接着歯学
Online ISSN : 2185-9566
Print ISSN : 0913-1655
ISSN-L : 0913-1655
39 巻, 2 号
選択された号の論文の1件中1~1を表示しています
  • 藤田 裕介, 佐藤 幸平, 伊藤 修一, 齊藤 正人
    2021 年 39 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/07/31
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,従来型グラスアイオノマーセメント(GIC)のバイオアクティブ能の改良を目的として,従来のGIC とは異なるイオンを徐放するGIC を試作し,その圧縮強さおよびイオン徐放性について検討を行った.材料はカルシ ウムガラスおよびzinc-fluoride ガラスの配合量を調整したものを新規GIC として使用した.これらを用いて,圧縮 強さの測定を行った.また,各種溶液に浸漬後,カルシウムイオン,フッ化物イオンおよびリン酸イオンの徐放量の 測定を行い,従来型GIC(Fuji Ⅶ)と比較検討を行った.圧縮強さの測定において,新規GIC は,Fuji Ⅶと比べて 同等の圧縮強さであり,水中浸漬1 か月後においても有意差は認められなかった.また,イオン徐放量の測定では, 酸性環境下に浸漬した場合,イオン徐放量は増加した.新規GIC は,従来のGIC と比較して高いイオン徐放量を示 し,同等の圧縮強さを認めたことから新たな充填材料として応用できる可能性が示唆された.
feedback
Top