実現してきた。微細化の進展はやや減速しているが、更なる成長・発展へ向け、多方面で研究・開発が取り組まれている。本シンポジウムでは、半導体及びその関連産業の更なる発展を支える微細加工と計測技術に関し、各分野の著名な研究者からの講演を企画した。半導体製造の今後の研究動向や目指すべき方向など、活発な議論を期待する。
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溝口 計
セッションID: 1Ba01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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光源技術はKrF、ArF、ArF液浸、マルチパターニングと進展し、10 nm以下のデザイン寸法ではEUV(極端紫外線)波長でのEUV光源の性能改善が進み半導体製造現場での250 W運転の成功も報告されてロジックデバイス製造メーカを中心にEUV露光装置導入が加速している。本講演では、DUV(KrF、ArF液浸)リソグラフィの進展とEUV光源の進展と、わが社での開発の現状について解説する.
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浜口 智志
セッションID: 1Ba03
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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近年半導体デバイスは、微細化の極限に近づいているが、高性能デバイス開発に関するニーズは高まるばかりで、デバイスの三次元化と新材料の導入がたゆまなく進んでいる。このために必要とされるプロセス技術、特に、プラズマプロセス技術にも大きなイノベーションが求められている。本稿では、最新のプロセス技術と、その物理機構を理解するための数値シミュレーション技術について、業界・学会の最新動向を紹介する。
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篠田 和典
セッションID: 1Ba05
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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半導体集積回路の微細化と高アスペクト比化が進んでいる。また、ポストスケーリングに向けて、新構造トランジスタや新材料の検討が進んでいる。このため今後の半導体製造では様々な膜種を原子層レベルの寸法精度で加工する原子層プロセッシングが重要になる。本講演では、半導体加工の先端課題を紹介した後、近年活発に研究されている原子層エッチングについて、その基礎から代表的な手法、各種材料のエッチング方法を紹介する。
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森永 均
セッションID: 1Ba08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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ナノの世界で回路を形成する現代の半導体プロセスは微小な汚染や欠陥との戦いである。そしてプロセスの更なる進化を支えるのはその根底にある科学の理解、徹底した作用の均一化、並びにクリーン化である。本稿では汚染と欠陥を撲滅すべく日々格闘している、半導体ウェットプロセス、すなわち、洗浄とCMPに焦点を当て、表面科学の観点から、その原理と高性能化の実例を解説する。
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古家 遼, 村上 勝久, 長尾 昌善, 鷹尾 祥典
セッションID: 1Ba10S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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Graphene/SiO2/Si積層構造の平面型電子源は10-20Vの低電圧かつ1-100mA/cm2の高電流密度で駆動可能なMOS型電子放出素子である.著者らはこの電子源を用いた小型イオンエンジンの中和器開発に取り組んでおり,イオンビーム中和に必要な電子電流(1mA以上)を放出可能な電子源の作製が課題である.今回,小面積素子を数百個集積化し,電子電流1mA以上となる電子源の作製に成功した.
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鈴木 貫太, 長尾 昌善, 村上 勝久, クンプアン ソマワン, 原 史朗, 鷹尾 祥典
セッションID: 1Ba11S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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イオン液体を用いるエレクトロスプレーイオン源は,小型かつ宇宙空間での作動が可能なため,小型宇宙推進機への応用研究が精力的に行われている.一方,現状では推力密度が小さいため,エミッタの高密度集積による推力密度増大が必要である.著者らは電界放出電子源の作製工程を応用して,従来型と比べ4桁大きいエミッタ数密度を有し,キャピラリ内部にニードルを配した二重電極構造を持つエミッタアレイ作製を行った.
