耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
63 巻, 3 号
耐火物 第63巻 第3号
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  • 遠藤 理恵, Md. Shakhawat, H. Firoz, 須佐 匡裕
    2011 年 63 巻 3 号 p. 123-128
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    本研究では,屈折塩基度を用いて高温におけるモールドフラックスの塩基度を評価した。モールドフラックス中では酸素およびフッ素が電子対供与体であるため,その屈折塩基度をフッ素および酸素イオンの電子分極率の平均値として定義した。まず,室温においてxmol%CaF2-5Na2O-6Al2O3-(89-x)(CaO.SiO2)の塩基度を屈折塩基度と光学的塩基度により求め,比較を行った。本研究の屈折塩基度は光学的塩基度と相関があり,塩基度評価法として妥当であることが わかった。また,フッ素の電子分極率として,フッ化カルシウム中のフッ素の電子分極率を適用できることもわかった。 さらに,高温におけるモールドフラックスの屈折塩基度の点から,浸漬ノズルがモールドフラックスの反応性を予測でき ることを示した。
  • 飯田 正和
    2011 年 63 巻 3 号 p. 129-134
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    高炉樋の表面温度は稼動中に出銑/待機サイクルに起因する変動が生じるが,損耗に与える温度(T)変化の影響は検討されていなかった。そこで,樋スラグライン(SL)材が高炉スラグに溶出する際の総括物質移動定数(koverall) の温度依存性をるつぼ法侵食試験で測定した。本実験結果に基づき,温度変化を考慮した損耗変化を計算するためのkoverallを次のように仮定した。 koverall=0 T<1341℃ koverall=0.0222T-29.774 1341℃<-T<1375℃ koverall=0.0034T-3.9035 1375℃<-T この実験によって,koverallの活性化エネルギーは1375℃から1500℃で82.6kJ・mol-1と見積もられた。得られたkoverallを用いて計算した損耗深さは実樋の1/10~1/5であった。計算値と測定値の差は実樋中のスラグ流れによると考えられる。
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