葉いもち病に対しEBP, KSM, PCBAをアール当たり各20および100g灌漑水中に施用した結果, その防除効果はEBPが最もすぐれ, KSMもある程度の効果がみられた. EBP, KSMの催芽もみ処理では, はじめKSMが多少有効であったが有効期間が短かかった. 苗を浸根後植付けたものでは効果がみられない. 一方畑苗代で25, 50および100ppm液をm
2当たり8l灌注した所, KSMは効果著るしく, かつ長期にわたり持続したが, EBPは効果がみられなっかた. IBPの水面施用の効果もKSMまたはIBP粉剤の散布より高く, かつ長期にわたり有効であった. IBP灌注はたん水状態の方が効果がやや高いようである. 6種類の薬剤について効果を比較した結果, IBPが最も優れ, DF-1991がこれに近い効果がみられたが, EDDP, BBEP, H-236およびNF35は劣った.
葉および穂いもち病対象に, a当たり50~100gのIBPを2回水面施用した結果, 穂および節いもち病の防除効果はIBP粉剤4回散布よりも優れ, かつ小黒菌核病の防除効果も極めて顕著で, 著るしく増収した. なお粒剤施用区は稈長やや低く, とくに下位節間の短縮がみられたが, 収量への影響はなさそうである.
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