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復元理論の一般化
大谷 勇乃, 神谷 和秀, 伊東 聡, 松本 公久
p.
758
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ナイキスト周波数を超える周波数成分の復元は、高解像度の画像を得る上で必要不可欠である。これまでに、フィルタ条件の異なる3つのA/D変換器の入力からエイリアシングを判別し、ナイキスト周波数を超える信号の取得に成功している。本報告では、N回折り返しが生じる入力信号に対する理論として一般化を行ったので、その結果を示す。
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新井 泰彦, 横関 俊介
p.
759
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
一枚のスペックルパターンのみを使用して回折限界を超えても対象物を測定できるスペックル干渉法に基づく微細構造の形状測定方法が報告されている.しかし,ランダムに3次元に分布している微小物体の測定の可能性は明らかではなかった.標準化された直径のシリカ球を使用した実験が行われ,回折限界を超える複雑な微細構造のみならずランダムに3次元に分布した微小対象物の形状計測が可能であることを確認した.
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原 卓也, 楠 芳之, 藤垣 元治
p.
760
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ラインLEDデバイスを用いた小型の3次元計測装置を開発してきた.ラインLEDデバイスを用いることで,シンプルな構造の格子投影ユニットを作ることができる.投影する格子パターンとして市販のロンキー・ルーリングを利用していたが,LEDの発光光量の半分以下しか利用できていなかった.本研究では,シリンドリカルレンズアレイを用いることで光量アップを行う.これにより格子投影部をより薄型にすることが可能となる.
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向井 拓, 吉澤 徹, 金 蓮花
p.
761
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では、シリンジなどの透明物体などの内部プロファイルを測定する方法について紹介する。実際の透明試料を用いて本方法の検証実験を行い、有効性を証明した。
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三浦 卓也, 田中 隆太郎, 関谷 克彦, 松田 孝太, 山田 啓司
p.
762-763
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ドリル加工において工具挙動が切削性能に及ぼす影響を検討した例は少ない.そこで,本研究はドリル加工における工具寿命の推定方法を確立することを目的とし,工具摩耗の違いがドリル食いつき時の工具挙動推移へ与える影響を明かにすることを目標に,切削抵抗と先端部の変位挙動を同時測定した.新品時の工具と摩耗した工具とを比較検討したところ,摩耗工具では回転中心からのずれ量が大きくなり,回転に伴う変動は小さくなることがわかった.
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川村 拓史, 松坂 壮太, 野本 憲太郎, 小髙 大樹, 比田井 洋史, 千葉 明, 森田 昇
p.
764-765
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ガラスに添加された銀イオンを還元することで,ガラス内部に樹状の銀析出物を形成する手法がある.この銀析出物はガラス内に直径約200 nmの微細な亀裂を形成することから,銀析出したガラス内の表面積は増加する.この銀析出ガラスをフッ酸によって湿式エッチングを行ったところ,析出領域のエッチングレートが1.9 μm/minとなり,母材ガラスよりも3.3倍大きくなった.この手法を利用しガラスに直径1.16 mm,深さ0.095 mmの貫通穴を形成した.
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高機能システムにおける測定精度向上
甲木 昭雄, 佐島 隆生, 村上 洋, 大西 修, 明石 剛二
p.
766-767
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
直径17〜21、L/D比500の深穴の形状精度が測定できるレーザ誘導方式測定システムを製作し性能評価を行ってきた。前回、測長機のレーザ光のみで穴の曲がりおよび真円度が測定できる高機能測定システムを構築し、プローブ回転で測定を行った結果、測定値に変動が伴うことなうことが分かった。本研究では、工作物回転での測定を行い、測定精度の改善がみられるか調べる。
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鎌田 陽, 笹原 弘之
p.
768-769
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年,旋削加工における新たな加工技術として,低周波振動切削が提案されている.通常の旋削加工と異なる切削特性を持つ低周波振動切削において,加工面の残留応力特性について調査した例はない.残留応力は製品の疲労寿命に影響を及ぼすため,加工後の残留応力特性の理解は重要である.そこで本研究では,低周波振動切削により加工した被削材の仕上げ面について残留応力測定を行い,その特性を調査した.
