IATSS Review(国際交通安全学会誌)
Online ISSN : 2433-4537
Print ISSN : 0386-1104
43 巻 , 3 号
コネクティビティの進化と交通
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
論壇
特集:コネクティビティの進化と交通
特集にあたって
紹介
  • 大月 誠
    2019 年 43 巻 3 号 p. 128-138
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    日本では、世界に先行して、路車協調安全運転支援システム(DSSSおよびITSスポットサービス)をV2I技術として実用化した。世界では、このV2I導入の取り組み、さらにV2Xへのコネクティビティ技術を実現する実証試験が行われている。一方、自動走行システムでは、ディープラーニングなどのAI技術、ビッグデータ処理、セキュリティ対策などがコネクティビティ技術の新たな核になろうとしている。ここでは、新しい価値、サービス実現に向けての取り組みを紹介する。その中で、各社の車プローブデータを集約して、災害時の道路通行実績情報として活用した事例についても紹介する。

紹介
紹介
  • 日下部 貴彦, 栁沼 秀樹, 浦丸 剛, 吉田 幸男
    2019 年 43 巻 3 号 p. 148-155
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    都市部における高速バスの運行では、経路上での交通集中や事故等による運行の遅れが発生することから、これら交通情報が運行管理者やバスターミナル事業者およびバス利用者の間で共有されることが、よりスムーズに利用できる公共交通システムを実現する上で重要である。現在、このような情報提供を行うシステムを実現するために、高速道路および直轄国道を中心に整備されているITSスポットから得られる高速バスの位置情報を活用したリアルタイム運行情報提供システムの構築、ならびに得られた情報のオープンデータ化を実施することにより、道路と公共交通利用者・事業者とのコネクティビティ向上に取り組んでいる。

論説
  • -歩行者事故削減に向けた歩車間通信システムの実現-
    大久保 義行, 菅原 雅仁, 松本 英徳, 上野 剛
    2019 年 43 巻 3 号 p. 156-163
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    歩行者・自転車事故の低減に向けて、専用端末を利用した歩車間通信システムの確立を目指し、戦略的イノベーション創造プログラムにおける総務省からの受託研究開発を進めている。過去の歩行者事故分析結果に基づき、優先的に対処すべきシーンに絞り、安全支援機能の正常作動率80%以上、不要作動率20%以下を目標に安全支援アプリケーションを開発し、リュックサック型端末の試作を行った。2018年の大規模実証実験に向けて、東京台場地区にて事前検証を行った結果、歩行者および、運転者に対する安全支援機能の作動率が目標値を達成することを確認し、本システムの有効性を確認した。

紹介
  • 有嶋 拓郎
    2019 年 43 巻 3 号 p. 164-170
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    救急医療は、1970年代の交通戦争ともいわれた交通外傷が契機となったが、社会インフラの充実、シートベルトをはじめとする安全装置の拡充、総人口の減少などから、事故の発生件数も死亡数も減少してきている。しかし高齢化社会を迎えて、高齢者ドライバーや高齢の傷病者の増加は新たな問題となってきている。今後は日常の生活活動からさまざまな情報が発信され、それらの情報が有機的に共有され、先進事故自動通報(AACN:Advanced Automatic Collision Notification)や自動運転車の開発が進められることになる。災害時にすでに使われている広域災害救急医療情報システム(Emergency Medical Information System:EMIS)と災害医療派遣チーム(DMAT)の高規格車両の関係は、ICTを基盤としたコネクテッドカー社会の先駆けとなるかもしれない。

紹介
  • 金子 敬行
    2019 年 43 巻 3 号 p. 171-180
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    近年のテレマティクスに係る技術の進展に伴い、損害保険の分野でも、かかる技術を商品・サービスに活用する取り組みが活発化している。本稿ではまず、運転者ごとの運転情報を基に保険料を算定する、いわゆる「テレマティクス自動車保険」(PAYD型およびPHYD型)について、欧米での取り組みや、わが国での検討・開発状況、普及に向けての課題等を概観する。その上で、保険会社がテレマティクスを保険契約者等に対するサービス提供に活用する取り組みが活発化しつつあることについて、近年のドライブレコーダーに対する需要の高まりにも触れつつ、三井住友海上の取り組みを例に概説する。

報告
  • ─総務省・日本郵便・加古川市・ホンダの官民連携の取り組みについて─
    大石 康夫, 関根 太郎
    2019 年 43 巻 3 号 p. 181-189
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    兵庫県加古川市における官民連携ICTを活用した安心・安全なまちづくり社会実験でのコネクテッド技術搭載郵便車両の利活用例を報告する。配達業務時の郵便車両の車載カメラ・BLEビーコン検知端末の情報を連携させることで、固定見守りカメラの設置が限定される生活道路においても、動的な見守りを実現し、安心安全の向上を図った。併せて、配達業務中に得た車載センサーデータから、生活道路の路面修繕候補地点を推定・抽出することで、道路管理者による現地調査の工数軽減する試みも紹介するとともに、実験で明らかになった安心安全なまちづくり社会実現への展開と課題についても示した。

投稿
論文(査読)
  • 栗山 湧気, 中村 彰宏, 坂口 利裕
    2019 年 43 巻 3 号 p. 190-196
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    交通事故死者数は減少傾向にあるが、近年は減少幅が縮小しており、とりわけ高齢ドライバーの事故率は高い。そこで本稿では、高齢ドライバーの運転上の特性を明らかにするため、全国のドライバー6,298名および神奈川県内の交通安全講習受講者等430名に対し、アンケート調査を実施し、決定木分析等により分析した。その結果、高齢者について、衰えを自覚しているドライバーの違反・事故歴が少ない点、適度に運転する者の人身事故率が少ない点、事故を起こすことを「恥ずかしい」と認識している者が運転を控えるように行動する点等を明らかにした。

ノート(査読)
  • -先行研究のレビュー結果を踏まえて-
    矢武 陽子
    2019 年 43 巻 3 号 p. 197-204
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/03/21
    ジャーナル フリー

    2017年6月に神奈川県内東名高速道路上で発生したあおり運転等に起因する死亡事故が発端となって、あおり運転の危険性が日本で注目されている。しかしながら、同運転行為は今に始まったことではなく、古くからイギリス等で研究されてきた。そこで、この調査では、先行研究をレビューし、そこで明らかになった特徴が日本の事例で当てはまるかを検証し、日本におけるあおり運転の特徴を明らかにすることとする。過去の研究では、年齢が若い、男性、社会的階級、場所および時間、きっかけ(トリガー)が攻撃的運転の要因になっていると提唱している。本稿での事例調査は、自動車運転死傷処罰法に基づく危険運転致死傷罪(妨害目的)が適用された事件を対象とした。その結果、年齢、性別、社会的階級、きっかけ(トリガー)および運転態様については、先行研究と似たような特徴が見られたが、時間では見られなかった。

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