日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
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30 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 30 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 30 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 松原 文明
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 1-26
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    生起間隔分布、サービス時間分布が共に位相型に従う(それぞれの位相総数をm_1、m_2とする)待ち行列系PH/PH/1/K(ここにKは系内許容数)及びPH/PH/1の過渡現象を解析する。PH/PH/1/Kの過渡現象として、溢れ呼の生起過程、全稼動期間長とその期間内における溢れ呼数の同時分布、任意時点間における系内状態の過渡確率を考察する。PH/PH/1の過渡現象は、PH/PH/1/Kの結果の特殊例として導かれる。本解析の基本となるのは到着・サービス位相を考慮した系内個数nからn+1、あるいはnからn-1への初通過時間分布である。これらの初通過時間分布をある種の分解法により導く。例えば、nからn+1への初通過時間分布の場合、これを(i)nから初めて系内呼数変化が起る迄の到着・サービス位相の推移確率、(ii)呼の生起直前直後の到着・サービス位相の推移確率、(iii)呼のサービス終了直前直後の到着・サービス位相の推移確率、(iv)系内呼数n-1からnへの初通過時間分布、の重畳の形で表現する。上記(i)、(ii)、(iii)は簡単な表現式をもつ。系内呼数0から1への初期通過時間分布は自明であり、これを初期値としてnからn+1への初通過時間分布を漸化式の形で得ることができる。系内呼数nからn-1への初通過時間分布についても、系内呼数KからK-1への初通過時間分布を初期値として類似の漸化式を得る。本手法によると、初通過時間分布のラプラス・スティルチェス変換が、高々次元m_1m_2の行列の和と積の他、高々次元min(m_1、m_2)の逆行列を含む漸化式として表現される。次元の高い逆行列の数値計算上の煩雑さを考えると、この結果は注目に値する。上記の初通過時間分布のラプラス・スティルチェス変換を基本として、各過渡現象が以下の形で表現される。(1)溢れ呼の生起過程溢れ呼の生起過程はセミマルゴフとなり、生起間隔分布がm_2×m_2行列で表現される。そのラプラス変換を得る。(2)全稼動期間長全稼動期間長分布がm_2×m_1行列で表現され、そのラプラス・スティルチェス変換を得る。(3)全稼動期間長とその間の溢れ呼数同時分布をラプラス・スティルチェス変換・母関数の形で得る。(4)任意時点間における系内状態の過渡確率系内呼数と到着・サービス位相を値としてもつマルコフ過程の任意時点間の過渡確率のラプラス変換を得る。
  • 新海 哲哉
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 27-40
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    Rosenfieldほか〔3〕は、資産の管理費用(資産を売却しないときにかかる)が定数値であるような定常的資産売却モデルの最適政策が保留政策( reservation policy)となるための条件を与えた。また、沢木・西田〔5〕は資産売却問題と類似したフレームワークを持つ問題である、動的職捜しモデルにおいて、探索費用が時間と状態の両方に依存し、また状態がマルコフ連鎖に従って変動するケースを考え、有限期間での最適探索戦略が留保戦略になるための条件を与えた。しかしながら、〔5〕では賃金オファーのリコール(今までに与えられたオファーの最高値を受け入れること)が許される場合について議論されていない。本稿では、資産の管理費用が状態と時間に依存し、かつ状態がマルコフ連鎖に従って変動し、さらに買い値のオファーのリコールが許される(今までの買い値の最大値で資産売却ができる)資産売却問題を考え、〔5〕と同様の仮定のもとで、最適留保政策が存在することを厳密に証明し、その数値例を与えた。加えて、推移確率分布の改良および買い値のオファーの分布の分散(不確実性の一尺度)の増加が、最適値を増加させることを証明した。
  • 水野 愼治
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 41-58
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    この論文では、方程式の解をすべて求める問題と連続関数の大域的最小値を求める問題を解くための新しいアルゴリズムを提案する。そのアルゴリズムは、基本的に分枝限定法をもちいている。分枝限定法は、整数計画問題や組合せ最適化問題などの離散変数をもつ最適化問題によく適用される。ところが、ここでは分枝限定法を、連続変数をもつ最適化問題だけでなく、方程式を解く問題にも適用する。分枝限定法をもちいたアルゴリズムは、一般に難しいとされている問題、たとえば、重解を持つ方程式を解く、解集合が1点とならない方程式を解く、局所的最小値を複数もつ関数の大域的最小値を求めるというような問題も解くことができる。それは、対象とする関数の導関数またはグラジェントがリプシッツ連続であれば、このアルゴリズムによって方程式のすべての解または関数の大域的最小値が理論的に必ず求められるからである。分枝限定法をもちいたアルゴリズムの概略は、分枝操作により小さな領域で解を求める部分問題にわけながら、それぞれの部分問題において関数の上限と下限を求めて限定操作を行なうのである。いくつかの例題を解いた数値実験の結果も示した。