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増本 晴文, 川合 健太郎, 山村 和也, 有馬 健太
セッションID: 1Ba12S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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自己組織的な手法により、水素終端化Si原子層シートを作製することを最終的な目標としている。今回は、Si(111)表面のステップ/テラス構造のエッジ部にAgナノワイヤを形成し、これを触媒的に援用した化学エッチングを施した。その結果、幅約10nm、深さ約2nmでミシン目状のナノ溝構造がSi(111)表面上に形成されていることを確認した。以上より、異なる原子層厚のSiシートを分離する技術を獲得した。
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備前 大輔
セッションID: 1Bp01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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福間 剛士, 平田 海斗, 高東 智佳子
セッションID: 1Bp03
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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我々はオープンループ電位顕微鏡(OL-EPM)と呼ばれる液中ナノスケール表面電位分布計測技術を、原子間力顕微鏡(AFM)をベースとして開発した。本研究では、OL-EPMを用いて化学機械研磨(CPM)工程を模倣した溶液環境下で生じる銅微細配線の腐食に伴う局部電池分布の時間変化を直接可視化し、その局所腐食機構に関する新たな知見を得た。
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平野 栄樹, 田中 秀治
セッションID: 1Bp05
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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集積回路の微細化に代わる新しい成長軸として,センサなど異種要素の集積による多様化が期待されている。本報告では,集積回路とその他の要素を別々に製造して,それらをウェハレベルで接合して一体化する集積技術を紹介する。この集積化法は,それぞれの要素を最適な方法,材料,および場所で作製できるという特長の他に,各要素を機械的かつ電気的に接続でき,同時に脆弱な部分を封止できる利点も持つ。
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藤本 准一, 諏訪 輝, 小林 正和, 川筋 康文, 溝口 計
セッションID: 1Bp08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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越智 諒, 南 映希, 細尾 幸平, 佐野 泰久, 川合 健太郎, 山村 和也, 有馬 健太
セッションID: 1Bp10
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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我々はこれまでに、150℃以下の温度領域でのプラズマ酸化とHF浸漬を組み合わせることにより、SiC表面上にモノレイヤーレベルで厚さが制御されたカーボン堆積層が形成できることを見出した。そして、この試料を超高真空中で加熱することにより、ピット密度が低いグラフェン/SiC構造の形成に成功した。本報告では、ラマン分光やAFM観察、電気特性測定を用いたグラフェンの特性評価に関する進捗を報告する。
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垣内 拓大, 小山 大輔, 吉越 章隆
セッションID: 1Bp11
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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本研究では、Si(111)-7×7清浄表面上にハフニウム超薄膜[Hf/Si(111)]を作製し、その初期酸化過程をHf 4f, Si 2p, およびO 1s内殻光電子スペクトル測定によって解明した。その結果、膜厚が2原子層程度のHf超薄膜ではHfSi層が表面に形成するため酸化がゆっくりと進行するが、それ以上の膜厚では表面に金属Hf成分が現れることでHfおよび一部のSiで急速な酸化が起こることが分かった。
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安 東秀, 菊池 大介, Dwi Prananto, 貝沼 雄太, 林 都隆
セッションID: 1Bp12
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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ダイヤモンド中の窒素-空孔複合体(NV中心)は高感度、高空間分解能な磁場センサーとして期待されている。加えて、NV中心は高周波磁場の計測も可能である。本研究では、スピン波の生成するギガヘルツ帯の高周波磁場をNV中心により計測可能なことを示す。具体的には、イットリウム鉄ガーネット中に励起した表面スピン波をNV中心の光学的磁気共鳴とラビ振動により計測した。
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松永 宗一郎
セッションID: 1Bp14
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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企画シンポジウム「半導体製造の最前線∼極限を超える微細加工と計測技術のこれから∼」で講演いただいた内容について概観し、シンポジウムをまとめさせていただきます。
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藤田 大介, 鈴木 雅彦, 山内 泰, 鷺坂 恵介, 石田 暢之, 大西 桂子
セッションID: 1Ca01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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単層グラフェン(SLG)成長に対するCと界面活性元素間の競合的表面サイト占有に焦点を当てる。Sは典型的界面活性元素であり、表面偏析によって最終的にSによって表面サイトは占められる。 Ni(110)の場合、SAM、LEEM、STM等により、c(2x2)-S 超構造を示すことを確認した。Cドープの場合、基板方位と相関する矩形を示すSLGの異方性成長を発見した。表面偏析が介在する成長機構について議論する。
