耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
67 巻, 8 号
耐火物 第67巻 第8号
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  • 朝倉 秀夫, 山田 康治郎, 閑歳 浩平, 戸松 一郎, 村田 守
    2015 年 67 巻 8 号 p. 376-387
    発行日: 2015/08/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    蛍光X線(XRF)分析法は,多くの産業界や学術分野において,主要成分・微量成分の迅速・精確な分析方法である。XRF分析値は,湿式分析によって認証された日本耐火物標準物質(JRRM)のような標準物質の測定による検量線を用いるので,相対分析値である。相対分析法から絶対分析法にXRF分析法を開発することは,標準物質を作製できない分野の試料の絶対値の値付けに有効であり,多くの産業界に広がるであろう。けい石質耐火物に絶対法XRF法を実践するためには, 2 元系基準検量線を作成するための高純度試薬および/または標準溶液と多元系けい石質耐火物分析用の理論共存成分補正定数が必要である。本法でのAl2O3含有率5 mass%試料の試料間精度(reproducibility)及び繰り返し精度(repeatability)は各々 Al2O3含有率で0.009 mass%及び0.006 mass%であり,JIS R 2212-2で絶対法と認定されているICP-AES分析法の同値は各々 Al2O3含有率で0.028 mass%及び0.031 mass%よりよりも 1 桁小さかった(良い結果であった)。JRRM200シリーズ,201a及び205aを本絶対法XRF法で分析したところ,系統的な誤差を示さず,認証値と良い一致を示した。
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