人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第32回 (2018)
選択された号の論文の753件中301~350を表示しています
  • 沖本 祐典, 菅原 一真, 斎藤 奨, 中野 鐵兵, 赤羽 誠, 小林 哲則, 小川 哲司
    セッションID: 2G3-OS-10c-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本研究では,映像から分娩予兆に寄与する情報の抽出を目指し, 画像情報から観測可能な分娩の予兆を検出可能かどうかを調査した. 畜産農家の負担を減らし,分娩時における牛の死亡事故を防ぐため, 非侵襲性のカメラから取得した動画像情報を用い,分娩予兆検知を行うことが望まれている. しかしながら,牛の分娩において整備された大規模データセットはないため, 動画から分娩予兆をend-to-endで推定することは現実的ではない. そこで本研究では,分娩予兆として観測される牛の特徴的な状態 (起立/臥床,尾の拳上,尿膜・羊膜の露出)を動画から検出することを試みる. このため,クラウドソーシングを用いて牛のモニタリングデータセットを構築した後, 畳込みニューラルネットワークを用いた状態検知システムを学習し,構築したデータセットで評価を行った. 実験により,牛の起立状態と尿膜・羊膜の露出状態の検出はよい性能で可能であり, これらの状態は動画からの分娩予兆検知に寄与する特徴であることが示唆された.

  • 難波 脩人, 辻 順平, 能登 正人
    セッションID: 2G3-OS-10c-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    水ストレス栽培は潅水量を故意に減らすことで果実の糖度を上げる栽培方法である.潅水量を故意に減らすことは熟練農家の経験と勘が必要なため,新規就農者が水ストレス栽培を行うことには困難が伴う.必要とされるのは,新規就農者でも簡単に水ストレス栽培を行える技術である.そのような背景のもと,我々は潅水作業を自動化する潅水制御方法を考えた.潅水制御を行うためには植物の体内水分量が潅水によってどの程度変化するかを明らかにしなければ潅水制御方法の確立は困難である.本研究では植物の体内水分量と潅水に対する反応を表すモデルを隠れマルコフモデルを用いて設計し,潅水制御に用いることが可能であるかの検討を行う.新規就農者に向けた技術は低コストであることが望まれるため,潅水に対する反応は植物の葉のしおれを対象にOptical Flowを用いて測定する.Optical Flowから得た値をもとに体内水分量を推定し,潅水量を決定することが可能であるかの評価を行った.トマトの栽培を通して行った実験の結果,特定の条件下においてOptical Flowから得た値は植物の体内水分量の変化を反映していることが明らかになった.

  • 加藤 瑛樹, 加藤 昇平
    セッションID: 2G4-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年、様々なコミュニケーションロボットが開発されている。人とロボットのコミュニケーションにおいて感情は重要な要素として考えられており、コミュニケーションロボットには感情を表現する機能が必要であると考えられる。本研究では、ロボットが身体動作を用いて適切な感情を表現する機能の実現を目標とし、この目標の実現のため必要であると考えるヒューマノイドロボット身体動作の表出感情をラバン特徴から推定する手法を提案する。感情は複数の基本感情が同時に表出されていると考え、身体動作の表出感情を予備実験の結果から主感情と副感情の2種類を決定した。提案手法では身体動作が表出する主感情と副感情をランダムフォレストによるペアワイズ分類を用いて推定する。ランダムフォレストでは決定木の出力を用いた多数決による推定方法と出力の割合を用いた推定方法の2種類を提案し、さらに主感情と副感情の重みを学習させた場合の性能の変化を考察するため、主感情の学習データの数を2倍とした実験も行った。結果として、多数決による推定方法の重み付け有りの提案手法で高い正答率を確認した。

  • 日永田 智絵, 堀井 隆斗, 長井 隆行
    セッションID: 2G4-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    ロボットが感情を持つことは人を理解し共感する上で必要不可欠であり,それによってロボットは人の社会に受け入れられる可能性がある. 本研究では,行動決定における感情の役割に焦点を当て,感情モデルの提案及び実装を行った. 感情モデルでは,人間とロボットとの共感コミュニケーションに関わる様々な神経・心理学的知見に基づくモデルを提案する.実装では,畳み込みLSTMとDeep Deterministic Policy Gradientを用いて行動決定モジュールを実現した.