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黒木 泰道, 松本 拓郎, 本間 芳和
セッションID: 1Ca02
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡を用いて,グラファイト上の単層MoS2をスライドさせる実験を行い、それに伴う摩擦力を測定した。同一条件で異なるサイズのMoS2の摩擦力を測定し、接触面積による摩擦力の変化を調べた結果、MoS2の接触面積が大きくなるほど摩擦力が大きくなる傾向が得られた。
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吹留 博一, 鴨川 貴優, 小濱 路生, 佐々木 文憲, 渡邊 一世
セッションID: 1Ca03
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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グラフェンはその優れた物性から優れた高速キャリア輸送特性が期待され、実際我々は室温で105 cm2/Vsを達成した。しかし、デバイスの実測値は、物性値からの理論値を下回る。我々はY自然酸化膜を採用して良好な絶縁膜/グラフェン界面を形成し、優れた高周波特性を有するデバイスの創出に取り組んでいる。本発表では、このデバイスの高周波キャリア輸送特性評価に基づくY自然酸化膜の優位性について報告する。
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田畑 博史, 松山 弘明, 久保 理, 片山 光浩
セッションID: 1Ca04
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
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単層MoS2はその大きな実効表面積のためガスセンシング材料として有望である。しかし、その、室温における遅い応答・回復は実用的なセンサ応用の妨げとなっている。最近、我々は単層MoS2のガス応答が光照射で活性化されることを見出した。本研究では、センサの応答・回復速度が光強度の増加とともに線形に増加することが分かった。この結果は、光刺激脱離を考慮したLangmuir吸着モデルで説明することができる。
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加藤 大晃, 斎藤 瑞士, 原 闘士, 石川 豊
セッションID: 1Ca05
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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熱フィラメントCVD法による白金を触媒とした単層カーボンナノチューブの成長を試みた。ナノチューブの成長実験は、メタノール蒸気とアルゴンに水素を3%含む混合雰囲気中で行なわれた。580℃において30分で、単層カーボンナノチューブを成長させることができた。ラマンスペクトルにおいて、160 cm-1、224 cm-1、264 cm-1、280 cm-1にRBMピークを確認した。
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後藤 悠斗, 安藤 紗絵子, 角川 桂樹, 高原 茂, 山田 豊和
セッションID: 1Ca06
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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グラフェンナノリボン(GNR)は、新たなナノ伝導ワイヤとして注目される。GNRはカーボンナノチューブ(CNT)をアンジップして作製できるが、アンジップ過程の原理はよくわかっていない。我々は超高真空STMを用いてアンジップ過程の原理解明を目指す。Cu(111)表面にCNT/GNRを真空スプレーしSTM計測を行った。電圧、電流、熱、電界、力によるアンジップ制御について報告する。
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林 康明, 野々村 秋人, 川上 栞生, 三瓶 明希夫, 中野 美尚, 塚原 尚希, 村上 裕彦
セッションID: 1Ca08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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マグネトロンプラズマCVD法により銅、シリコン、シリコン酸化膜上にグラフェンを成長し、その場偏光解析により成長過程のモニタリングを行った。その結果、基板材料によるグラフェンの成長形態が異なり、核発生密度の違いが観測された。現在は、シリコン酸化膜上で成長初期の核発生過程をモニタリングしながら制御して、結晶性の高いグラフェンを作製する実験を行っている。
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中塚 聡平, 今泉 太志, 虻川 匡司, 服部 梓, 田中 秀和
セッションID: 1Ca09S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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マイクロ・ナノ構造の表面構造解析を行うため我々が開発したSEMとW-RHEEDを組み合わせた手法を用い、マイクロパターンを施した二種類のSi(110)基板表面の構造解析を行った。その結果マイクロロッド上面および底面(110)面上に存在する二種類の等価なドメインの比率が一方のドメインに偏っていることや、マイクロロッド隅部分に微小斜面が形成されていることなど特徴的なマイクロ構造の変化が確認された。
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中司 湧星, 田中 和幸, 篠原 彩, 望月 出海, 星 健夫, 兵頭 俊夫, 高山 あかり
セッションID: 1Ca10
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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Si(111)基板上にCuを蒸着したCu/Si(111)表面超構造は,様々な表面超構造モデルが提案されているが,構造決定には至っていない.本研究では,全反射高速陽電子回折(TRHEPD)法で得られた実験結果について,データ駆動科学を活用した構造解析を行った.その結果,この超構造がバックリングを持つCu2Si構造であることを見出した.講演では実験および解析結果を示し,構造モデルの詳細を議論する.