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高橋 幸男, 亀山 琴美, 来栖 由佳, 藤田 晴渡, 宋 小奇, 井原 透
p.
770-771
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
低周波振動切削は効率的な切りくずの分断,切削抵抗や切削温度の低減効果があることが知られている.しかしながら,工具摩耗の低減効果については具体的な観察例とともにそのメカニズムについて扱った報告は見受けられない.そこで本研究では,炭素鋼とステンレス鋼を被削材とし,工具摩耗に及ぼす影響について凝着という観点から論じた.その結果,低周波振動切削には工具摩耗や構成刃先を抑制する効果が認められた.
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小嶋 章太, 笹原 弘之, 髙橋 亘
p.
772-773
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的はノーズ半径可変工具を開発することである.旋削とバニシングで異なるノーズ半径のインサートを用いて実験を行い,バニシングのノーズ半径と送りが加工面特性に及ぼす影響を調査した.本研究では,加工対象をSCM440とした.バニシングではノーズ半径R=1.2, 1.6, 2.0, 2.4mmの4水準で変化させ,送りをfb = 0.025, 0.05, 0.075, 0.1, 0.125 mm/rev.の5水準で変化させた.その結果,バニシ送りfb = 0.125 mm/rev.のとき,ノーズ半径の増加に伴い粗さが減少する傾向が得られた.
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薄井 雅俊, 西尾 悠佑, 笹原 弘之
p.
774-775
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
一般に切削加工面は加工変質層の影響が大きく,加工面特性が研削面に劣る.本研究では荒加工と逆向きに切削することで良好な加工面が得られる反転仕上切削に注目し,その加工面特性に及ぼす材料特性の影響を検討した.バウシンガー効果を考慮することで反転仕上を再現可能な有限要素法解析モデルを開発し,従来仕上と比較した結果,特に残留応力分布及ぼす影響が顕著であった.今後は被削材の流動特性の影響についても検討を行う.
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小磯 裕太, 福田 朝啓, 大沼 一平, 近藤 恭二, 横田 知宏
p.
776-777
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
カソードアークイオンプレーティング法でDLC膜を成膜した超硬合金工具を数種用いて、アルミニウム合金A5052材の切削試験を実施した。試験結果からDLC被覆工具の表面粗さの増加に伴い切削抵抗が増加することが分かった。また、表面粗さが大きいDLC膜表面には凸部が多く、表面粗さが小さいと凸部は少ないことも分かった。このことからDLC被覆工具の切削抵抗ではDLC表面の凸部が大きく影響することが示唆された。
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竹山 顕, 南 徹
p.
778-779
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
丸のこは木質材料、非鉄金属材料および鉄鋼材料などの切断に広く用いられている。しかし、切削時に振動が発生すると切削面粗さが著しく悪化する、切り口が広がって材料を損失する、騒音が増加するなどの問題が発生する。本研究では、超硬付刃丸のこを用いてアルミニウム切削実験を行った。切削振動が発生する回転数領域とその周波数を調査し、有限要素法によるモード解析結果と比較し、丸のこの自励振動現象について考察した。
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永江 伸
p.
780-781
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究は,レーザ加工時の刃先の縁ダレ発生メカニズムの解明と縁ダレのないレーザ加工方法の確立を行い,更に切削性能の向上が見込める切れ刃稜線形状を有するダイヤモンド工具を作製することを目的とする.本報告では,多結晶ダイヤモンドに対して,レーザ走査方向,被加工部へのレーザ照射挙動の観点から縁ダレを抑制するレーザ加工法を実験的に検討した結果を報告する.
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安田 玲, 青山 英樹, 宋 哲源
p.
782-783
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
NC工作機械を用いた加工において高い加工精度が要求され,様々な要因による加工誤差を低減させる必要がある.本研究では,工具たわみ誤差の予測に基づく高精度加工法の開発を目的とする.エンドミル加工を対象として,切削抵抗力を予測,それにより生ずる工具たわみ誤差を推定する.同推定誤差を元に,工具経路を修正することにより,高精度加工を実現する方法を提案するとともに,実験により提案手法の有用性を確認する.
