本研究は,Nd:YAGレーザによる歯科治療の高度化を目的として行っている。歯科医療では,酸化チタン粉末を用いてファイバ先端を加工し,ファイバコアにレーザを吸収させて熱に変換することで,直進光を減衰させて臨床に用いている。そこで,加工したファイバからの直進光や先端部の温度を計測して,ファイバ加工条件と加工特性の関係を調べた。また,加工ファイバで抜去歯エナメル質へレーザ照射して窩洞形成特性を調べた。

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本研究は,集束イオンビーム(FIB)照射と化学エッチングを併用した3次元微細構造形成法について検討している.本報では,Zr基金属ガラスへFIB照射を行い,エッチング処理前後の変化について検討した.その結果,FIB照射部のエッチングレートが大きく変化することがわかった.さらに,その現象のFIB照射条件依存性について検討した.以上の結果より,FIB照射と化学エッチングを併用した微細構造形成法の可能性について検討を行った.

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集束イオンビームを石英に照射し、その後フッ酸緩衝溶液で現像を行うとイオンビームが照射された部分だけ、選択的にエッチングが行える。この場合のエッチング速度はFIB加工によるエッチング速度より二桁ほど早く、かつナノオーダーの加工が行えることがわかった。そこで、本手法を用いて、マスクを使わずラインアンドスペースパターンを作製した。

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微小物作製法の1つにレーザCVD法がある.本研究では,光源にアルゴンイオンレーザ,原料ガスとして主にエチレンを使用することで,炭素の造形を行った.レーザ出力,レーザ走査速度,雰囲気圧力等による生成物の形状および性質に対する影響について評価した.また,造形物の性質を利用した応用可能性についても検討した.

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直径50–500 (nm)のカーボンファイバーからなるカーボン球状体(ナノファイバーボール)をレーザCVD法により成長させることができた.硫黄を添加させた炭化水素ガス雰囲気中でNiをコーティングしたガラス基盤にArイオンレーザーを集光照射すると,超高速でナノファイバーボールが形成された.Niの膜厚を変化させることにより,ナノファイバーボールのサイズが変化することがわかった.

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ファイバにより伝送したレーザでのアシストエッチングを念頭に,シリコンのレーザアシストエッチング特性を評価した.KOHにH₂O₂を添加し,レーザ照射部のみのエッチングを実現した.エッチング液の組成はレーザ出力やドーピングの種類に合わせて調整が必要であった.NH₄HF₂を用いても同様のエッチレートが得られるものの,ファイバを適用する際には石英系ファイバの腐食を防止するための工夫が必要になる.

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YAGレーザによる純Tiの大気中カラーマーキングを行った.照射出力,ビーム径,走査速度を変化させ,各条件と発色の関係を求めた.さらに,形成されるTiの酸化皮膜層をAUGER,XPSによって分析した.

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　炭酸ガスレーザを用いて,粉体プレプレース法による合金工具鋼へのニッケル合金の肉盛を行った.レーザ出力,肉盛層数を変化して,肉盛層の硬さや組織を調べた.レーザ出力2200˜3100W,肉盛速度400mm/min,焦点はずし距離30mm,ビーム振幅7mm,保護ガスにアルゴンガスを用いた時,240˜260HV0.1の肉盛層硬さが得られた.肉盛層の組織は,急冷凝固のためにデンドライト2次ア–ム間隔が5μmの微細な組織に変化した.合金工具鋼表面の肉盛層付近には,熱影響部が生成し,マルテンサイト組織が観察された.

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レーザ背面照射法を用いてガラス内部に屈折率が異なる層を導入した.この方法は,ガラス表面に吸収材を置き反対の面からレーザ照射するものである.その結果,吸収材のある面からガラス内部に向かってレーザ照射方向に沿って変質層が形成される.この変質した部分をラマン分光,EPMAで分析した結果,SiO2成分の密度増加が確認された.また,変質部分をフッ酸でエッチングしたところエッチレートが異なることがわかった.

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パルスYAGレーザをSiウェハ内部に集光照射して局所溶融·凝固させると,多結晶化領域から単結晶領域に亀裂を進展させることができる.これは「ステルスダイシング」として注目されている.ここでは,有限要素法を用いて加工現象の熱弾塑性解析を行った.解析結果に基づき,様々な長さの亀裂を想定して応力拡大係数を計算したところ,多結晶層と同程度の亀裂長さの場合,破壊靭性値を超え,亀裂進展の可能性が示された.

