耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
63 巻, 10 号
耐火物 第63巻 第10号
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  • 守吉 佑介, 池本 正, 浅沼 文彦, 片岡 洋右, 緒方 啓典
    2011 年 63 巻 10 号 p. 531-537
    発行日: 2011/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    AGれんがのアルミナとアモルファス炭素の界面をTEM観察およびEDX分析し,相互作用エネルギーと結合距離のシミュレーションのデータを基に検討して,次のよう結果を得た。フェノール樹脂由来のアモルファス炭素はアルミナや黒鉛粒子などを結び付ける糊の働きをする。界面を横切るイオンの拡散は無視しうる程度であり,それによって反応相の生成は考えられない。しかし,アルミナとアモルファス炭素の界面には部分的に分子間結合と共有結合の形成が推定され,アルミナのアルミニウム面とアモルファス炭素の間の共有結合の存在が示唆される。AGれんがのカーボンボンドは界面に部分的に形成される分子間結合と共有結合によるものと考えられる。AGれんがの耐熱衝撃性や高温強度などの特性はこれらの局所的な化学結合によって発現すると推定される。 キ
  • Vollmann Sandra, Harmuth Herald
    2011 年 63 巻 10 号 p. 538-547
    発行日: 2011/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    本調査の目的は,耐火物の侵食性におよぼす流体流動の影響を評価し,併せて侵食性を定量化する方法論を開発することである。耐火物の侵食過程で,フィックの第一法則で記述される拡散過程が生じ,境界層の厚さが支配的な流 動条件の影響をもたらす。それゆえ,本研究の主たる焦点は,境界層の厚さを計算することになる。この目的のために数値流体力学計算 (computational fluid dynamics calculation; 以下CFD計算と略記) が,耐火物の稼動面近傍の流動条件に関する情報を収集する道具として使用された。この問題を扱うために,回転侵食試験を実施した。耐火物ライニングの侵食性におよぼす回転型試験炉の回転速度の影響を調査するために,数種類の流体力学的シミュレーションを実施した。さらに,流体流動に関する侵食条件の特性評価に加えて次元解析を行った。拡散過程を考慮したCFD計算も援用し,パラメーター研究を行い,物質移動を記述する無次元式を算出した。同様の研究手法をガス攪拌式溶鋼鍋にも試みる。
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