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渡邉 源大, 王 可瑄, 伊村 芳郎, 河合 武司
セッションID: 1Ca11S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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近年、オキシ水酸化鉄や酸化鉄といった鉄酸化物が、安価かつ環境安全性の高い触媒として注目されている。これらの鉄酸化物材料の合成には様々な方法があるが、電解調製法は簡便かつ経済的に優れていることで知られている。そこで本研究では、酸化鉄薄膜を電着法により調製してin-situ X線吸収分光法で調べることで、鉄の酸化状態や構造を追跡し、酸化鉄薄膜形成のメカニズムを調べた。
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池田 健吾, 佐々木 巌, サマン アズハリ, 瀬戸口 卓也, 中川 新, ニザール ハミドン, 田中 啓文
セッションID: 1Ca12
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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CNT / PDMS複合材料をトマト収穫用触覚センサとして構成し、I-VおよびI-t特性を調査した。導電パスの増加により、I-V曲線は高重量領域に向かって減少した。硬度測定の結果、トマトの低重量領域において正確で安定した測定が可能となり、 市販のセンサよりも高い感度を示した。トマトの成熟度を判別するためにサポートベクターマシンによる機械学習を行った。その結果、0.67の判別精度であった。
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渡邊 一也
セッションID: 1Cp01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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表面吸着原子や分子の振動運動は,さまざまな不均一触媒反応,熱伝導過程の微視的機構を支配する自由度であり,その時間領域での励起・緩和ダイナミクスを理解することは重要である.我々はこれまでに,パルスレーザー光を用いた非線形分光による表面吸着分子・原子の振動時間領域観測に従事してきた.講演では金属表面での一酸化炭素,アルカリ原子の研究例を中心に表面振動ダイナミクス観測の現状と将来展望について議論する.
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久保 敦
セッションID: 1Cp03
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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表面プラズモン波の流れの空間的制御は、表面プラズモン導波路や、プラズモニック結晶を用いたバンドエンジニアリング的な手法で実施し得る。また、プラズモン波の特定の周波数成分のみを通過させるスペクトル制御は、金属膜上にナノスケールの共振器を形成することで可能である。このような人工ナノ構造によるプラズモン波の制御について時間分解イメージング法による可視化と電磁場シミュレーションに基づき議論する。
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日比野 浩樹
セッションID: 1Cp05
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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低エネルギー電子顕微鏡(LEEM)は、優れた空間分解能と時間分解能を併せ持ち、表面構造の動的変化の探究に適した表面顕微鏡である。我々はこれまで、熱的緩和や結晶成長、表面構造相転移中のステップの運動をLEEMによりその場観察し、拡散方程式を用いて解析することで、表面質量輸送を支配するプロセスの理解を進めてきた。本講演ではその成果を概説する。
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平原 徹
セッションID: 1Cp08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
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本講演では、トポロジカル絶縁体内部に磁性原子層を埋め込むことで形成される強磁性トポロジカル絶縁体ヘテロ構造について概説する。この系は従来用いられてきた、トポロジカル絶縁体内部に磁性不純物が無秩序に添加された物質や、構造が大きく違うトポロジカル絶縁体と強磁性体とのヘテロ構造と違い、(i)磁性原子層が規則的に表面付近に配列し、(ii)トポロジカル絶縁体と磁性体との相互作用が大きい、という特徴がある。
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井手上 敏也
セッションID: 1Cp10
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
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ファンデアワールス2次元結晶の一つである遷移金属ダイカルコゲナイドでは、結晶の空間反転対称性の破れと巨大なスピン軌道相互作用を反映して、バレー自由度とスピン自由度が結合しており、バレーを介したスピンの制御やスピンによるバレーの変調が期待できる。本講演では、そのような2次元ファンデルワールス結晶特有のバレー・スピン物性に関して、微視的機構や展望にも触れながら、最新の研究成果を報告する。
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岡本 徹
セッションID: 1Cp12
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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近年、理想的な2次元系といえる単原子層領域での超伝導が観測されるようになった。基板上に作られた超薄膜では、空間反転対称性の破れに伴うラシュバスピン分裂による新奇な超伝導状態が期待される。我々は、Pbの単原子層膜および障壁層を挿入した積層構造系において、ラシュバ型超伝導が実現されていることを示唆する実験結果を得た。また、磁性体を添加した試料では、近藤温度が低い場合に磁場誘起超伝導を観測した。
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茂木 裕幸, 汪 子涵, 番場 隆文, 髙口 裕平, 遠藤 尚彦, 吉田 昭二, 谷中 淳, 大井川 治宏, 宮田 耕充, 重川 秀実
セッションID: 1Da01R
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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MoSe2等の遷移金属ダイカルコゲナイド単層半導体は、二次元光デバイス材料として注目される。発表者らは、世界で初めてフェムト秒パルスレーザーシステムと多探針STM装置を組み合わせることに成功し、SiO2基板上の単層WSe2/MoSe2面内ヘテロ構造のバンド構造評価と光キャリアダイナミクス計測を行った。任意の位置へ探針接触と光照射を可能にする本手法は、今後の二次元デバイス開発において重要となる。
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清水 亮太, 小松 遊矢, 西尾 和記, 宮内 雅浩, ビルデ マーカス, 福谷 克之, 一杉 太郎