  • 谷嵜 悠平, ジメネス フェリックス, 吉川 大弘, 古橋 武, 加納 政芳
    セッションID: 2G4-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年、学習支援装置として教育支援ロボットが注目されている。 従来研究では、ロボットが学習者に共感するような感情を表出する共感表出法が提案されている。 共感表出法は、表情変化により感情を表出するロボットに対してのみ用いられている。 そのため、身体動作を用いて感情を表出するロボットや身体動作と表情変化の両方を用いて感情を表出するロボットを用いた共感表出法の研究は行われていない。 そこで本研究では、長期間の実験で異なる感情表出法を持つ3種類のロボットについて、学習効果と印象を検討する。

  • 長野 匡隼, 中村 友昭, 長井 隆行, 持橋 大地, 小林 一郎, 金子 正秀
    セッションID: 2G4-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本稿では,連続的な時系列データを教師なしで分節化する手法を提案する.ガウス過程(GP)を出力確率分布とした隠れセミマルコフモデル(HSMM)により,連続的な身体動作を単位動作に分節化する手法(GP-HSMM)が提案されている.しかし,GP-HSMMでは,予め分類されるクラス数を与える必要があった.そこで,階層ディリクレ過程(HDP)を導入することで,GP-HSMMをノンパラメトリックベイズモデルに拡張したHDP-GP-HSMMを提案する.提案手法では,GPから単位動作が生成され,それらが結合されることで,動作全体が生成されると考える.クラス数を階層ディリクレ過程とSlice Samplingにより決定し,Forward filtering-Backward samplingによりパラメータを推定することで教師なしの身体動作の分節化が可能となる.

  • 今園 真聡, 來村 徳信
    セッションID: 2H1-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    行為分解木は、行為の目的や手順を明示的に示すことができる。大きな行為分解木の閲覧性を向上させるために、本研究では、様々な絞り込み条件から行為分解木を関連する情報のみに適応させ、表示させるソフトウェアを開発する。絞り込みに用いる観点として、「一般的な観点」と「分野固有の観点」の2つを定義し、多様な観点から絞り込みを行えるようにした。また、ユーザが行為の関係を理解するために、なぜその情報が提示されているのか理由を表示する。

  • 山口 聖優, 水山 元, 野中 朋美
    セッションID: 2H1-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年,あらゆる組織の中で,知識を共有し,管理,活用することが求められている.そのため,現在,様々な知識共有の研究がなされており,特に,Webを介して知識を共有することは,多くの組織で最も一般的に利用されている技術として注目されている.しかし,これらの知識共有システムには多くの課題が残されており,その一つとして,導入後,システム上で十分な知識共有が行われず,維持できないという問題がある.この知識共有のモチベーションの低下を解決するためには,適切なインセンティブを与えることが重要となる.そこで,本研究では,インセンティブ問題を解決するために,予測市場のメカニズムが導入された知識共有システムをWebアプリケーションとして実装した.ここでは,予測市場のメカニズムにコメント機能を付け,そのコメントを知識として取り扱う.さらに,そのコメントに対してポイントのメカニズムを設定した.これにより,価値の高い知識共有が活発に行われることが期待される.また,研究室内において本学の学生を被験者として実験を行い,本システムの有用性を検証した.

  • 福島 良紀, 西村 悟史, 福田 賢一郎, 西村 拓一, 來村 徳信
    セッションID: 2H1-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本プロジェクトでは、介護施設における介護士の知識共有のためのソフトウェアシステムの開発を目指している。 このシステムにおいて、介護行為知識の一般的な記述のための統制語彙を提供するために、我々は介護オントロジーを構築している。 このオントロジーは主に対象物の状態変化によって、介護行為を定義する。 本論文では、介護オントロジーの構造に加えて、語彙の階層構造の生成を含む知識共有システムにおけるオントロジーの使用法についても述べる。

  • 井戸 大成, 來村 徳信
    セッションID: 2H1-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本研究は産業機械製造企業との共同研究であり,産業機械における顧客との仕様の調整問題において,調整・変更が必要な「要注意仕様」の抽出と,変更案の生成を支援することを目指している.そのために,過去の仕様変更事例の知識モデル化と,それに現れる概念をオントロジーとして定義することを行った.構築したオントロジーの概念階層を用いることで,概念間の意味的な距離に基づく類似度計算を行い,過去になかった事例についても要注意仕様として抽出することで,再現率が向上すると考えられる.また,計算機的に記述された知識モデルを用いることで,部品間の関係性などに基づいて,より精度(適合率)の高い抽出を行えることが期待できる.さらに,抽出した変更パターンを用いることで,類似文書抽出の次のステップである,変更案の生成の半自動化までも実現することが期待できる.

  • 青山 裕介, 黒岩 丈瑠, 久代 紀之
    セッションID: 2H1-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年、オープンなプラットフォーム上で、複数機器が互いにメッセージ交換を行いながら協調動作を行うInternet of Things (IoT)機器の開発が行われている。IoT機器間のメッセージ交換順序は非決定的であるために、開発者は複数種類のメッセージを組み合わせて、網羅的な順序のメッセージ交換をテストする。このテストは現状テスタによる手作業で実施されるので、p1) テストするメッセージ交換順序の網羅ミス p2) 評価項目の評価の見落とし が起こるという課題があった。 本課題解決のために、実機及びエミュレータ上のソフトウェアと通信可能なモデル検査器を備えるテスト実行環境を開発した。本テスト実行環境によって自動的な網羅評価を行うことでp1)を防ぐ。また、評価項目の記述にはLinear Temporal Logic (LTL)という論理式を用い、複数の評価項目をAndで結合することで一度で評価可能な評価項目とし、本テスト実行環境で自動評価することでp2)の解決を図った。 開発したテスト実行環境を不具合事例3件に適用したところ、誤りなく不具合の検出が可能であることを確認した。

  • 宮原 捺希, 手塚 太郎, 中内 靖
    セッションID: 2H2-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本研究では,テニスのモーションキャプチャシステムから取得されるボール位置データのパターン分析を行うことで,テニスの戦術企画に貢献するシステムを構築する.テニスの試合におけるラリー中のボールのバウンド位置データに機械学習を適用することで,ラリーの特徴抽出を行うことを本研究の目的としている.提案手法として,ボールのバウンドの時系列データに隠れマルコフモデル(HMM)を適用し,ラリーの統計モデリングを行った.実験では,HMMによって表現される混合要素と重心の分散を,4種類のテニスコートのエリア分割に対応させて検証を行った.さらに,初期状態確率と遷移状態確率からボールの遷移の傾向を読み取り,ラリーの特徴抽出を行った.

  • 神畠 正稔, 折原 良平, 清 雄一, 田原 康之, 大須賀 昭彦
    セッションID: 2H2-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    データ分析は、ビジネス、科学、スポーツなどさまざまな分野で活用されている。 その中でもサッカーチームにおける選手やチームの評価は、戦術、トレーニング、スカウティングに影響を与えており、試合結果のシュートやゴールなどのデータを活用することで、選手やチームが評価される。 しかし、シュートやゴールなどのデータを活用するだけでは、選手やチームの能力を十分に理解するのは不十分である。 本研究では、サッカーのパスのデータを用いた新しい分析手法について述べる。 選手やチームのパフォーマンスを評価するために、グラフマイニングを適用している。 選手やチームを評価するために、組織内の個々の貢献度を評価する中心性という指標がある。 本研究では得られる選手間の中心性の測定において最短経路だけでなく、最短経路より長い経路も考慮している。 その結果、提案した手法は従来の方法よりも試合結果とより整合していることがわかった。

  • 藤本 奈央, 森田 順也, 大久保 泰, 大林 信彦, 白井 健泰
    セッションID: 2H2-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    シールド工事において、将来的な熟練作業員の不足により、これまで熟練作業員が予兆に気付き、未然に防いでいたトラブルが顕在化してくることが懸念されている。そこで筆者らは状況認識から判断、操作に至るまでの、熟練マシンオペレータの経験や勘所に基づく認知プロセスを明らかにする研究を進めている。そこで本発表ではオペレータの操作画面に対するアイトラッキングデータと、シールドマシンから取得できるデータを重ね合わせた取り組みについて紹介する。アイトラッキングの結果から、2名のオペレータの間で重視している点の違いが明らかになり、また重ね合わたの結果から、変動発生の認識、判断、操作という一連の流れを把握する手がかりを得ることができた。

  • 尾亦 範泰, 中村 嘉宏, 白山 晋
    セッションID: 2H2-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    心電図の自動解析が試みられているが,多くの手法は短時間の波形のみに着目する.診断において心電図波形の経時的な変化が重要となることに着目し,本稿では長時間の心電図の変動をパターンとして抽出する手法を提案する.提案手法は,時系列データの時間変化を特徴空間における軌跡として表現する手法と,オートエンコーダによる特徴抽出を組み合わせるものである.評価実験によって,パターンに対して規則性や疾病との関連性が示唆されたことを示す.

  • 機械学習によるエリアラベリング
    森脇 大輔, 宗政 一舟, 深見 俊和
    セッションID: 2H2-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本研究では、位置情報をベースにした広告配信の最適化のため、土地勘を学習するモデルを推定した。学習モデルは、その土地の属性を表すラベルを出力とし、店舗情報や国勢調査、国土数値情報などオープンデータを入力としている。学習に用いたラベルは土地勘のある協力者によってつけられたものである。モデルは、3つの方法で推定され、XGBoostがもっとも性能が高かった。モデルは、f1スコアで0.66となるなど比較的良い結果を示した。

  • 鈴木 雅実
    セッションID: 2H3-NFC-4a-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    日本語と諸外国語の間で,語彙の多様性に大きな相違が見られる分野の一つに,食物・料理に関係する表現がある.それらの語彙が指し示す対象物は,密接な繋がりを持つ他の事物との連想・共起関係を通じて理解されているため,翻訳において非常に難しい問題が存在している.すなわち語彙レベルでの対応関係が存在しないか,あっても辞書レベルで近似的な訳語のみが示される場合,元の語が示す事物を想像することは困難であり,理解には追加説明を要する.本稿では,そのような事例を挙げながら,最近の人工知能に基づく翻訳技術の現時点での限界と,今後の課題について考察する.