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陣 勇気
p.
784-785
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
チタン加工において、加工環境が残留応力に与える影響を明らかにするため、荒加工時の切削条件と残留応力の関係を確認した。また、残留応力そのものが加工に与える影響について調査するため、荒加工で残留応力が付与された状態での仕上げ加工時の切削抵抗や切りくず形態への影響を検証した。その結果、荒加工で付与された残留応力は、仕上げ加工時の切りくずに影響を及ぼすことが分かった。
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宋 小奇, 高橋 幸男, 何 偉銘, 井原 透
p.
786-787
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
工具摩耗は工具と被削材との接触界面において力学的エネルギーが熱エネルギーとして散逸する摩擦が生じる際に,工具材の一部が摩耗粉として持ち去られる不可逆な物質散逸過程である.本研究では,Ti-6Al-4V切削加工におけるエネルギー散逸に基づく工具逃げ面摩耗機構を解明するため,エネルギー散逸と逃げ面摩耗の関係を明らかにし,このエネルギー散逸に影響を及ぼす因子を調べ,さらに,工具逃げ面摩耗に費やされるエネルギーを求めた.
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鈴木 健介, 早坂 健宏, 宇土 誠一, 社本 英二, 上田 隆司
p.
788-789
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
高速切削加工では切削温度上昇とそれに伴う工具摩耗の進展が起こるため、切削速度の高速化には限界がある。また、一般に用いられる、工具外部から切削油剤を供給する工具冷却法は工具刃先近傍の最高温度領域の冷却に限界がある。そこで、本研究ではこれらの限界を超えるために、工具内部の刃先極近傍に冷却液を供給する新しい工具冷却法を提案する。本報では、この手法を超硬工具によるTi-6V-4Alの旋削加工に適用し、その効果を検証する。
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武藤 史弥, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 古木 辰也, 稲葉 清文, 藤原 和納
p.
790-791
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年の航空機や自動車産業など様々な分野でCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の需要が増加しているが、CFRPは難削材であることから、切削と研削を2つの工具を使用した2工程の加工が必要であり、非効率な加工が課題である。そこで、CFRPの加工工具としてエンドミルと電着ルータを組み合わせたcBN電着エンドミルを試作し、CFRPの穴広げ加工試験を行った。その結果、良好な加工面品質が期待できる切削条件を得られた。
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松林 雄希, 田中 菖平, 内山 光夫
p.
792-793
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
小径ドリルによる微細穴加工は,燃料噴射ノズルの噴射孔など精密部品への需要が高い.本研究では小径ドリルの高能率加工を追求し,ノンステップ送り加工での技術開発を進めている.本報ではドリルの最適なねじれ角を求めるため,切りくずの厚さや切りくずのねじれのピッチを元に,スラスト方向の切削抵抗を求めた.具体的には刃先での切削抵抗とねじれ溝内での切削抵抗,ウェブ部押込み力に分けて数値解析し,実験値との比較をおこなった.
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大野 伸一郎, 関口 徹, 干場 俊洋
p.
794-795
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
新たに開発した超硬油穴付きドリルは、材料、形状、コーティングといった工具の基本要素を一新したドリルである。特に、油穴形状は、流体解析と剛性解析を活用して、圧倒的な切削油剤の流量と方向性により、切削点への効率的な供給を実現。切削油剤の持つ冷却性、潤滑性、切りくず排出性の機能を最大限に発揮させ、工具形状との組み合わせにより、工具寿命、加工能率、多用途の性能を飛躍的に向上させることに成功した。
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赫 慶哲, 酒井 克彦, 静 弘生, 古嶋 亮一, 下島 康嗣, 細川 裕之
p.
796-797
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
超硬合金は切削工具の材種として産業界で最も広く用いられている硬質材料の一つであるが,その原料の産出国が限られていることから現在レアアースを使用しない工具材種への転換が求められている.本研究ではバインダー材料としてコバルトを使用しないWC-FeAl超硬工具の耐摩耗性改善試みた.その結果,WC-FeAl超硬工具基材にTiAlNコーティング層を被覆することにより,工具寿命の大幅な改善が見られた.
