関西病虫害研究会報
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8 巻
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 江川 宏, 田端 信一郎, 野口 照久
    1966 年8 巻 p. 1-6
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    1) Ferbam(Ferric dimethyldithiocarbamate), Griseofulvin, PCNB (Pentachloronitrobenzene), PMA (Phenyl mercuric acetate), PMF (Phenylmercuric dinaphthyl methane sulfonate), PMI (Phenyl mercuric iodide), Triazine (2, 4-dichloro-6-orthochloroanilino-1, 3, 5-s-triazine), Zineb (Zinc ethylene-bisdithiocarbamate), および Ziram (Zinc dimethyldithiocarbamate) の9種の殺菌剤を用いて, 植物体への浸透および移行の実験を行なつた.
    2) 切りはなされたインゲンマメ茎への殺菌剤の移行はニワトコのずいおよびペーパークロマトグラムでの移行と類似する傾向が認められた.
    3) 殺菌剤のインゲンマメ葉での上下移行は,殺菌剤が葉の上面にある場合, PMF および PMI は葉の裏面から表面へ移行し, 殺菌剤が葉の下面にある場合 PMA および PMI は葉の表面から裏面に移行するという結果がえられ, 葉の極性を失わせれば殺菌剤が移行しやすい.
    4) 種子中への移行, 水稲幼苗への移行, 茎での移行のいずれにおいても PMA, PMF, および PMI の水銀剤の移行がすぐれていた.
  • アブラムシの種類が捕食性テントウムシめ栄養におよぼす影響
    福島 正三, 渡辺 時夫
    1966 年8 巻 p. 7-12
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    アブラムシ類の重要捕食虫であるナナホシテントウの体内における糖類, 遊離アミノ酸および脂肪量が食べたアブラムシの種類によつて影響されるかどうかをしらべたところつぎの結果をえた.
    すなわちダィコンアブラムシとリンゴコブアブラムシを与えた場合のナナホシテントウ成虫体内の糖分およびアミノ酸量にはアブラムシの種類によつてとりたてるほどのちがいはみられない. しかし脂肪量はこれと異なり,ダイコンアブラムシで飼育した場合の方がリンゴコブアブラムシを与えたときよりも多かつた. また前記栄養成分量を時期的に比較すると, 晩秋のものの栄養量が多く, 糖分量は晩秋, 夏, 初秋, 春の順に増減し, アミノ酸と脂肪量は晩秋, 初秋, 夏の順に並ぶ.
    なお9月に採集したナミテントウの変態間の量的比較によると, 糖分およびアミノ酸量は終令幼虫において最も多く, ついでさなぎ, 成虫の順となり, 脂肪量はさなぎにおいて最も多く, 幼虫, 成虫の順にこれについでいる.
  • 大きさの変異の幅のひろい魚類の農薬に対する感受性を算定するひとつの方法
    長沢 純夫, 柴 三千代
    1966 年8 巻 p. 13-17
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    大きさの変異の幅のひろい魚類に対する薬物の, 致死濃度をきめるためのひとつの試験法として, 個体別にその生死を記録し, えられた結果を適当な数に類集して, これをプロビット法によつて整理する方法をのべた. キタジンとエチルパラチオンのドジョウに対する毒性を, この方法で実験算定した結果, 最もたしからしい中央致死濃度はそれぞれ 4.2818および 2.9712ppm/g で,有意水準 0.05 におけるこれらの信頼限界は 2.8532~6.4254 および 2.1043~4.1952ppm/g の間にあった. xa2+xb2 の値はキタジン, エチルパラチオン両者の濃度-致死率回帰直縁の間に有意の差をしめさず, この実験の範囲内ではキタジンとエチルパラチオンのドジョウに対する毒性は, ほぼ同等であった.
  • 吉田 正義, 小池 登四郎
    1966 年8 巻 p. 18-23
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    棲息環境の含水量がミカンネコナカイガラムシの密度に大きく影響するので, 著者等は1963年の4月~6月の長雨および1964年7月~9月の旱魃の前後におけるこの虫の密度を調査して, 長雨期や旱魃時におけるミカン園の耕起とこの虫の防除との関係について考察を加えた.