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我々は、熱硬化フィルムをソーダガラスの上にラミネートして多層化していき、レーザで各層ごとに流路等の要素を加工することで立体マイクロ流路を作製してきた。前報ではφ13μm、深さ90μmの擬似毛細血管を作製した。本報では、よりアスペクト比が高く、側面や周辺表面への熱やデブリの影響が少ない擬似毛細血管の加工条件を検討した。また、血液を送液し、赤血球変形能と血管形状の関係を調べたので報告する。

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レーザを試料に照射したときに生じるプラズマを利用して大気中放電を起こし、放電個所の制御と除去量の増大を試みた。大気中放電は放電発生点の正確な位置決めが困難である。本研究ではレーザ照射部で生じるプラズマ内の放電可能位置を調べ、放電条件とレーザ照射条件による加工特性を検討した。

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次世代半導体リソグラフィ用EUV光源開発のため、パルスレーザにより生成する高密度プラズマからの発光をターゲットの材料と形状を変えて計測した。Sn、Al、Cuの3金属に対する実験でEUVを計測した結果、Snからの発光強度が最も高かった。平板と円錐孔の2形状に対する集光照射で生成したプラズマを高速度カメラで可視光観察した結果、円錐孔の発光時間の方が長く、EUV光源の高輝度化への応用が期待できる。

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This paper summarizes some of QED Technologies′ latest developments in the field of high–precision polishing and metrology. Magneto–Rheological Finishing (MRF) is a deterministic sub–aperture polishing process. MRF has demonstrated the ability to produce optical surfaces with accuracies better than 30 nm peak–to–valley (PV) and surface micro–roughness less than 0.5 nm rms on a wide variety of optical glasses, single crystals, and glass–ceramics. The MR fluid forms a polishing tool that is perfectly conformal and therefore can polish a variety of shapes, including flats, spheres, aspheres. QED′s Sub–aperture Stitching Interferometer (SSI) complements MRF by extending the effective aperture, accuracy, resolution, and dynamic range of a phase–shifting interferometer. This workstation performs automated sub–aperture stitching measurements of spheres, flats, and mild aspheres. Aside from the correction of sub–aperture placement errors, our software also accounts for reference–wave error, distortion, and other aberrations. By addressing these matters up front, we avoid limitations encountered in earlier stitching work and significantly boost reproducibility beyond that of the integrated interferometer on its own.

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これまでに、空気屈折率変化に基づくレーザ測長誤差を低減できる環境補正装置を試作し、超精密加工機の位置決め精度が向上することを実証した。
本報では、さらに性能を高めるために、加工機に組み込まれたレーザ干渉計の原位置長さ(光路上のデッドパスに相当)に注目し、原位置長さの設定値と真値との差異が測長誤差に及ぼす影響を検討した。さらに真の原位置長さを推定するための実験を行い、得られた値を用いて装置の高精度化を図った。

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近年,MEMSや光通信技術などの発展に伴い,各種半導体や光学結晶材料の超精密加工技術がますます重要になっている。硬脆材料であっても一定の条件を満たせば延性モード加工が可能であり,超精密表面が得られることが知られている.一方,加工面内部の変質層いわゆるSubsurface Damageについては,その発生メカニズムや測定方法および抑制技術についてまだ解明されていない部分が多い.そこで本研究では,顕微レーザーラマン分光法を用いて加工変質層の評価を行い,材料除去および相転移機構を解明するとともに,Subsurface Damageを抑制する加工条件の特定を目指している.本報では,ダイヤモンドバイトを用いて単結晶Si基板を傾斜プランジ切削し,単一切削痕の顕微レーザーラマン分光特性を繰り返し切削の結果と比較し,加工による相転移現象について検討した.

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近年,OA機器やAV機器では,小型化や高性能化が要求されており,これらに使用されている光学レンズは従来の球面レンズから自由曲面形状を有するレンズやミラーへの移行が進んでいる.本研究では,フライカットによりAS型の自由曲面形状の金型を創成したので報告する.加工は同時3軸(X,Z,C軸)制御加工法で行った.その際,中心部と外周部で表面粗さが異なるが,送り速度を制御することにより改善させた.

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近年,ダイヤモンド工具の成形は,従来はダイヤモンド·ドレッサ,GC砥石,鋳鉄などを用いて行われている.しかしこの方法は成形能率や成形精度の点で問題点となっている.本研究では,焼結ダイヤモンド工具のヴァナジウム系合金による研磨方法を新たに提案し,基礎的な研磨加工実験を行った.本報では,他材質における研磨能率を評価し,高能率の研磨が可能であることが明らかとなったので,それを報告する.

