本研究では、アーカイブズ資料のためのオープンソースソフトウェアであるAtoM(Access to Memory)を事例とし、アーカイブズ資料情報システムを構築・運営する際に考慮すべき点について考察する。すでにAtoM を利用して構築された複数のサイトを分析した結果では、利便性向上のために必要な点として専門用語やアクセスポイントの適切な活用など、いくつかの課題が明らかになった。また、AtoM を用いた組織アーカイブズ閲覧システムを構築し、2019 年に運用を開始した渋沢栄一記念財団の事例では、AtoM を活用する際に考慮すべき点を具体的に述べる。最後には、この二つの研究結果に基づき、アーカイブズ資料情報システムのあり方について考察する。
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