  • 価値観から見えるヒトの意識構造の考察
    齋藤 有紀子, 高椋 琴美, 谷田 泰郎
    セッションID: 2H3-NFC-4a-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    筆者らは人の心をより深く理解するために価値観を中心とした研究を行っている。「超高齢社会」とは社会構造が変化していくことであり、このような変化に対して対応が迫られている。現在、人々の持つ問題意識がどこにあるのかを「超高齢社会」に対する自由記述回答から探り、紐づく価値観を考察し対応策を見出すことができないかを試みた。

  • 佐々木 淳
    セッションID: 2H3-NFC-4a-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    当チャレンジセッションにおいては、まず2017年12月の人工知能学会「ことば工学」分科会での説明に準じ<Creative Genome>の概略を示し、その思想、および現在進行中のカスタマイズ点に触れる。その上で、世界価値観との関連において弊社AOI TYO Holdings㈱、シナジーマーケティング㈱、㈱アマナイメージズ等の各社共働による「価値観・HIコンソーシアム」の活動および、コンソーシアムにおける<Creative Genome>の役割、最後に各社価値の総合による、HI(ヒューマンインテリジェンス)に基づいた「新たな社会的価値やクリエイティブの発見」への見通しを示すこととする。

  • 谷田 泰郎, 高椋 琴美
    セッションID: 2H3-NFC-4a-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    人をよく知りコミュニケーションを図ることはとても重要である。サービス受容者との双方向コミュニケーションへのシフトが進むと、より感覚的な感性価値観によって人を理解する必要が生じる。本稿では、感覚的な感性価値観による心のデザインを提案する。

  • ―物語生成システムにおける利用のためにー
    小方 孝
    セッションID: 2H3-NFC-4a-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本稿は歌舞伎における人物の多重性に関する研究を発展させるものである.以下,テキストデータから歌舞伎役者の人物情報を記述するための知識構造を確定し,人物に関する具体的情報を属性記述としてテキストデータから獲得して,物語生成システム(芸能情報システム及び統合物語生成システム)で使用可能な形式にし,その使用の可能性及び方向性について考察する.

  • 西尾 義英
    セッションID: 2H4-NFC-4b-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    マーケティングにおいて顧客の類型化は重要である.顧客の類型化には顧客の心理属性を因子分析したり,行動履歴から潜在クラス分析を行ったりという手法が用いられるが,心理属性と行動履歴が両方そろっている場合に,それぞれ片方だけから得られた類型がきれいに対応することは難しいであろう.本稿では,消費者の価値観変数と行動データのアソシエーションルールに対する潜在クラス分析が心理的属性と行動データの双方に特徴を残した類型を発見できることを示す.

  • 鎌田 裕美
    セッションID: 2H4-NFC-4b-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    観光客の集客やリピーターの創造のためには、観光客の客層を把握してターゲットを定め、ターゲットである「顧客」の満足度に影響をおよぼす要因、再訪意向につながる要因を明らかにすることが必要である。つまり、STP(Segmentation, Targeting, Positioning)戦略などのマーケティング戦略が必要である。本研究では、セグメンテーションに焦点をあて、訪日外国人観光客の価値観を軸にセグメントを抽出し、セグメント間の満足度と再訪意向について分析する。

  • 猪澤 也寸志
    セッションID: 2H4-NFC-4b-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    2016年夏のサンゴ大白化現象が生じて以降,宮古島の白化サンゴを2年にわたり観察した結果,完全白化状態から回復した健全なサンゴが多く確認できた.よって,今後増加するであろう白化影響を受けたサンゴ礁の回復評価を行う場合,白化が進行しているのか,回復しているのかの識別が必要になる.この課題を解決するため,高精度なサンゴ礁回復評価を目標にした深層学習フレームワーク(以降、グリーンAI)を導入することにした.この深層学習用の学習データとしては,過去2年100日間にわたる野外観察データ(写真動画:2Tb)を活用する.また,白化回復の正解ラベル設定は,筆者が担当しつつ,アノテーター養成のための「グリーンAIリテラシー育成プログラム」も多言語で作成する.外国人観光客に「グリーンAリテラシー」体験学習を提供し,宮古島のサンゴ礁保全に貢献する「グリーンファン」へと誘うインバウンド観光マーケティングを目指す.

  • Marisciel LITONG-PALIMA, Kristoffer Jon ALBERS, Fumiko Kano GLUCKSTAD
    セッションID: 2H4-NFC-4b-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    This study presents a validated recommendation on how to shorten the surveys while still obtaining segmentation-based insights that are consistent with the analysis of the full length version of the same survey. We use latent class analysis to cluster respondents based on their responses to a survey on human values. We first define the clustering performance based on stability and similarity measures for ten random subsamples relative to the complete set. We find foremost that the use of true binary scale can potentially reduce survey completion time while still providing sufficient response information to derive clusters with characteristics that resemble those obtained with the full Likert scale version. The main motivation for this study is to provide a baseline performance of a standard clustering tool for cases when it is preferable or necessary to limit survey scope, in consideration of issues like respondent fatigue or resource constraints.