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　プラスチック成形用の金型は,長寿命化のために鋼や超硬合金といった高硬度材を直接加工することが望ましい.通常は研削加工で行われているが,加工技術が高度,加工できる形状に制限があるといった問題がある.そこで本研究ではマイクロフライス工具を開発し,高硬度材の非球面精密金型への適用を検討している.本報では斜軸用ダイヤモンドマイクロフライス工具を開発し,超硬合金に対して基本的な切削特性と非球面切削の検討を行った.

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本論文では、次世代DVDのピックアップレンズ用金型の加工に対応して開発した非球面加工機、非球面形状解析·補正システムと、この加工機、計測、補正システムを用いて次世代DVD用の小径非球面金型を形状精度40nm以下で研削加工を行った事例について報告する。

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高速·高剛性なピエゾステージとリニアモータによる4軸超精密加工装置を組み合わせ、小径の非軸対称非球面形状の加工を行った。前報では装置の概略構成について報告したが、本報では、加工装置の高速化と加工形状の詳細な評価について報告する。

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非軸対称非球面形状等の複雑な非球面形状を超硬精度に加工するために、新たにリニアモーターを用いた超精密4軸加工装置(6軸まで拡張可能)を開発している。本装置の性能を評価するために、平面加工、球面加工、回折格子加工などの基礎的な光学素子形状の加工と評価を行い、ボールネジ駆動式の超精密加工装置との比較を実施した結果について報告する。

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生体試料内部の3次元構造の解析が進む中,同時に生体内における筋肉などの軟組織と骨などの硬組織から成る複雑な構造を,微細かつ高精度に観察することが可能な手法が求められている.そこで我々は,3軸制御精密加工機を基に,生体硬組織を含む生体試料の3次元ディジタイジングが可能な生体試料内部構造観察システムを開発している.本報では,開発したシステムにおいて,生体硬組織試料の切削力の測定を行ったので報告する.

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切削加工後に金型の研磨が不要になるレンズ金型用超精密旋盤を開発した.この旋盤を用いてシリコンウエーハ·光学ガラス(BK7)に切削加工を行い,レーザ·ラマン分光顕微鏡で加工面を観察した.得られたラマンスペクトルより,シリコンの延性切削加工面ではアモルファス層が見出され,ガラスでは延性切削面と脆性破壊面では異なるスペクトルが観測された.

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ガラス部品の円筒側面加工を目的として開発した加工機とその切削特性について論ずる.4軸同時制御により,円筒側面に微細パターンを加工する機械を製作した.また精密高速スピンドルを用いたエンドミル加工により,ガラス円筒部に対して脆性損傷のない加工面が得られることを示す.

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テクスチャ表面を加工するためのパラメトリック制御による加工機とその加工特性について論じる.2軸の回転を同期させたパラメトリック加工の原理を示し,これに基づいて製作した加工機について説明する.二,三の加工事例を示し,本加工法の妥当性とその応用について議論する.

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曲率が大きなX線集光ミラーに対して干渉計を用いて測定すると,干渉縞が密になりすぎて計測できる範囲が非常に狭いものとなり,計測データをスティッチする必要がある.そこで,スティッチする際の精度を高めるために,平面ミラーにより計測するミラーの傾きをモニターする計測システムを開発した.結果,80mmに対して10μm以上の深さを持った非常に大きな曲率を持つミラーをpv2nmの測定再現性で測定可能となった。

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昨今のデジタル時代において,各種精密部品の加工,あるいはその金型加工には極めて高精度な形状が要求されている.その中で,加工機上での計測技術の重要性が高まっている.本研究では開発したレーザープローブを用いた非接触式機上形状測定システムの概要とその性能について報告をする.

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歯車の精度等級は誤差によって定められるが,近年,歯車測定機の計測値を保証するシステムが確立されつつある.そこで本研究は,計測値の不確かさが小さく,1μm以下の計測値を保証できる超高精度歯車測定機の開発を目的としている.本論文では,従来の測定機の問題点を整理し,機構的な誤差要素を取り除く為に,新たに直接駆動方式の回転軸と直動軸を持つ歯車測定機を開発した.ここではその機構及びシステム構成について報告する.

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歯車の精度等級は誤差によって定められるが,近年,歯車測定機の計測値を保証するシステムが確立されつつある.そこで本研究は,計測値の不確かさが小さく,1μm以下の計測値を保証できる超高精度歯車測定機の開発を目的としている.本論文では,新たに開発した直接駆動方式の歯車測定機について,その直動軸と回転軸の制御方法の検討と運動精度の確認を行い,同期駆動実験にて歯形測定時の運動精度の確認を行った.