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羽根 一博
p.
798-799
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
MEMSの開発例として,集積型光変位センサ,集積回路と張り合わせた可動回折格子,シリコンフォトニクス用カプラ導波路スイッチ,LiDAR用光スキャナなどを紹介する.光の検出,制御のために導入できるMEMS技術,異種の材料の集積など新しいMEMS加工技術などを紹介するとともに,MEMSの光応用技術への将来展開について考察する.
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Machining investigation with controlled position
RAHMAN REZA AULIA, 上野原 努, 水谷 康弘, 高谷 裕浩
p.
800-801
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
Direct laser machining in sub-micron scale patterning on working surface with a large scale remains a challenging task though the laser machining has been widely applied in various application. A photonic nanojet becomes a promising way to solve the problem by involving near-field focusing of light waves below the surface of a dielectric microsphere to fabricate pattern in micro- and nanometer size. In this study, liquid is proposed as photonic nanojet machining medium due to several advantages that liquid offer during machining process. By generating laser power to the microsphere and controlling the resulting photonic nanojet intensity and position related to the workpiece, intended ablation size on the material could be controlled at sub-micrometer scale. An experiment of in-liquid nanomachining processing by generating photonic nanojet is then be a subject to study while comparing the result from our numerical simulation for confirmation.
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マイクロレジンの空間位置制御によるマイクロ粒子アセンブリ
福井 健太, 増井 周造, 道畑 正岐, 高増 潔, 高橋 哲
p.
802-803
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
光放射圧を主体とした制御系を介して数mmの領域内で任意のマイクロビーズを取り扱い,組み合わせることで複合的な機能を備えた多機能マイクロビーズデバイスを生産する「セルインマイクロファクトリ」の実現が期待されている. その要素技術として,本報では光硬化性樹脂を微小な液滴状にしたマイクロレジンを光放射圧でハンドリングしてマイクロ粒子同士をアセンブリするシステムを提案し,実験的に検討を行った.
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入射光の複素振幅分布制御による構造の周期および形状制御
中西 弘樹, 上野原 努, 水谷 康弘, 牧浦 良彦, 高谷 裕浩
p.
804-805
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
生態模倣材料などのナノ周期構造は周期や形状が複雑になるにつれて高機能化するため,大面積に一括加工可能かつ構造の周期や形状を制御できる作製手法が求められている.回折格子の透過光による周期的な光強度分布を利用したタルボットリソグラフィは,加工面積は広いが周期や形状の制御は困難である.そこで本報告では,回折格子への入射光の振幅と位相分布を制御することで構造の形状と周期を任意に制御可能な手法を提案する.
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北崎 友哉, 川嶋 なつみ, 石丸 伊知郎
p.
806-807
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
提案するワンショット分光イメージング法は、准共通光路型空間的位相シフト干渉法であり高い頑健性と時間分解能を有している。しかし、物体光束を空間的に拡げてインターフェログラムである干渉縞を取得することから計測感度が低かった。そこで、結像面上で干渉縞の明暗部が重畳するように、共役面上に周期的に開口部を複数設けた。これにより、計測感度を理論上3ケタ向上した高い鮮明度のインターフェログラム取得が可能になる。
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押鐘 寧, 羽尻 瞳子, 伊庭野 建造
p.
808-809
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
核融合研究の原型炉実現に向けた低放射化フェライト鋼として,F82Hが主たる材料となっている.プラズマ-壁相互作用が核融合炉の性能/運転に大きく影響を与えることが広く認知されており,複雑なプラズマ-壁相互作用を理解するには,プラズマ対向材料表面の分析が必須である.実験期間中に装置を大気解放することなく,その場診断により表面分析を行うことができ,組成分析が容易なレーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)は,深さ分解能や計測時間,簡便さにおいて,他の手法より優れている.本研究では,パルスNd:YAGレーザーの3ω光(355nm)を用いて,F82HのLIBS分析に着手したので,初期の実験結果について述べる.
