ゾルゲル法は比較的単純な工程で複雑形状物への成膜が可能であり、核融合炉ブランケット構造材へのトリチウム透過防止障壁膜施工法として有望である。そこで本研究では、ゾルゲル法でZrO
2被膜をフェライト鋼表面に被覆し、障壁能を調べるため軽水素を用いた透過実験を600℃で行った。一般的なゾルゲル法で成膜した場合にはZrO
2膜の透過障壁能はそれほど大きくなく、透過速度は1/50程度に減少したのみであった。しかし、このZrO
2膜をZr(NO
3)
3 溶液を用いて処理したところ、著しく障壁能が向上した。
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