    (1) 長雨前の1963年3月7日における調査では,1樹当り 332.8 頭であったが, 4・5・6 月の長雨後の6月29日における調査では4.8頭に激減した. この虫は長雨前には 21cm の深さの土壌層まで棲息したが, 長雨後には 8cm の深さの土壌層までにしか棲息しなかった.
    (2) 緩傾斜地の耕耘区では, 1樹当りの平均密度は4.8頭であり, 急傾斜地の無耕耘区では56.8頭であった.
    長雨により急傾斜地の無耕耘区においてもこの虫の密度は減少したが, 耕耘区ではこの虫の密度は特に激減した.
    (3) 1961年および1962年の様に急激に多量の雨が降ることは, この虫の密度にあまり影響しないが, 1963年の様に少量の雨でも毎日降る雨は, この虫の密度を激減させた. これは, 土壌の含水量を高めるように降る雨が, この虫の棲息密度に影響するわけであり, ミカン園を耕耘することは降雨水を土壌中に吸収させる意味において, この虫の防除に意義あるものと思われる.
    (4) 1964年7月~9月の降雨量は極めて少なく, 旱魃の年であった. 傾斜地のミカン園ではミカンの根群は枯死して, ネカイガラの密度も極めて僅少であった.しかし,平坦地のミカン園では葉悄も繁茂していて, 土壌の含水量も比較的多く,虫の密度も傾斜地に比較して高かった.
    5 旱魃により傾斜地のミカン園では, 地表部に近いミカンの根群は枯死して,園地を中耕したのと同じ様な結果がみられた. 園地を耕起して, ミカンの樹勢を保持する細恨群を土壌層の深層に維持させることは, この虫の防除にとって緊要である.
  • 吉田 正義, 渡辺 一雄, 飯笹 謙二
    1966 年8 巻 p. 24-29
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    ハラジロカツオブシムシの各時期を乾魚を餌として異なった温度のもとで飼育し, その生活史や経過日数等について調査した.
    I. 成虫期に関する調査 (1) 雄の末端の環節の腹面には黒色の大きな斑紋が顕著であり, 又その上部の環節の中央には黒色の小さな斑紋が認められ, その中央部に褐色の毛を生じている. 雌にはこの小黒斑が認められず, 中央の褐色毛の分布も認められない. また末端の黒色の斑紋もうすい. (2) 体長は雄では0.771mm雌では0.814mmである. 体巾は雄では0.298mm, 雌では0.320mmである. (3) 成虫の生存日数は30℃の飼育温度では31日, 25℃では40日で, 温度の低い場合はさらに長期にわたった. (4)産卵数の平均値は20.3粒で, 産卵の多くみられるのは羽化後から10日目頃までであった. II. 卵期に関する調査 (5) 卵期間は30℃では3.8日, 20℃では4.8日, 10℃では10.8日で, 卵の長径は1.40mm, 短径は0,58mmであった. III. 幼虫期に関する調査 (6) 幼虫期間は30℃では31.6日,20℃では44.8日であった. (7) 幼虫の頭巾の頻度分布は0.587~0.823mm, 0.859~1.029mm, 1.063~1.267mm, 1.301~1.539mm, 1.573~1.777mm, 1.811~2.015mmの6の群に大別され, 6令が認められる. (8) 令と頭巾のモード値との間にはY=0487+0.231Xの関係が認められる. IV. 蛹期に関する調査 (9) 蛹期間は30℃では7.2日, 20℃では13.1日であった. V. この地方では成虫が産卵活動を始めるのは4月上旬で, それから後の気温と各飼育温度における経過日数を考え併せると, この虫は年間3回または2回の発生を繰り返すものと推測される. VI. この虫が木材に食入加害するのは主として老熟幼虫に限られており, 蛹化場所を求めるためであろう. 成虫期でも多少木材を食害することもあるが, この場合成虫の産卵はみられなかった.