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足立 智, 岩城 順也, 水谷 空, 川嶋 なつみ, 北崎 友哉, 康 瀚月, 石丸 伊知郎
p.
810-811
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
橋脚のコンクリート塩害可視化などの大型構造物の遠隔計測には,アクティブな照明を行わずに物体熱からの輻射光をパッシブに分光するTES(熱放射分光法:Thermal Emission Spectroscopy)が有効である.提案する広視野中赤外分光イメージング装置が手のひらサイズで小型であり熱容量が小さいので,ペルチェ素子2枚で筐体全体を温度制御が可能である.これにより,屋外の温度変化にも頑健で,高い感度で輻射光をパッシブに分光イメージングが可能になる.
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佐久間 涼子, 林 冠廷, 金 鮮美, 木村 文信, 梶原 優介
p.
812-813
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
電子運動や格子振動に起因する表面エバネッセント波は物質表面上に強く局在する.表面エバネッセント波特性は物質により異なるため,これを厳密に評価することにより物質固有のミクロなダイナミクスの解明が可能になる.我々は超高感度センサCSIPを用いたパッシブ型THz近接場顕微鏡に分光機能を付加し,物質からの電磁波をパッシブに取得する分光系を構築した.本報では,ナノスケールでパッシブ近接場分光を試みたので報告する.
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高田 芳治, 長江 昭充
p.
814-815
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
18世紀以降,近代工作機械は産業革命とどもに登場し,発展してきた.工作機械はマザーマシンともいわれ,あらゆる工業製品の生産に欠かせないが,一般消費者の認知度は決して高くない.そこで工作機械に特化した博物館を開業した.本稿では,工作機械の発展史を概観するとともに,博物館の展示概要を紹介する.
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実機を用いたキャリブレーションの評価
長尾 啓介, 藤木 信彰, 森本 喜隆, 林 晃生
p.
816-817
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究ではパラレルメカニズム型工作機械のキャリブレーション方法を提案する。キャリブレーションには機械先端の位置もしくは軌跡などの測定が必要であるが、本方法ではアーム型三次元測定器(AACMM)から得られた2つの測定点の距離を用いている。これにより、広い測定範囲を確保し、かつ測定機の設置を厳密に行う必要がないと考えられる。ここでは実機を用いてキャリブレーション性能を評価した結果を報告する。
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グリース潤滑と油潤滑の比較
小山 拓人, 青木 勇士, 槙原 吉宏, 小倉 敦史, 久本 功騎, 大関 浩
p.
818-819
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
直動転がり案内は疲労が軌道面端部に集中することが知られており,本研究はこの原因究明を目的としている.前報までの試験により,運転中のボールブッシュ軌道面端部にて転動体の不安定な挙動や軌道面,保持器の応力変動が確認された.これらの相関や原因を調査するため,本報では潤滑剤として通常用いられるグリースに加え,ニュートン流体であるオイルを使用し転動体循環機構の観察を行い,結果を報告する.
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小林 篤史, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
820-821
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年の電子機器の多機能化に伴い,その主要部品であるプリント基板の小型化,回路の高密度化が求められている.そのため,極小径マイクロドリルによるステップ加工がなされているが,ステップ加工では微小区間での高速往復運動が必要となり,スピンドル部の慣性力により振動が生じる.本報では,左右ボールネジ送り駆動によるカウンタバランス制振機構を搭載した工作機械を提案し,そのテーブル動作と振動の関係について述べる.
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ピエゾ素子による加振
松原 厚, 古澤 正崇, 高田 希恵, 河野 大輔
p.
822-823
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
ピエゾ素子を駆動して切削力を模擬し,薄壁部品の加振試験を行った.加振周期を連続的に変化させることで,変動する振動を観察した.その結果,ダウンカットを模擬した加振で大きな振動が発生することや,複雑な分岐現象が起こることが明らかになった.
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池田 遼輔, 高幣 一樹
p.