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歯車等の軸状機械部品はそのマイクロオーダーの形状が性能に大きく影響するため,厳しい品質管理が必要となる.原子間力プローブ式形状測定機は従来のCMMより高精度な測定を実現できる可能性があり,これまで非球面レンズ等の表面形状測定に用いられてきた.しかし,原子間力プローブ式形状測定法は上部からの表面形状測定であるため,軸状機械部品のように軸を基準としてその形状誤差が評価されるものに適用するためには,それに対応した測定アルゴリズムが必要となる.本研究では,原子間力プローブ式形状測定機による軸状機械部品の測定·評価法を提案する.また,この測定法に付随する誤差要因とその影響を明らかにする.

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高速工具制御(Fast Tool Control:FTC)は複雑な3次元微細形状の創成が可能である.加工が長時間·大面積にわたって行われる場合,加工プロセスの監視を行う必要がある.本研究では力センサを搭載したFTCユニットを用い,インプロセスで切削力を測定することで,加工精度を向上させることを目的としている.本報では開発したFTCユニットの基本特性の評価および特性向上のための改良について述べる.

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近年、製造業に対するCMM(三次元測定機)の普及度は高くなってきている。それに伴いCMMの設置環境も製造ラインに設置されている場合等、過酷な環境に設置されることが多くなってきている。しかし、過酷な環境においても測定精度への要求は益々高くなってきている。そこで、本研究では現場環境においても高精度化が実現できる方法を検討する。本報では現場環境において観測されたプロービング誤差の原因を解明し、その対策を行った結果について報告する。

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不確かさ評価法の一つである複数測定戦略を用い評価を行った。実際の被測定物を考慮し、形状精度の悪いものを用い、評価項目を点、面、円とした。評価項目全体から測定機に起因する不確かさを推測すると0.5μmとなり、これに評価点数による測定戦略誤差が加わることになる。

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本研究では,NC工作機械の空間的運動精度を能率良く測定することを目的とし,ロータリーエンコーダを使用した測定装置の開発を行っている.既に測定装置の構成,測定原理,基本的な特性について報告している.測定対象工作機械の主軸に取り付けたマグネットにより,装置の鋼球を把持して測定を行うが,マグネットの吸着力とリンクの重量との関係で,測定範囲が大きく取れない点が問題点であった.本報告ではカウンターウェイトを取り付けることによる測定範囲の拡大,ならびに測定結果の繰り返し性についての検討を行った.

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非常に精密な位置決め技術が要求される状況では,その動きを実現するアクチュエータに対して高精度化,高分解能化,高速化,小型化,多自由度化などが求められる.この様な観点に基づき,本研究では直動,回転を小型な一つのアクチュエータで実現し,高精度,高分解能で位置決めを行うことが出来る「一体型θ‐Zアクチュエータ」の開発を目標としている.本報ではその概要と基本駆動実験の結果に関して述べる.

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結晶格子の格子間隔の微細性および対称性に着目し、これと走査型トンネル顕微鏡を組み合わせた結晶格子スケールを開発している。複数探針を有するマルチプローブ走査型トンネル顕微鏡と結晶格子を用いることで2次元の任意方向の変位を測定できるエンコーダが可能であることを2004年秋季大会で報告した。今回は、装置を実際に試作し、高速ディザ振動を利用し、提案する2次元エンコーダが可能なことを、実験的に検証したので報告する。

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光路差が波長の整数倍のとき長さをピコメートル分解能で決定できる位相変調ホモダイン干渉計と走査型トンネル顕微鏡で観察できる結晶格子表面の格子間隔を複合した微小長さ測定機を開発している。この手法では、干渉計の1フリンジと結晶格子間隔を、それぞれ粗調スケール、微調スケールとして複合し、測るべき試料の任意の長さを決定しようとする試みである。提案する手法を実現する装置を試作し、分解能がサブナノメートルとなる光学式リニアエンコーダの位相補間誤差を測定したので報告する。

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本研究で用いるソーヤ型の平面リニアモータは、移動子に内蔵した3軸レーザ干渉計が固定子平面の2辺に設置した反射ミラーまでの距離を測定することで、クローズドループ運転を行う。この干渉計の計測誤差は、主に反射ミラーの形状、ベースとなったプラテン表面の形状、環境による干渉計自身の誤差などが挙げられる。本報では、2本の変位計と1本の角度計による2点混合法で反射ミラーの形状を計測しその結果を報告する。

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多自由度平面モータであるソータモータはサーフェスエンコーダによるフィードバックを用いたクローズドループ制御駆動でサブミクロンオーダの位置決めが可能であることが確認されている.サーフェスエンコーダでは2本のビームを用いて方向弁別を行ってきたが,グリッドパターンを工夫することで,従来より調整が簡便かつ2本のビームの位相差精度が高いサーフェスエンコーダを提案する.