  • 水田 孝信
    セッションID: 2J1-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年,投資ファンドがある業界のすべての企業の大株主となる``水平株式保有''(horizontal shareholding)(または``共同保有''(common ownership)ともよばれる)が,公正な企業間の競争を阻害し,産業の発展を妨げているという主張が増えてきた.特にパッシブファンドによる水平株式保有が大きな割合となっており,大きな議論となっている.本研究では,人工市場モデルを用いてパッシブファンドの増加が企業間競争と市場価格へ与える影響を分析した.その結果,パッシブファンドの割合がさほど大きくなくても,競争を阻害する可能性を示した.また,競争に勝った企業の市場価格が増加したファンダメンタル価格以上に上昇して割高となり競争を促す株主が離れて競争力を弱くする一方,競争に負けた企業の市場価格が減少したファンダメンタル価格よりさらに下落して割安となり競争を促す株主が増え競争力を強くして,企業間競争のバランスをとるメカニズムが存在する可能性があることを示した.パッシブファンドの増加はこのようなメカニズムを弱める恐れがあると考えられる.

  • 余野 京登, 和泉 潔, 坂地 泰紀
    セッションID: 2J1-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    日銀の金融政策決定会合議事要旨に対して、生成モデルおよび深層学習を用いることで、日銀のマクロ経済や物価等に対するトピック別のセンチメントを指数化を行う。

  • 丸山 隼矢, 水田 孝信, 八木 勲
    セッションID: 2J1-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    投資信託の取引において,投資家が想定外のリスクを負うことを未然に防ぐために分散投資規制という規制が設けられている.分散投資規制は,1つの資産への投資が過度に集中しないよう,1つの資産への投資額を投資信託純資産の一定割合以下にするものである.分散投資の是非について(特に,運用成績について)は,これまでに多くの実証研究がなされているが,分散投資規制が市場に与える影響に関しては,特定の資産の価格変化が他の資産の価格形成に与える影響の議論のみで,その他の影響は議論されてこなかった.そこで本研究では,人工市場を用いて分散投資規制が市場の流動性,効率性,および投資家の運用成績にどのような影響を与えるか調査した.その結果,市場価格が安定している時,市場流動性が低くなる傾向があることが分かった.また,効率性においても低下する傾向があることが分かった.なお,運用成績に関しては明確なる違いがでない事が分かった.

  • 邵 博華, 浅谷 公威, 坂田 一郎
    セッションID: 2J1-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    M&Aが起こりやすいペアを自動的に検出する技術を作ることができれば、効率的なM&Aの候補の推薦や検討しているM&Aの有効性の検証に適用する事ができる。しかし、過去において、データの不十分さとM&A本来の複雑さのため、M&Aを自動推薦することは難しい。本研究では、M&Aを企業が持つキャッシュフローのデータや企業間の関係性などの指標からクラスタリングする手法を提案し、M&Aは特定のクラスターに集中していることが観察された。また、クラスタリングの精度を向上するために、キャッシュフローに関する指標から企業間の関係性の分類に重要と思われる指標のみを取り出すべく各指標間の関係性を分析した。本研究の結果は大規模データからのM&A推薦の有用性を示すものである。また、今後は多くの特徴量の設計と取捨選択を行い、M&Aの分析に応用し、その結果を経営学と比較連携する予定である。

  • -日本の経営機械化史から-
    法雲 俊栄
    セッションID: 2J1-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    日本の経営機械化の歴史を遡り、人はどのように変わり、組織構造の適応を遂げてきたのか。組織では、どのような人材を育成し、未来を託した若者に教育をおこなってきたのかを探り、次世代における組織構造の適応について模索したい。人工知能の導入の可能性について、明るい未来が見出せるよう、ロボットには代替が出来ない、人間に託された本質的な役割を含め見出したい。

  • 松本 一樹, 松井 藤五郎
    セッションID: 2J2-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    本論文では、深層学習を用いて新聞記事を分析し、市場動向を予測する。 我々は、これまでに、深層学習を用いた時系列テキスト分析に基づいて市場動向を予測する手法を提案した。 この手法は、2008年から2014年の間に日本経済新聞からTOPIXを予測する上ではうまく機能したが、2015年以降では予測精度が低下してしまった。そこで本論文では、2015年以降の予測精度を向上させるために訓練データの期間を短縮することを提案する。訓練データの期間を過去3年間にした結果、予測精度は55.1%から67.3%に12.2%改善された。