セッションID: 1Da02
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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イットリウム酸水素化物は太陽光照射によって電気抵抗率・可視光透過率が可逆的に変化するフォトクロミック特性を示す。本研究では、この光誘起伝導性を飛躍的に向上させるため、1: エピタキシャル薄膜化、2: UVレーザーによる効率的なキャリア生成を試みた。すると、従来の抵抗変化(1桁)を大幅に上回る7桁の可逆的な抵抗変化を観測し、照射後の薄膜が金属化することを見出した。
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金野 莉央, 丸山 伸伍, 大西 洋, 松本 祐司
セッションID: 1Da03S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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NaTaO3(NTO)は,紫外線照射条件下で水分解に高い活性を示す半導体光触媒である.Srを添加したNTO(Sr-NTO)の微粒子内部にはSr濃度勾配が存在し,一部のSrはBサイトのTaと置換する.しかし,そうした構造と光触媒活性との相関については未解明な点が多い.本講演では,パルスレーザー堆積(PLD)法を用いて作製したSr-NTO傾斜組成薄膜の構造が光触媒活性に及ぼす効果について議論する.
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諸橋 信一
セッションID: 1Da04
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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ハイブリッド対向スパッタは真空を破らずに容易にプラズマ状態・スパッタ電圧をその材料に最適な状態に設定・制御しかつ,高エネルギー粒子の基板衝撃効果の抑制ができるという特徴をもつ。ハイブリッド対向スパッタによるITO透明導電膜作製で,RF-DC結合電源を用いた場合のスパッタ電圧Vdcの低電圧化の効果について調べた。
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亀田 直人, 萩原 崇之, 三浦 敏徳, 森川 良樹, 花倉 満, 中村 健, 野中 秀彦
セッションID: 1Da05
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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室温成膜技術は、有機ELディスプレイ等フレキシブルエレクトロニクス分野で用いられる耐熱性の低いフレキシブル基板上でのデバイス作製プロセスに必要とされる。前回報告した高純度オゾンとエチレン(C2H4)の混合ガスを用いた室温CVDおよびALD成膜手法を応用して、トリメチルアルミニウム(TMA)を前駆体として作製したAl2O3薄膜の膜質を報告する。
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大橋 友美, 関谷 美矢子, 飯田 真一, 稲吉 さかえ
セッションID: 1Da06
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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有機膜によりコートされた基板に金属を成膜した試料において、金属膜と有機膜界面の分析方法を検討した。GCIB(Gas Cluster Ion Beam)を搭載したTOF-SIMSは有機膜の分析に有効である。しかし、有機膜上に金属が成膜されていると、表面からの深さ方向分析で膜界面を評価することは難しい。そこで、基板を研磨によって除去し、裏面からTOF-SIMS分析することで界面の評価を行った。
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篠原 正
セッションID: 1Da08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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装置材料の腐食を防ぐため、種々の表面処理が施されています。それぞれの表面処理について、その防食機構や特徴、あるいは応用例について紹介する。
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水沢 まり, 桜井 健次, 山﨑 大, 及川 健一, 原田 正英
セッションID: 1Da10
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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X線分析では薄膜中の元素分析を行うため全反射蛍光X線分析法という方法を用いる。これと類似した着想で、全反射中性子線によるガンマ線分析法(Total -reflection Neutron activated Gamma spectroscopy,TN-γ法)を開発している。中性子反射率の測定にあわせ、中性子の核反応で発生したガンマ線を半導体検出器で分析する。蛍光X線では困難な軽元素等の分析を行う。
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L. Yuwei, K. Sakurai
セッションID: 1Da11S
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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In addition to the normal thermal expansion, another significant contribution on the thickness change of poly(N-isopropylacrylamide) (PNIPAM) ultrathin film has been found under the ambient conditions. With monitoring by multichannel X-ray reflectometry, it is found that the thickness change of PNIPAM ultrathin film can be affected by the moisture in its hydrophilic and hydrophobic state. Furthermore, an asymmetric thickness change has been found in the temperature cycle. Under the ambient conditions, the thickness of PNIPAM ultrathin film can keep stable during the cooling when the temperature is above the lower critical solution temperature (LCST). But as cooling exceed the LCST, the thickness can increase immediately with swelling. If the heating run was conducted after the cooling, the thickness can decrease monotonically, even though the temperature scan is across the LCST.