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　三面合わせ真直度測定用のレーザ干渉計の開発を行った。この干渉計は1台のセンサヘッドで2面間距離の変化を計測できる。この干渉計を用い、三面合わせ法により直定規の形状(1次元の表面形状)を求める実験を行った。被測定体として有効長400 mmの鋼製直定規を3本用い、連続して20回(被測定体の再設置は行っていない)繰返し計測を行った。算出した表面形状のばらつきは、3本の被測定体とも20 nm(2σ)以下であった。

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本研究は,次世代の高機能半導体に用いられるSOIウエハにおける,薄膜層内の3次元微小欠陥検出手法として,エバネッセント光によるナノ欠陥計測法を提案するものである.本報では,FIB加工機により多様な欠陥を作成し,その検出実験結果により,検出した欠陥について,形態の違いによる応答の差についても検討した.それにより検出欠陥の種別識別の可能性を検証し,SOIウエハの検査技術への応用に利用できることを示した.

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本研究では,大気中でレーザトラップされたシリカ粒子をプローブ粒子として用いる.レーザトラップされたプローブ粒子は,AODを用いてビームを回折させることによって振動させることができる.振動状態のプローブ粒子はバネ–ダンパ系に従うため,共振周波数を持つ.測定対象の微粒子をプローブ粒子に付着させると,系全体の質量の増加に伴って共振周波数がシフトし,そのシフト量から微粒子の質量を計測することが可能である.

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　全反射面に生じる定在エバネッセント光を照明光に用いて,境界面上に存在する試料を回折限界以上の横分解能で計測する手法を提案する.定在エバネッセント光の位置をシフトしながら試料を照明し,散乱光の結像データから試料分布を逆算する.本手法により横分解能が回折限界の1/7程度まで向上することを示した.

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半導体デバイスのLow–k材(低誘電率層間絶縁膜層)内部のkiller–poreはデバイスの特性を大きく劣化させるものであり,さらなる微細化·集積化において大きな障害となっている.そこで本研究では,近接場光学に基づき非破壊でLow–k材のnano–voidを計測可能な光学的手法を提案する.本報では,電磁場解析シミュレーションにより提案手法の有効性を示したのでそれを報告する.

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圧子形状を走査型白色干渉法やAFMなど測定機を用いて計測すると、圧子の三次元形状は数値データとして得られる。この数値データから、対面角や割出角、先端の稜線長さなどの形状パラメータを精度良く求めるために、圧子を構成する各面の回帰平面を求め、これらの位置関係を解析する手法を開発した。また、一般に行われている形状像の切断面を計測する手法と比較し、本手法の有用性を検討した。

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我々はガラス基板上にラミネートした樹脂フィルムへレーザー加工し血液検査用マイクロ流路を作製してきた。前報では、その応用として砂時計型流路を作製し血球を重力により砂時計のように自由落下させ血球を流路の中心に流すことに成功した。しかし、その流れ幅は約30μmと大きく血球の重なりが見られた。本報では、血液と生理食塩水の液溜めから合流点までの長さや容量の差を用いて血球の流れ幅の収束性を調べたので報告する。

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本研究は、ガラスパネル表面に付着する異物をガラスパネルにスクラッチ等の欠陥を生じさせることなく高効率で除去することを目的としている。弾性樹脂に無機フィラーを添加することにより工具を試作し、異物除去性能の評価を行った。その結果、スクラッチを発生させずに異物を除去できることを確認した。

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PHSなどの高周波ノイズの影響による線量計の検出エラーのメカニズム解明を行った。その結果、検出エラーの発生箇所はアンプ初段であり、検出エラーに必要なエネルギは–5.6dBm以上であった。以上の結果より、シールドによって–5.6dBm以上のエネルギが進入しないような構造にする必要があることが分かった。

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第1報では、PHSなどの高周波ノイズの影響により、–5.6dBm以上のエネルギが与えられたとき、放射線の検出エラーが発生することがわかり、シールドによって–5.6dBm以下にする必要があることについて述べた。本報では、シールドの効果をシミュレーションにて検証し、放射線検出エラーが発生する–5.6dBm以下にするための施策について述べる。

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