  • 新美 潤一郎, 星野 崇宏
    セッションID: 2J2-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    マーケティングにおける戦略策定にあたり、自社で保有する顧客の競合他社の利用状況を考慮することは当該市場における自社でのロイヤルティを測る上で必須である。現在ではビッグデータ利活用の潮流とともに様々なデータが収集できるようになったが、サイト横断的なウェブ閲覧データを用いて市場全体の利用状況を推計できるEC(電子商取引)市場とは異なり、実店舗における競合他社での購買状況の把握は未だデータの収集には様々な課題が残っている。そこで本研究では、スーパーマーケットにおけるID-POSデータに外部の位置情報データを紐づけることで、自社顧客が競合の実店舗を訪問した履歴まで考慮した購買予測の手法を提案する。またその際には位置情報に対して消費者の行動の多様性を算出することで、予測器の次元数を削減した効率的な予測を実施する。

  • 金融時系列予測への応用
    中川 慧, 今村 光良, 吉田 健一
    セッションID: 2J2-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    時系列およびクロスセクションの属性を持つデータセットに対する時系列勾配ブースティング木を提案する。 我々の時系列勾配ブースティング木は、内部ノードに時系列およびクロスセクションの属性を持つ弱学習器をもち、時系列間の非類似度に基づく基準例分割テストまたは通常の不純度に基づく分割を行う。 時系列間の非類似性は、Dynamic Time Warping(DTW)または金融時系列に対してはIndexing DTWによって定義される。 TOPIXを対象とした株価予測の結果は、提案手法は収益性、精度ともに優れていることが確認できた。

  • 加藤 旺樹, 穴田 一
    セッションID: 2J2-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
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    近年,テクニカル分析を用いた株式売買に関する研究が多く行われている.テクニカル分析を用いた投資では,相場のトレンドや転換点を判断するテクニカル指標を用いることで,過去の値動きのパターンから将来の値動きを予測し売買を行う.しかし,そのためには専門的な知識を必要とする上,利益を上げにくいという問題がある.そこで,本研究ではテクニカル指標を用いた高確率で利益を生み出す投資戦略の構築を目的とする.

  • 星野 勇太朗, 坂無 英徳, 村川 正宏, 山内 長承, 野里 博和
    セッションID: 2J3-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    本稿は、学習済み深層学習モデルを用いた転移学習による膀胱がんの内視鏡診断の客観的評価手法を提案する。提案手法では、大量の一般画像で学習した深層学習モデルを特徴抽出器として複雑な内視鏡画像の特徴を捉え、後段の分類器のみを学習することで、比較的少ない膀胱内視鏡画像の学習でも深層学習モデルを活用した病変検出を実現する。本稿では、提案手法の有効性を検証するため、実際の膀胱内視鏡画像を用いた実験を行った。実験の結果、見分けることが難しい正常と平坦病変の2クラス分類において、感度95.7%、特異度93.3%を達成し、提案手法による膀胱癌の内視鏡診断の客観的評価の有効性を示した。

  • 山口 栞, 田中 宏季, 真木 勇人, 金谷 重彦, 鈴木 信孝, 中村 晢
    セッションID: 2J3-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は,生活習慣や体質のデータを用いたうつ傾向の予測を目的とする.うつ傾向の指標であるK6により判定されたうつ傾向の有無を,食生活,睡眠,性格などのデータを特徴量とした機械学習により予測した.生活習慣・体質などについて多様な側面から尋ねる290問からなる質問紙を作成し,クラウドソーシングを通じてK6と共に987人の実験協力者から回答を集めた.ランダムフォレスト及びロジスティック回帰を用いて,うつ傾向の有・無を識別するモデルを学習した.結果,ランダムフォレストで正解率0.97,ロジスティック回帰で正解率0.95となった.予測に対して貢献が高かった質問のカテゴリーは,中医学,病歴,食生活だった.

  • 崎山 恵美理, 檜山 敦, 脇坂 崇平, 泉原 厚史, 稲見 昌彦
    セッションID: 2J3-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    人の立位・歩行時の姿勢評価の指標となるものの1つに骨盤の前後の傾斜角度がある.しかし, モーションキャプチャや慣性センサを用いた従来の骨盤角度計測手法はマーカーやセンサを身体に装着しなければならず, これは計測の際の負担となりうる.本研究では非接触な骨盤角度計測手法として, 深度カメラから得られる人体の骨盤周りのポイントクラウドデータに対してICPアルゴリズムによるレジストレーションを行うことでその角度変位を推定する手法を提案し, その評価のための実験及び解析を行った. その結果, 立位状態での骨盤運動時における本提案手法の有効性が示された. 歩行時については真値との相関は限定的であったものの, 骨盤傾斜の異なる歩行姿勢の特徴をとらえられる可能性が示唆された.

