日本物理学会は,最先端の物理学研究の発展を支えるために学術講演会の開催や学術ジャーナルの発行などを行っていますが,それに加え,中学生や高校生など若者に対して物理学への興味関心を喚起して,先人たちから受け継いできた物理学
日本物理学会物理教育委員会は,「現代の社会的ニーズに応える物理教育を模索し,実践する」ことに目標とし,その活動の一つとして物理教育シンポジウムを例年3月に開催しています.2020年の紙上開催,2021年,2022年のオンライン開
1.はじめに
2019年12月,文部科学省は「GIGAスクール構想」を打ち出した1).その内容は児童生徒1人1台の端末と校内LANを含む,学校のIT環境の整備である.提示当初は,期間も予算も十分で
テキストマイニングは人々の声を客観的に分析するための非常に強力なツールである.多くの企業がアンケート調査,顧客満足度,SNSやブログなどの分析にテキストマイニングを利用し,そ
小・中学校でのGIGAスクール構想の実施,高等学校での新学習指導要領の実施,大学でのBYOD(Bring Your Own Device) の浸透により,デジタル技術をどのように教育に生かすかが,初
本稿では,筆者らが取り組んできた入門レベルの物理学の反転授業を取り上げ,授業設計の基本的な考え方と,授業で実施しているICTを活用した学習支援を紹介する.反転授業については,
1.なぜスポーツが物理学か?
野球の打撃動作では,従来から後ろ脚 (捕手側) が「軸脚」と呼ばれている.しかし,力学的に考えると,前脚の周りに体が回転する方が合理的である1,2).2022年12月のあるオンラインセ
1.学校が振り回された四半世紀
四半世紀ほど前,分数ができない大学生が社会問題となり,教育内容の3割削減やゆとり教育が批判された1).義務教育段階の教育内容が削減され,上の学校段階へと移されることになったから
コロナ禍は,GIGAスクール構想の実現を加速させ,小中高等学校におけるICT活用の実態は大きく変容しつつある.国の教育政策もICTの積極的な活用を前提とした「令和の日本型学校教
1.Jr.セッション初参加当時
生徒の研究指導を始めたのは30年くらい前になるが,今考えるとインターネットも一般的ではなく大した器具もない中で,当時の生徒は孤軍奮闘,よく頑張っていたと感心する.
大学初年度の試験で,フレミングの法則で答えられる問題に,磁力線の圧縮力を使って答える学生がいる.高校でそのように習ったようだが,私は慣れていないのでとまどってしまう.力線は電
電流と磁場の関係を表すAmpereの法則
〓(1)
がコンデンサーを含む開いた回路でも成り立つように,Maxwellは変位電流密度の項を加えて
大学の1年生の物理実験で,抵抗とコンデンサーの直列回路,すなわちRC直列回路の充電過程を計測することが広く行われている1).この実験は電磁気学の過渡現象を微分方程式の解から考察
相互作用型演示実験講義 (ILDs : Interactive Lecture Demonstrations)1)は,演示実験とワークシートにもとづく議論を中心に据えた,大学の物理初級者コース向けに開発された教授法であ
インド工科大学 (IIT) は,インドを代表するトップの大学として知られている.1951年,カラグプル校の設立を皮切りに,現在,IITには23の分校がある.IITはこれまで,優秀な卒業生を
「石碑」は先人のメッセージが刻まれた一種のメディアであり,その内容や時代はさまざまである.また,全国各地に存在し,教育現場の近くにも多い.筆者らは,地域をテーマとした探究に取り組む高等学校の授業で,こうした石碑の一つを
開催情報
編集後記
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら