耐火物
Online ISSN : 2759-3835
Print ISSN : 0039-8993
64 巻, 8 号
耐火物 第64巻 第8号
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  • 常吉 孝治, 山本 和弘
    2012 年 64 巻 8 号 p. 367-373
    発行日: 2012/08/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)は微粒子(PM)排出規制に対する重要な技術の一つである。多孔質のセラミック隔壁表面に薄いスス層が形成されると高い捕集率が発揮されるが,捕集初期において若干のPMがDPFをすり抜ける。したがって,スス層形成とPM捕集メカニズムの検討をすることが必要である。本研究では,PMカウンターを用いてのSiC-DPFの初期捕集性能の測定を,SEMによるスス層形成観察と共に行った。さらに,スス層形成の定量化を表面粗さにより検討した。その結果,スス層形成に伴い表面粗さが小さくなり,捕集性能は高くなった。このことから,捕集性能と表面粗さに相関があり,スス層形成度合いを表面粗さによって定量的に評価できることを確認した。
  • 山本 衆, 曽我 卓也, 伴 隆幸, 大矢 豊 , 北岡 諭
    2012 年 64 巻 8 号 p. 374-380
    発行日: 2012/08/01
    公開日: 2024/05/01
    ジャーナル 認証あり
    イットリアとNb2O5を添加したチタン酸アルミニウムセラミックスを1500℃ 2時間焼成して作製した。これらの焼成体の相対かさ密度は93%以上であり,さらに熱膨張の異方性によって生成した粒界亀裂を体積比で3から6%含んでいた。作製した焼成体は800℃と1000℃において溶融アルミニウムに対して優れた耐食性を示し,特にイットリアの添加は効果的であった。耐食試験後の溶融アルミニウムとチタン酸アルミニウムセラミックスの界面にはスピネル(Al2MgO4)やペリクレース(MgO)が生成しており,これらの層が保護層として働いていた。Nb2O5の添加は,特に800℃で耐食性の低下をもたらした。
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