  • 宮谷 将太, 藤原 幸一, 加納 学
    セッションID: 2J3-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    心電図(ECG)におけるRR間隔(RRI)の変動を心拍変動(HRV)と呼ぶ.HRVは自律神経活動を反映するとされ,さまざまなヘルスモニタリングシステムへの応用が提案されている.しかし,HRVは不整脈の影響を受けて容易に変化するため,ECG波形に不整脈が混入するとモニタリング性能が低下するおそれがある.本研究では,健常者でも起こりうる心室期外収縮(PVC)を対象として,denoising autoencoder (DAE)を用いてPVCを含むRRIデータの補正を行うアルゴリズムを提案する.提案法をDAE-based RRI modification (DAE-RM)と呼ぶ.PVCを模擬した人工アーチファクトを加えた臨床RRIデータ(PVC-RRI)にDAE-RMを適用したところ,PVCアーチファクトを加える前のRRIデータとの平方平均二乗誤差(RMSE)は,DAE-RMによる補正によって84%改善された.この結果から,DAE-RMがPVC-RRIデータを適切に補正できることが示された.提案するDAE-RMによりHRV解析に基づくより正確なヘルスモニタリングシステムが実現できる可能性が示された.

  • 樋山 貴洋, 佐藤 佳州, 小澤 順
    セッションID: 2J3-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では座面環境の異なる2つの条件で立ち上がり動作を実施し, 立ち上がり時間と下肢筋力の関係に着目し考察した. 被験者7名に対して, クッション有無でそれぞれ5試行分の立ち上がり動作を実施し, 下肢筋力との関係性について調べた. その結果, クッション有りの方が下肢筋力との相関が高いことが示された. また, 立ち上がり動作5試行の標準偏差と下肢筋力の関係においてもクッション有りの方が高い相関が得られた. つまり, 座面環境によって下肢筋力を推定しやすい条件があり, 特にクッション性の高い柔軟な素材が立ち上がりの安定性を高めることが示唆された.

  • 二宮 啓太 , 古山 良延 , 太田 丞二 , 須鎗 弘樹
    セッションID: 2J4-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    高精度かつ高速な医療画像のセグメンテーションは,多くの医療現場において重要な課題である.現在ではその手法の一つとして,エネルギー最小化問題に基づくグラフカットが利用されている.しかし,グラフカットでは,隣接するピクセル値が類似している場合,完全かつ自動的にセグメンテーションを行うことは困難である.この問題には多くの対策があるが,そのほとんどは実行速度という点で適していない.それに対し,深層学習による手法は,複雑な特徴を獲得することができるため,自動セグメンテーションが可能である.本研究では,Residual Unitによって拡張した3D U-Netと,セグメンテーション結果を修正する3DCNNを組み込んだモデルを提案する.

  • 野田 陽
    セッションID: 2J4-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では各入力次元の寄与度に基づいて入力へ重みをかける、補助重み法 (AW) を提案する。AW は特徴抽出するという意味で Lasso に似ているが、医用質量分析機器データのように、少数の判別に寄与する次元に対して大量の寄与の無い次元がある場合に Lasso よりも高速に特徴抽出が可能である。 (実証コード:https://bitbucket.org/akira_you/awexperiment)

  • 田代 哲生, 松原 崇, 上原 邦昭
    セッションID: 2J4-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    fMRI脳画像に基づく精神障害診断は,fMRI画像が高次元かつ小規模のサンプルで構成されているために,従来の研究では特徴抽出や相関分析のような前処理をデータセットに施す.しかしながら、この前処理は診断に必要な特徴を失う可能性もある.一方で、深層生成モデルと呼ばれる手法は,小規模なデータセットでも高い精度を達成することができる.本研究では,subject-wise 変数(被験者ごとの変数)を用いた深層生成モデルによって,fMRI脳画像をモデル化する.この提案手法では,fMRI脳画像の個人差,時間的雑音,および精神疾患の有無を明示的に分離することができる.提案手法が他の従来手法よりも高い精度を達成することができることを示す.

  • 近藤 堅司, 小澤 順, 清野 正樹, 藤本 真一, 田中 雅人, 安達 登志樹, 伊藤 春海, 木村 浩彦
    セッションID: 2J4-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    胸部X線画像からの複数の解剖学的構造の領域抽出とその評価結果について報告する。領域抽出には、Fully Convolutional Networkの一種であるU-Netを用いた。領域抽出の対象は、小領域の部位である第一胸椎や、解剖学的構造間の境界線として描出される線構造である。評価において、領域抽出精度としてDice係数を用い、第一胸椎については0.91、線構造については0.71から0.81の性能を得た。

  • 山内 翔大, 村上 陽平, 中口 孝雄, 石田 亨
    セッションID: 2K1-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    ニューラル翻訳は従来の統計翻訳よりも大幅に品質を向上させている. しかしながら,NMTには普段使われることが少ない専門用語を含む文を翻訳することが困難であるということが知られている. したがって,本研究では,専門用語を類義語に置き換えてから翻訳し,翻訳結果に含まれる類義語の訳語を対訳辞書を用いて得られた専門用語の訳語と置き換えるという手法を提案する. このアプローチには二つの技術課題が存在する.一つは,小規模コーパスからの類義語の獲得であり,もう一つは、類義語の選択である. 符号検定を用いて提案手法と既存手法を比較した結果,既存手法よりも提案手法の方が優れていることが確認された.