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豊島 安健
セッションID: 1Da12
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)薄膜の成長速度は、表面被覆水素の熱脱離のため高温側で増大するが、その活性化エネルギーが1 eV以下と水素脱離としては著しく低い場合が多く見られ、薄膜成長表面へのプロトンの飛来が関与していることが明らかとなった。どのような反応機構を介しプロトンが活性化エネルギーを低下させているのか、分子軌道計算を用いた検討により反応経路の候補を見出したので報告する。
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木南 裕陽, 小林 圭, 山田 啓文
セッションID: 1Dp01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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生体分子系はナノスケールの高度なシステムとして機能し、多様な生体機能を担っている。周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)は、こうした生体分子系の微視的機能解析において強力な手法となることが期待されている。本講演では、FM-AFMおよびこれに関連する手法によって、生体分子の水和構造や電荷分布可視化の現状を述べるとともに、生体分子間相互作用の直接マッピングの現状について報告する。
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渡辺 信嗣
セッションID: 1Dp03
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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生きている細胞の表層では多数の重要な生体反応プロセスが絶えず生じているが、このようなナノスケールで進行するダイナミックな物理挙動を可視化することは極めて難しい。生きた細胞は非常に脆く、ナノスケール計測において有用な多くの技術は、細胞にとって破壊的な計測となる場合がある。我々は、このような問題を解決すべく高速イオン伝導顕微鏡を開発しており、講演ではこれを用いたバイオイメージングの結果を報告する。
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フォーチュニ ベアトリス, リッシ モニカ, 小谷 伊吹, 豊内 秀一, 猪瀬 朋子, 平井 健二, 雲林院 宏
セッションID: 1Dp06
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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抗がん剤分子などの細胞外物質と細胞内物質との相互作用や細胞内分布には不明な点が多く残されている。本発表では、直径100nm程度の銀ナノワイヤーを伝搬するプラズモンを利用して、単一細胞内からの増強ラマンを、細胞を生かしたままで高感度に得る方法を紹介する。例として、抗がん剤分子であるドクソフビシンとDNAとの相互作用の時系列変化を追った増強ラマン測定を紹介する。
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加納 英明
セッションID: 1Dp08
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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振動分光により得られる”分子の指紋”は、生体関連分子の局在とその構造を特定する内因性のプローブとして活用することができる。本講演では、分子の指紋を高速かつ高効率に取得できる非線形ラマン散乱、特にcoherent anti-Stokes Raman scattering (CARS)を用いたラベルフリー・マルチカラー生細胞・生体組織イメージングについて発表する。
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岡嶋 孝治
セッションID: 1Dp10
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡(AFM)は1細胞の力学物性計測に広く用いられている。AFMは、細胞の局所領域の静的弾性率(ヤング率)の評価装置として広く用いられてきたが、近年、AFMの細胞レオロジー計測技術が急速に進歩し、1細胞から多細胞系の力学計測法としても利用されつつある。本講演では、AFMによる1細胞・多細胞系の力学物性の現状と今後の展望について述べる。
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一杉 太郎, 清水 亮太
セッションID: 1Ea01
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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マテリアルズロボティクスによる物質研究の挑戦について報告する。ここで重要になるのが、「自律的物質合成システム」という概念である。「薄膜作製・評価技術(ロボット技術)」、「人工知能(ベイズ最適化)」、「センサ技術」を組み合わせ、多量の合成プロセスデータを自動収集する。最先端の情報科学を用いてそのデータを解析し、計算科学と組み合わせて、原子レベルからマクロな物質輸送までをつなぐ。
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藤本 憲次郎, 相見 晃久
セッションID: 1Ea04
発行日: 2019年
公開日: 2019/10/28
会議録・要旨集
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マテリアルズインフォマティクスの活用による材料探索では、多くの研究が計算化学と機械学習から構成されている。データ抽出による膨大なデータを活用しつつ自前の統一実験条件下でのデータも加える、もしくは自前で統一実験条件下ビッグデータを揃えるためにも、一番手間のかかるハイスループット合成・評価・解析実験の発展を進めるべきである。不均一系の反応であるバルク系で進む多元系材料探索の現状を紹介する。
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