6年ぶりの返り咲きである.何かというと,私は,本誌「大学の物理教育」編集委員会に,物理教育委員会委員長および担当理事として2022年4月に復帰した.その前は,2016年3月まで2011年度途中より約4年間半,委員長の1年間
1.はじめに
本稿では,気象学 (大気科学)・気候科学について,物理学との学問上の繋がりや社会との接点を眺めた後,高校や大学 (学部) の教育についても言及する.本稿の執筆に携わるのは,私が高校
大学で物理など自然科学の講義を担当するとき,学生たちは入学するまでに小中高校で理科をどれだけ学んできたのだろうかと気になることがある.受講する学生たちとの年齢差にもよるが,
わたしは2022年4月に現所属に専任教員として着任するまでの5年間,無給研究員の立場で研究活動に従事し,その傍ら,延べ5大学で非常勤講師として勤めてまいりました.おもに,1,2年
次の真空中の電磁場の法則のうち,どの法則が回転座標系で成り立ち,どの法則が成り立たないのだろうか.
電場をE,磁束密度をBとしたときの,ファ
最近1/rの高階偏微分の原点を含めた表式に対して,積分定理を用いた方法1),主値項をstep関数2)で陽に表記する方法3)などによる導出が行われてきた.積分定理を用いた解法は
同軸ケーブルの一方に直流電源,もう一方に抵抗をつなぎ,電流を流したとする.回路自体は静止し電磁場も変化していない至極単純な回路だが,系全体として電磁場起源の運動量をもってい
学習指導要領1)は「物理基礎」で,「波の性質について,直線状に伝わる場合を中心に理解すること」と述べており,「内容の取扱い」には,「作図を用いる方法を中心に扱うこと.また,定在波
本稿は,コロナ禍に対応すべくデザインした大学1年生向けの「オンライン対応型実習」を,あえて対面で実践した例である.コロナ禍2年目において対面実習を行った理由は大学側からの要請
2020年から始まったコロナウイルスのパンデミックにより,さまざまなイベントが,オンライン開催を余儀なくされた.直接会って議論を深める醍醐味が薄れる一方,旅費や時間の節約は大き
東京大学教養学部では,高校生と大学生向けの無料の公開講座「高校生と大学生のための金曜特別講座」(以下,「金曜講座」) を年に26回ほど,金曜夕方17:30~19:00に開講している.登壇
2022年の国際物理オリンピック (International Physics Olympiad, IPhO) は,予定されたベラルーシ大会が4月になって中止され,急遽,代替スイス大会が当初と同じ日程で7月にオンラインで
高校の授業では物理学,工学への興味関心をもって欲しい,探究意欲を育てたいと考えて,物理学と世の中の関わりが感じられる話題をできるだけ盛り込むように心がけている.その中でも熱機関の効率 (熱効率) を扱う時間は,持続可能な
「速度がかかる」という表現に戸惑っている.ローカルで一時的な現象かもしれないが,ここ3年,出くわす頻度は変わっていない.「速度」を物体に作用している力と考える学生は一定数いるが,以前から,そのような表現をする学生がいた
学位取得後,6年のポスドクを経て2022年度より現所属に着任した.それまでは研究一辺倒であり,学部学生の教育に携わることはなく右も左もわからない状態で授業が始まった.演習と実験
開催情報/寄贈書リスト
『大学の物理教育』総目次 (vol.28)
編集後記
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら