農研機構研究報告
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2025 巻, 21 号
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表紙・目次・編集委員会・奥付
原著論文
  • 塩見 岳博, 川村 隆浩
    2025 年2025 巻21 号 p. 1-
    発行日: 2025/03/06
    公開日: 2025/03/06
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    スマート農業を推進するさまざまな取組が進められる中で,データ活用の重要性が高まっている.高度なデータ活用のために,生産者個人の生産データ,経営データ,電子申請データなど機密性の高いデータを取り扱う場面が増えている.それらのデータを集約・連携するためのデータ連携基盤やAPI(Application Programming Interface)基盤において,データの保護は重要な課題の1つとなっている.しかし,これまで農業ICT分野においては,データにアクセスする利用者を正しく識別し,アクセスの許可および拒否を行うためのID管理や認証・認可システムについて議論されることは少なかった.そこで,筆者らは,農業ICT活用のための共通基盤を用いたID管理および認証・認可手法の検討を行い,ID管理に関する利便性の向上に寄与することと,認証機能と認可機能の一体的な実装が可能であることを確認した.本稿では,ID管理および認証・認可システムの現状と課題および他分野の事例を概説し,共通基盤を用いたID管理および認証・認可手法の検証の概要と結果について説明し,今後の展望と課題について述べる.

  • 岡 紀邦, 佐野 智人, 千葉 大基, 深山 大介, 関 正裕
    2025 年2025 巻21 号 p. 9-
    発行日: 2025/03/06
    公開日: 2025/03/06
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    畝立て同時二段局所施肥機(野菜用高速局所施肥機)によるキャベツの減化学肥料栽培を試みた.高度化成肥料(14-14-14)を使用して,全面全層の標準量(N-P2O5-K2O各250 kg ha-1,基肥200 kg ha-1,追肥50 kg ha-1)と30%減(基肥140 kg ha-1,追肥35 kg ha-1),二段局所施肥の30%減(追肥なし)を設け,春まき夏どり作型,夏まき年内どり作型,各2作,計4作実施した.二段局所施肥では上層(深さ0~5 cm)に施肥全量の1/5,下層(深さ15cm付近)に4/5を条施肥した.また高度化成肥料を用いた二段局所施肥の50%減,下層に混合堆肥複合肥料を用いた30%減または50%減とした区も春まきと夏まきで1回ずつ試した.キャベツ品種は「おきなSP」を用い,茨城県つくば市(土壌の種類は淡色アロフェン質黒ボク土)で栽培した.収穫後,結球重,球径,球高を測定した.その結果,全面全層で施肥30%減とすると標準施肥に比較して結球重が有意に減少するのに対して,二段局所施肥では30%減でも全面全層の標準施肥と同等のキャベツ結球重を得ることができた.また50%減では春まきでは結球重が減少したが,夏まきではやや低下したものの有意差はなかった.

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