824-825
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
びびり振動の高速検知技術が生産加工現場で求められている. 本研究の目的は, リアルタイムにびびり振動を検出する技術の開発である. 本研究では, びびり振動の軌跡をNCサーボが持つ情報を用いて解析することで, びびり振動の位相差を高速に算出する手法を開発した. 旋削加工実験において, 提案手法は位相差を高速に算出し, 位相差を用いてびびり振動を検出できることを確認した.
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島川 侑大, 早坂 健宏, 社本 英二
p.
826-827
発行日: 1998/04/20
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
旋削中に発生する再生びびり振動は,一回転前の加工面の振動が現在の切削に関与する自励振動の一種であり,そのメカニズムから低剛性構造の共振周波数よりも高い周波数で発生することが一般的に知られている.しかし,工具すくい角などに起因する負の動的背分力により,再生びびり振動が特異な周波数で発生する可能性がある.本研究では,その可能性を安定限界解析と二次元切削を模した突っ切り加工試験にて検証する.
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東條 明裕, 河野 大輔
p.
828-829
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
工作機械の主軸では温度変動によって剛性や熱変位などの特性が変化することが問題とされている.そのため,温度が変動しても特性の変化が小さい主軸の需要が高まっている.そこで,本研究では温度変動に対して特性の変化が小さい主軸を設計する.本報告では,回転する主軸内部の温度分布を把握するために簡易的な主軸モデルを作成し,有限要素法を用いて過渡伝熱解析をおこなった.
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曽我部 英介, 溝口 祐司, 千田 治光
p.
830-831
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
工作機械の送り機構に使用されるボールねじの熱変位対策としてプリテンションが一般に用いられている。また、ボールねじの熱変位補償に関する研究は従来からあるが、熱変位の挙動が複雑となるためプリテンションを付加した場合の熱変位補償の研究は少ない。そこで、本研究では,プリテンションを付加したボールねじの様々な動作に対応した熱変位補償方法について検討を行った。
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松田 亮, 新堂 正俊, 山本 隆将, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
832-833
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
切削中に生じる振動は非常に複雑であり、工作機械、工具、切削条件などが影響している。特にマシニングセンタなどの回転工具による加工においては、様々な振動モードになることが他の研究で示唆されているが、工具回転座標系上でモニタした例はほとんどない。本研究では工具側に加速度センサと無線送信機を搭載させ、加工中に生じる振動を工具回転座標系上でモニタできるシステムを開発し、モニタした振動現象ついて考察する。
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二戸 幹央, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
834-835
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
近年,地球環境問題の深刻化からSustainable development(持続可能な発展)という考え方が重要視されてきている. このような背景の中,機械装置の小型軽量化が進んでいる.「小さいものは小さい機械で」という概念に着目し,工作物の寸法に見合った加工機を用いる事で,製品製造段階における環境負荷を削減した製品製造を実現することが可能であると考えられる. 工作機械の小型化においては,動作への慣性の影響が小さく高速化が容易であるなど利点が多い一方,従来の小型機はサイズに対する消費電力の比が大きく,一層の省電力化の技術が必要である.そこで本研究では小型部品の製造に適した小型の工作機械を用いると同時に, 工作機械の製品製造時のさらなる環境負荷の低減を念頭に水平面内送り軸のサーボロックを解除して省電力化するアイドリングストップ機能を試作の工作機械に搭載させた. 特に本報では, 実加工をおこなう際にアイドリングストップ機能が加工中に生じる振動に及ぼす影響について考察する.
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LEE KYUNGKI, JUNG HONGJIN, 早坂 健宏, 社本 英二
p.
836-837
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では,工作機械のサーボ情報を利用し,工作物の前加工面と工具刃先の相対位置を高精度に同定する接触検知技術を開発する.従来では,例えば取得情報が設定した閾値を超える時点で工具と工作物が接触したと見なしている.このため閾値に対応する検出誤差が含まれ,正確な接触点を同定できない.本研究では,取得情報の時系列データを遡ることで,接触点を高精度に同定する.本報では旋削を例に,開発手法の有用性を検討する.
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髙田 哲平, 夏 恒
p.