  • BHC粒剤の水口施用法におけるかんがい水の取扱いならびに応用について
    正木 十二郎, 小島 秀治郎
    1966 年8 巻 p. 30-34
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    殺虫剤施用法改善の一環として, 殺虫剤の水口施用法を採り上げ, さきに1962年に実施した殺虫液剤の施用法試験に引き続き, 本報では固形剤であるBHC粒剤が, かんがい水によって溶出される場合の関係要素について試験すると共に, 溶出薬剤量の調節法についても検討した.
    1. BHC粒剤の溶出試験は, 流速・流量の調節装置を用いて行った基礎試験とほ場試験とにつき実施した.
    2. 薬剤の溶出についての調査にはサラン製網袋を, 供試薬剤には日本農薬KKのドル粒剤を用いた.
    3. かんがい水の流速と薬剤の溶出との間には, 流速が40cm/sec以上の場合ではかんがい水中に溶出する薬剤の濃度には大差がなく, 供試した各流速・流量の組合せ内では溶出薬量の経時的変化は少ない. 全薬量が溶出しおわる直前までは, かんがい水中にニカメイチユウの防除に必要な薬液濃度 (1.0ppm) が継続的に保たれた.
    4. 流速と薬剤溶出時間との間には, 流速が大なるほど溶出時間が短かくなるとは限らず, 薬量に対する適正な流速と流量との組合せがあるようである.
    5. 全薬量の溶出に必要な水量が, かんがい水量と一致しないこともあるので, 薬剤袋を設置する方法をかえることにより溶出時間を調節することができた.
  • 森 喜作, 牧野 秋雄, 大沢 高志
    1966 年8 巻 p. 35-40
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    1. 萎縮病の省力防除をねらいとして, '61~'64年にかけてNACの土壌施用に関する一連の試験, すなわち, NACの本田施用時期, 施用量, NAC入化成肥料の効果, 苗代末期の施用効果などを検討した.
    2. 早植, 普通栽培のように本病の主要感染時期が本田初期にある栽培型のイネでは, 田植直前にNAC成分量でa当たり50g施せば, 本田初期のツマグロヨコバイの生息密度を低下させ, ひいては萎縮病の防除に有効である.
    3. NAC入化成肥料を, NAC施用量がa当たり50gになるように本田基肥として施用すれば, 萎縮病をより省力的に防除することができる. また苗代末期 (田植3日位前) にNACをm2当たり成分量で1.5g施用すれば, 本田での萎縮病の感染を低下させることができる.
  • 中沢 雅典
    1966 年8 巻 p. 41-43
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    イネ馬鹿苗病罹病苗, いわゆる徒長苗の形態的特徴は発芽後まもなく現われ, 第1葉は健全苗に比べてむしろ短小, その着成角度の異常が目立つ, 而して, いわゆる徒長現象は第2葉以下に現われ, 特に第3, 4葉に顕著となる. 又, 徒長部位は, 第3葉は葉鞘部, 第4葉では葉鞘長, 葉身長ともに徒長が明瞭である. この様な本病罹病苗の形態的特徴発現の根拠が内部的には先に報告した罹病籾発芽後, 生長点附近を囲んで内在する本病菌菌糸の在り方 (侵入部位, 菌糸量及びその代謝生産物質など) に左右されるものか, 又いかなる関係にあるかなど, 今後の観察に俟たねば不明である.
  • 山本 敏夫, 近藤 鶴彦
    1966 年8 巻 p. 44-48
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    1.チャネグサレセンチュウ (Pralylenchus loosi LOOF)は, 三重県のミカン栽培地域のほぼ全域にわたり分布し, ミカンに寄生している.
    2. 本種の生息密度が高い場合, 温州ミカンの樹勢が衰え, 収量が低下する事例を認めた.
    3. 本種が寄生した根には, 油しん状茶褐色~暗褐色の腐敗病斑を形成し, 後に表皮が離脱する症状が認められるが, 寄生と病斑形成との関係については, さらに詳細な観察を要する.
  • 宇都 敏夫, 高津 覚, 西村 十郎
    1966 年8 巻 p. 49-56
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    本報では, 農薬の空中散布がタマネギ露菌病およびボトリチス葉枯病の発病抑制に有効か否かについて検討し, その実用性について述べた.
