耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
64 巻, 4 号
耐火物 第64巻 第4号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • ―第2報:ユニットの側壁構造に関する検討―
    樋本 伊織, 北 英紀
    2012 年 64 巻 4 号 p. 158-167
    発行日: 2012/04/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    著者らは,アルミニウム溶湯搬送用途への適用を想定し,容器内壁部がセラミックス中空ユニットで構成された球状容器の開発に着手した。新規に設計されたこの容器は,従来の容器内壁部がキャスタブルで構成された円筒状容器に比べ,飛躍的な軽量化と高い保温性が期待される。本報告では,熱流体解析に基づいて,側壁に円形の開口部を設けた五角中空ユニットを設計した。けい素粉末スラリーを用いた鋳込み製法,成形体の生加工,および窒素雰囲気における反応焼結法により,このように設計されたRBSN (Reaction-bonded Silicon Nitride) からなる五角中空ユニットを作製した。ユニットの熱通過率の評価を行なった結果,側壁に円形の開口部を形成することにより,ユニットの放熱量および重量が低減することが明らかとなった。
  • 半澤 茂
    2012 年 64 巻 4 号 p. 168-175
    発行日: 2012/04/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    焼成温度のわずかな違いが焼成体品質の差に繋がることから,炉有効体積の中で温度が均一な限定部位に被焼成体を充填して焼成する操作が行われている。この操作起因のデッドスペースは,製品一個あたりの焼成エネルギー消費量を増加させる要因となる。本報では,Al2O3棚板で構成した棚組内の温度分布に着目し,棚組内の低温部位に熱放射率が高いSiC粉末をコートしたAl2O3棚板を設置して棚組全体の温度均一化を図り,被焼成体の充填率を向上(本報では16%) させ,焼成体一個あたりの焼成エネルギー消費量を低減 (本報では23%) させた事例を報告する。さらに,SiCの形態 (焼結体/粉末/マトリックス),表面凹凸の有無,高温劣化 (0~500~1000Hr/1700K保持) に起因して変化するSiCの熱放射率の計測から,表面凹凸と熱放射率の関係,1700K保持によるSiC粉末コートの熱放射性の寿命,1700K保持前後のSiC (焼結体/粉末) の熱放射率の波形,に関して得た知見を報告する。
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