耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
69 巻, 10 号
耐火物 第69巻 第10号
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  • 久保木 友香, 櫻木 香里, 松原 沙衣, 石鍋 翼, 清野 肇, 明石 孝也
    2017 年 69 巻 10 号 p. 485-490
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    ガリウム(Ga)を用いた発光ダイオード(LED)の使用量は年々増加しており,LEDを使用した機器の廃棄量も増加すると予想される。Gaはレアメタルとされており,使用済みLEDからの回収方法の確立は重要である。Ga化合物は高温の還元雰囲気で気化することが知られている。この性質を利用し,気化したGa化合物を適度なガス透過性を示し耐熱材料から成る気体透過板上に析出させる手法を考案した。本研究では,この手法においてプロセスが進行する最適な反応条件を検討し考案した反応容器において,Ga化合物を一度気化させたのち再び析出させることで約16%の収率で回収可能であることを確認した。
  • 竹内 信行, 杉山 勝, 寺田 浩之, 苗代迫 拓也, 藤井 幹也
    2017 年 69 巻 10 号 p. 491-497
    発行日: 2017/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    水素中で加熱した多結晶質繊維(PCW)の熱的変化を調査した。 2 種のPCW試料,すなわち,PCW成型体とPCWバルクファイバーを本研究で使用した。試料は電気炉内に設置した。水素ガスを毎分200 mLで炉内に流した。1600℃まで毎分 5 ℃で昇温し, 5 時間保持後,毎分 5 ℃で降温した。PCW成型体では,シリカバインダーを使用した試料がアルミナバインダーを使用した試料より重量減少が大きかった。これは,シリカバインダー水素中加熱により,SiOガスを生成して揮発したと考えた。PCWバルクファイバーでは,EDX結果を元にして計算した重量減少率と測定値を比較した結果がよく一致した。重量減少とXRDの結果から,ムライトを主成分とする繊維において,加熱過程で水素によりムライト相が還元されることが示唆された。
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