耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
68 巻, 10 号
耐火物 第68巻 第10号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • 神尾 英俊, 辻 陽一, 北沢 浩, 平 初雄
    2016 年 68 巻 10 号 p. 466-476
    発行日: 2016/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    :多くの耐火物は機械的拘束力を受けた状態で使用される。熱衝撃試験においてその拘束力を再現するため,試料を拘束した状態で,耐熱衝撃性を評価できる試験装置を作製した。試験中の試料は試験片側面に備えたカメラで撮影され,得られた画像を処理することによりひずみ量や亀裂の程度を評価することができる。拘束下で実施した試験では,加熱面に平行な亀裂が発生し,加熱・冷却の繰り返しに伴い亀裂が拡大した。非拘束下で実施した試験では,加熱面に平行な亀裂は微細なもののみであった。熱応力解析によると,亀裂発生原因は次のように説明される。加熱面側と背面側の熱 ひずみの差により試料が扇形に変形し,加熱面に平行な亀裂に繋がる応力が発生する。
  • 朝倉 秀夫, 大渕 敦司, 武内 修治, 山口 明良
    2016 年 68 巻 10 号 p. 477-488
    発行日: 2016/10/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    半導体検出器付高感度X線回折(XRD)装置を用いて,MgO-Cれんが中の鱗片状黒鉛の配向の測定を行った。試料には,黒鉛含有率の異なる 3 種のMgO-Cれんがの成形圧方向(軸方向,FD)とその直角方向(PD)の研磨片を用い,塊状XRD法によった。FD試験片の回折ピーク強度をPD試験片の回折ピーク強度で除してFD/PD比を算出して,鱗片状黒鉛の配向の検討に用いた。C(00l)とC(10l)グループの 8 格子面によって,試料表面に対して黒鉛層面が 0 °~ 90 °の間を傾いた時の配向(FD/PD比)を表すことができた。FD/PD比は,黒鉛層面の傾きが 0 °~±30 °においてほぼ一定値を示した。高精度の測定が可能なC(002)とC(004)のFD/PD比の平均値を配向指数と定めた。配向指数によって黒鉛の配向の程度を表すことができ,配向指数は,黒鉛20 mass%添加のMgO-Cれんがで5.4であり,黒鉛含有率と共に高くなった。
feedback
Top