  • 星野 綾子, 細見 格
    セッションID: 2K1-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    コンタクトセンタには,日々大量に蓄積される会話履歴を活用し,オペレータの応対品質を上げるという課題がある.そのためには,多数の会話履歴を会話の流れが把握できる形で,一覧できるよう要約することが求められている.本稿では,大量の同一トピックに関する会話履歴を木構造のグラフに要約する手法を提案する. 手法は2段階から成り,1)各会話を構造解析の後,2)会話集合をクラスタリング,を行う.各会話の構造解析においては,文脈自由文法を用いて会話の構造を解析し,ラベルを付与する.その後に,同一層のノード群に対し,ラベル及び出現単語に基づきクラスタリングを行う. 提案手法により,会話の流れを保持した形で大量の会話履歴を要約することが出来る.また,本稿では,この手法により起こる会話要約上の課題を提示し,多重整列(Multi-Sequence Alignment)により問題を軽減する. 提案手法により,実データを2時間程度のルール作成の手間により,充分小さいサイズの木に要約することができた.また,多重整列により,全体ノード数の削減とクラスタリング結果の評価指標である純度の向上が見られた.

  • 生田 和也, 品川 政太朗, 吉野 幸一郎, 鈴木 優, 中村 哲
    セッションID: 2K1-03
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    近年,IoTと呼ばれる現実世界の情報を観測・収集する取り組みがなされており,この観測情報をもとにリコメンドなどの観光案内を行うシステムへの応用が期待されている.こうした観光案内を行う上で,自然言語による情報提示はユーザビリティを高めると期待されている.観光案内のようなシステムで自然言語を用いる場合,伝達内容をあらかじめ用意した文のテンプレートに埋め込むことが行われてきたが,表現の多様性や未知のクラスパターンに対応した文生成を行うことが難しいといった問題があった.そこで本研究では,伝達内容をベクトル表現として用い,ニューラル言語生成と同時最適化することにより,テンプレートに依存しない観光案内文の生成を行う.モデル構築には,クラウドソージングによって作成した観光案内コーパスを用いた.ここから学習したモデルが,意図した伝達内容を考慮した観光案内文が生成可能であるかや,未知のエンティティパターンに対応可能であるかについて分析・検討を行う.

  • 尹 聖在, 菅 愛子, 高橋 大志
    セッションID: 2K1-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    News articles play an important role in financial markets. This study analyzes the relationship between news articles and stock price fluctuations using high frequency trading data in Korean stock markets. Especially, we analyze differences in market reactions according to languages of news articles. In order to understand the influences of news articles, this study explores conditions of Long Short Term Memory (LSTM) models that classify news articles.

  • 牧 良樹, 白鳥 裕士, 佐藤 剣太, 中村 聡史
    セッションID: 2K1-05
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    ストーリーコンテンツにおいて,未知であるストーリー部分を明らかにすることはネタバレと呼ばれ,多くの研究で防止する手法が提案されてきた.しかし、そのネタバレがコンテンツを楽しんでいるひとに対しどのような影響を与えるのか,またコンテンツの進度によりネタバレの影響は変化するのかについては調査されていなかった.我々は以前の研究で,コミックを対象としたネタバレ影響調査を行ない,作品によってネタバレの影響が変化することを明らかにしてきたが,ネタバレの本質的な影響については調査できていなかった.そこで,本研究ではネタバレ直後の影響を調べることによってネタバレの本質的な影響について明らかにした.また,ネタバレページの特徴を分析することによって,ネタバレページ推定実験の手法についての検討を行なった.

  • 河野 貴範, 松原 行宏, 岡本 勝
    セッションID: 2K2-01
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    力覚提示,擬似力覚提示を用いた学習支援システムの研究が行われている.しかし力覚提示,擬似力覚提示を学習に用いた際の学習の比較についての研究はされていない.そこで我々は学習における力覚提示,擬似力覚提示の効果の検証を目的に力覚提示機能,擬似力覚提示機能を持つ学習支援システムの開発を行った.本稿では筆順学習支援システムと滑車学習支援システムとそれらを用いて行う実験について述べる.

  • 津野 駿幸, 稲本 万里子, 小長谷 明彦
    セッションID: 2K2-02
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/30
    会議録・要旨集 フリー

    近年,IT技術と芸術を融合した新しい研究領域の試みとして,日本美術の代表となる源氏絵のオントロジーを用いた研究および深層学習を用いた源氏絵の分析などの研究が進められている.本研究では仮想空間技術を利用して,平安貴族が鑑賞したと思われる時代屏風の再現を試みる.時代屏風は背景に金箔が貼られており,平安時代には照明器具として灯明が用いられていた.一般に,芸術作品を灯明のような燃焼を伴う灯りで鑑賞することは安全性の観点から困難である.この問題を仮想空間上で灯明の灯りと金箔からの光源反射を忠実に再現することで解決する.

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