IATSS Review(国際交通安全学会誌)
Online ISSN : 2433-4537
Print ISSN : 0386-1104
47 巻, 2 号
持続可能な交通とエネルギー
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
論壇
特集:持続可能な交通とエネルギー
特集にあたって
論説
論説
  • 清水 和夫
    2022 年 47 巻 2 号 p. 90-100
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    日本の自動車産業は戦後の混乱期から見事に立ち直り、資源のない日本は製造産業を「省エネ型モノ作り」として急成長してきた。すり合わせが得意な日本の技術者たちは、与えられたエネルギーや資源を無駄なく使うことで、世界に通用する自動車を開発した。そして今、省エネという考えから、一気にカーボン・ニュートラルにシフトするビジョンが示されている。「ポスト省エネ」が「カーボン・ニュートラル」といえるほど単純な話ではなく、再生可能なエネルギーについても理解を深める必要がある。しかし、ここではエネルギーの話ではなく、再生可能なエネルギーの受け皿として期待される電動化車両の現在地と将来の展望を考察してみる。

紹介
論説
  • 佐藤 文博, 松木 英敏
    2022 年 47 巻 2 号 p. 108-115
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    非接触電力伝送は、さまざまな要素技術の上に成立するシステムである。非接触給電(充電)、ワイヤレス電力伝送、ワイヤレス給電(充電)、無線パワー伝送など、種々の呼称があり、また、その略称もWPT(Wireless power transfer, Wireless power transmission)やCPS(Contactless power transmission)など、さまざまである。本稿では、非接触電力伝送という記述に統一し、本技術に関するこれまでの経緯や広範な技術的領域の融合により、省エネルギーへの貢献と実用化が担保されることを述べる。

論説
  • 大崎 博之, 寺尾 悠
    2022 年 47 巻 2 号 p. 116-125
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    2021年10月、国際航空運送協会(IATA)が2050年に温室効果ガス排出量をネットゼロとすることを決議するなど、航空分野におけるカーボンニュートラルへ向けた動きが活発化している。わが国においても、この目標を達成するため、グリーン成長戦略に沿った研究開発プログラムが開始されるなど、産官学一体で開発が推進されている。本稿では、国内外のこのような動向と、持続可能な航空燃料(SAF)、水素航空機の開発状況を概観した後、推進系を電動化する電動航空機の研究開発動向について紹介する。

報告
論説
  • 大場 紀章
    2022 年 47 巻 2 号 p. 134-141
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    近年の自動車業界には、100年に一度の大変革といわれた「CASE革命」から、世界的な「脱炭素」トレンド、さらには、ロシアのウクライナ侵攻による「脱ロシア」という極めて大きな変革の波が連続で押し寄せている。特に「脱炭素」というトレンドは、従来の温暖化政策とは一線を画しており、筆者の考えでは、自動車業界こそが「脱炭素」の主眼にある。そして、実は「脱炭素」とは「脱石油」を意味している。来たるべき「ポスト石油時代」へ向けて、エネルギー供給の観点からも、交通政策・自動車産業政策が語られることを期待したい。

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