  • 木俣 昇
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 59-87
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    われわれは、大震時避難計画のための情報システムとして、浜田らの経験的な延焼速度式に基礎を置く火災の延焼シミュレーション・システムの開発を行ってきた。このシステムは、メッシュ型の視覚的なシミュレーションであり、同時出火を取り扱うことができる。本論文では、このシステムの計画情報システムとしての検証を行っている。まず第一に、その実火災に対する再現性の検討を行い、福光大火の場合にも、酒田大火の場合にも、延焼の形状、延焼の速度ともに比較的良好な再現在を示すことを明らかにしている。第二に、本システムの出力を規定している要因の影響について検討している。要因としては、WD(風向)、WV(風速)、R(建ペイ率)。P(本造建物混成比)、β(防火木造率)、およびM(メッシュ・マップ)の6個とし、それぞれに2水準を設定し、直交表L_<16>(2^<15>)によるシミュレーション実験を実施し、分散分析を行っている。そして、木造建物混成比が最も重要な要因で、その寄与率は48。5%で、第二にはメッシュ・マップがきて、その寄与率は41。6%となっていること、風速は第三位の要因で、6。1%の寄与率をもつが、しかし、5%の水準でのみ有意となっていること、風向、建ペイ率、防火木造率は、5%水準でも有意とはなっていないことを明らかにしている。
  • 河合 一, 加藤 直樹
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 88-100
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    本論文においては、有限状態、有限決定をもつ離散時間マルコフ決定過程を扱う。従来、このマルコフ決定過程に対し採用されている評価基準は、そのほとんどが、総割引利得の期待値、あるいは時間平均利得の期待値であり、リスクの重要な指標の1つである分散にはあまり注意が払われていない。そこで、ここでは、割引を伴わないマルコフ決定過程の定常状態における1期当りの利得に着目し、その分散をある一定レベル以下に保証する政策の中で、その期待値を最大にする政策を求めることを問題とする。問題は混合政策の範囲で、はじめに非線形計画により定式化されるが、これは非凸な許容領域をもつため、一般に解き難い。そこで、つぎに直接期待利得にパラメーターを含む、パラメトリック・マルコフ決定過程と言うべきものを提案し、この決定過程が生成するいくつかの純政策から最適(混合)政策が求められることを示す。さらに、多くとも2つの純政策の混合である最適政策の存在が示される。応用例として、マルコフ劣化システムの最適取替問題が考察される。
  • 田村 隆善
    原稿種別: 本文
    1987 年 30 巻 1 号 p. 101-113
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    性能の異なるm台の機械の段取りを1人の作業者が担当しているシステムにおいて、段取りの優先規則を操作して実現できる最大生産率の領域が、どのような性質を持つかについて検討する。最大生産率は、一部もしくは全ての機械でのジョブの待ち行列長さが無限のときのジョブのアウトプット・レイトと考えられるが、ここでは特に、全ての機械での待ち行列長さが無限のときに限定して解析を行う。この場合の生産率は、機械毎に故障率と修理率の異なる故障・修理モデルにおける単位時間当たり修理回数と見なすことができる。ここでは、加工時間と段取り時間は各々独立な指数分布で、それらは機械毎に異なった平均を持ち、割り込み優先は認めないと仮定される。本稿の主な目的は、優先規則を操作して実現できる生産率の領域が生産率ベクトル空間上の凸多面体となり、その頂点が確定的規則によるときの生産率からなること、ならびにその稜線が隣接した確定的規則を用いたときの生産率を結ぶ線分によって構成されること、を示すことである。
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 30 巻 1 号 p. 114-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年 30 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 30 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年 30 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1987年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
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