838-839
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
電解加工では電解生成物が大量に発生し加工状態が不安定になる.そのため極間に電解液を流し電解生成物を排出する必要がある.しかし,電解液が上流側から下流側へ流れるほど電解生成物の量が増加し,電流密度が低下する.電解加工において加工量は電流密度に依存するため,上流側と下流側では加工量が変化し加工精度が悪化する.そこで本研究では,電解液流れが加工特性に及ぼす影響を調査し,加工精度・加工効率の向上を図る.
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林 文広, 酒本 昌子, 夏 恒, 米 大海
p.
840-841
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
電解加工は工作物の硬度によらず,機械応力を生じなく加工できるため,タービンブレードの穴加工に適用されている.しかし,電解加工の特徴により,加工穴のエッジが丸くなるというダレ現象が起こる.ダレの発生が製品の性能に悪影響を与えるため,低減策の検討が必要とされている.本研究は汎用解析ソフトCOMSOLを利用して電解加工のプロセスを再現し,深穴電解加工におけるダレ現象に影響を与える原因を探り,ダレ現象を改善することを目的とする.
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有松 小次郎, 国枝 正典
p.
842-843
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
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電解加工においては静電誘導給電法によるパルス電流を用いて加工を行うことで、加工域を制限して加工精度の向上を行うことができる。しかし、微細穴加工を行う際には加工中に電解液流れや工具軸と工作物の対向面積が大きく変化し、安定した加工ができない場合がある。本研究では、パルスの周波数や送り速度を変更させて加工を行うことでより速く精度の高い微細穴を加工する条件に関して調査した。
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花村 洋佑, 夏 恒
p.
844-845
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では,ストレートの微細穴を電極形状の転写を利用して複雑形状にする電解加工法について提案している.電解液に流れを与えた場合と与えない場合の転写結果を比較した結果,電解液流れと転写特性は密接に関係しているということが分かった.そこで,極間距離50μm,流路長さ1000μmの流路を有する電解加工装置を作成し,ハイスピードカメラで直接極間現象を観察した.本報では,その結果について報告する.
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電解条件の選定
陳 俊達, 王 思聰, 後藤 昭弘, 中田 篤史, 白井 康介, 脇川 祐介
p.
846-847
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
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超硬合金の高速高精度加工を目指して、電解加工と切削加工との複合加工の研究を行っている。工具の導電性本体を通して電流を流して超硬合金の成分であるコバルトを溶出させ、脆くなった材料を効率的に除去加工する方法である。本報告では、電解の条件により、加工面がどのように影響を受けるか、どのような電解条件が使用した工具に適しているかについて調べた。
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深澤 博, 夏 恒
p.
848-849
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
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従来の電解液を用いた電解加工では,工具側面と工作物との間で電流が流れ,加工領域が広がってしまうため加工精度が悪いという問題がある.また,周辺機械に防錆性や耐食性が求められる.本研究では,寒天に電解質を含有させることで作成した準固体電解質を用いることで,実験装置の単純化・加工領域の制限を可能にするとともに,表面粗さの向上を目的として実験を行った結果を報告する.
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尾崎 都史, 夏 恒
p.
850-851
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では,電解質が工作物に触れる領域を制限し,過剰に加工されることを防ぎ軸径の均一な微細軸を加工することを目的としている。電解質の領域を制限する方法として,準固体電解質と呼ばれるゲル状の電解質を使用している.工具電極として穴をあけたステンレス板を使用し,加工時には,特定の厚さに成形した準固体電解質を工具電極の上に設置して加工を行う.本報ではこの加工法の有効性について検証する.
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小堤 望史, 小松 隼人, 鈴木 拓弥, 内山 光夫
p.
852-853
発行日: 2020/03/01
公開日: 2020/09/03
会議録・要旨集
フリー
本研究では,電気化学的加工法である電解加工および陽極酸化加工の両立可能性把握のため,研究に取り組んでいる.電解加工および陽極酸化加工は加工液種の違いから別々の加工機で加工をおこなうことが一般的である.そこで,同一の加工液を用いて,加工条件のみを変化させ,両加工が可能であるか検討した.加工液には,リン酸水溶液を用い,電圧,液温,極間距離を変化させ実験をおこない,加工量および加工面を観察した.
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