IATSS Review(国際交通安全学会誌)
Online ISSN : 2433-4537
Print ISSN : 0386-1104
最新号
COVID-19がわが国の社会と交通に及ぼした影響
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
論壇
特集:COVID-19がわが国の社会と交通に及ぼした影響
特集にあたって
紹介
  • 江﨑 治朗
    2024 年 48 巻 3 号 p. 152-160
    発行日: 2024/02/29
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    新型コロナウイルス感染症対策は、「感染拡大防止と社会経済活動の両立をどう図るか」が一大テーマであった。初期はウイルス封じ込めのため、外出や営業の自粛によって人流を7〜8割減らすことが目指された。また、ワクチンと治療薬が開発されるまでの間は、社会経済活動再開の時期と方法が模索された。こうした経緯を振り返り、今後の感染症対策の体制を知ることは、パンデミックに強い社会を考える上で重要である。本稿では、これまでの対策と2023(令和5)年に発足した内閣感染症危機管理統括庁等の新体制を紹介する。

報告
報告
  • 庄司 拓哉, 後藤 孝也
    2024 年 48 巻 3 号 p. 170-176
    発行日: 2024/02/29
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    COVID-19まん延下、我々は大学教育として感染症対策に十分配慮した上で、対面とオンライン併用のハイブリッド講義を展開してきた。今でこそ学会等で実施されているが、当初は試行錯誤の連続であった。その実践の中で学んだことは、教員と学生が「協力し共に学ぶ」という教育の原点の大切さであったといえる。いつ再来するともしれないパンデミックに備え、教育機関としての我々の経験をここに共有し、また、時を同じくして開催されたスポーツの祭典、東京オリンピック・パラリンピック2020における臨床検査技師教育機関として、学生らが参加選手へのドーピング検査に参加協力した事例も併せて報告する。

紹介
  • 清原 康介
    2024 年 48 巻 3 号 p. 177-184
    発行日: 2024/02/29
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    COVID-19の世界的な大流行は、人々の日常生活や社会経済活動に大きな影響を与えるとともに、医療システムや保健政策にも多大な変化をもたらした。疫学研究は、このウイルスの発生・伝播メカニズムを明らかにし、公衆衛生対策の策定に貢献してきた。交通安全や救急医療の分野においても、疫学研究の結果は、救急医療体制の整備や予防対策の計画・評価に有用な情報源である。今回のCOVID-19の流行がわが国の救急医療や交通事故に与えた影響を継続的に評価し、来るべき次の感染症流行に向けた対策の強化が求められる。

報告
論説
論説
  • -COVID-19共存下でモビリティをつないでいくために-
    堀川 悦夫
    2024 年 48 巻 3 号 p. 201-210
    発行日: 2024/02/29
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

    COVID-19感染拡大が収束に向かいつつある中、モビリティへの影響の分析が求められている。本稿においては、交通事故に関する疫学的研究報告、警察庁の交通事故オープンデータの解析、佐賀大学病院を中心とする臨床活動から感染拡大前後の比較を行った。また、症例研究からは、運転断念によって交通事故リスクは減少するものの、生活に必須の移動行動、買い物、就労、通院などの移動行動を維持する方策が必要であり、モビリティ維持を目指したコーディネーターの養成により、モビリティをつないでいくことの重要性を論じた。

feedback
Top