    1) 地上散布用薬剤のダイセン水和剤, トリアジン水和剤, ヘプタクロール乳剤を, 高濃度液 (40倍液)で単用あるいは混用して供試したが, 粘性, 泡立ちなどのために薬液調整や散布に支障はなく, タマネギに対しても薬害は全く生じなかった.
    2) 散布時の気象条件がおよぼす影響は, 粉剤散布に比べて少なく, 風速5m/sec前後では風向によって薬液が流され薬液粒子の分散に多少のむらを生じることはあったが, とくに支障はなかった. また, 上昇気流による影響も少なかった.
    3) タマネギの葉身は他の広葉作物と異なり, 円筒形で上方向に展開しているため, 全身的に薬液の付着状況は良好であったが, 下位葉の屈折した葉身の裏面には薬液の付着は見られなかった.
    4) 散布薬液量が10aあたり3lと6lの場合を比較すると, 散布量の多い程薬液粒子の分散, 付着状態が良好で, 発病抑制効果も優れた. すなわち, 前者の露菌病防除価50%に対し, 後者は88.7%を示した. なお, 投下薬液量が同じ場合でも分割散布すると, 1飛行あたりの吐出量 (散布量) が少ないために付着, 分散状態および防除効果はともに劣った.
    5) 露菌病およびボトリチス葉枯病を対象とした防除の時期は, 地上散布の場合と同じく, 球の肥大前期頃からの蔓延期に散布するのが効果的であり, 該時期に2~3回, または5回空中散布を行なった結果は, いずれもボトリティス葉枯病に対して地上慣行散布 (7~8回) と大差のない防除効果が認められ, 収量面でも優れた.
    なお, スリップスを対象にヘプタクロール乳剤を混合した場合, その生息数に急激な減少が認められ, 同時防除の可能性が明らかとなった.
    6) 液剤の空中散布では散布地と末散布地の識別が困難なため旗手による飛行誘導が必要と考えられていたが, ほ場に赤旗で標識を立て, 散布飛行をパイロットに任せたところ, 無誘導でも均一な散布ができとくに支障のないことがわかった.
  • 小林 淳二, 延与 邦夫, 城野 晋, 湯川 良夫
    1966 年8 巻 p. 57-62
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
    昭和17年から観測を続けている和歌山農試, 昭和24年から開始した和歌山県日高病害虫防除所の予察灯誘殺成績を材料に, ツマグロヨコバイ誘殺数の検討を行い, 最近における飛来の特異性を年次別誘殺量の推移,発生型の変化, 世代間の相関の3つの角度から示した.
    1) 予察灯でみる増発現象は日高では昭和34年頃から起っているが, 顕著になったのは昭和37~38年以降で,世代別には7月末~8月上旬の第2世代成虫期が急増し, 第1世代成虫期は特異な現象を認めず, 第3世代成虫期は和歌山では急増を認めないが, 日高では昭和34年以降漸増傾向にあることがわかった.
    2) 発生型は従来第1世代, 第2世代, 第3世代と漸増し, 第3世代が最も多かった発生型から, 昭和38年以降は第1世代, 第3世代に比し, 第2世代が著しく多い発生型乃至第2世代と第3世代が多い発生型に変っている.
    3) 世代間の誘殺数には一定の比例関係は認められないが, 概括的には通常誘殺年と異常誘殺年に区分され, 異常誘殺年を摘出すると和歌山では昭和38年以降の第2世代, 日高では昭和34年以降の第3世代, 昭和37年以降の第2, 第3世代といつれも最近連年して起っている.
  • 小林 淳二
    1966 年8 巻 p. 63-64
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 森岡 寛治
    1966 年8 巻 p. 64-65
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 山川 宏
    1966 年8 巻 p. 65-66
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 森岡 良策
    1966 年8 巻 p. 67-70
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 1966 年8 巻 p. 71-83
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
  • 1966 年8 巻 p. 110-118
    発行日: 1966/02/01
    公開日: 2012/10/29
    ジャーナル フリー
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