1.はじめに
私が物理教育に従事し始めてから半世紀になる.『プリンキピア』が出版されて約330年,マクスウェル電磁気学の誕生から約150年,量子力学の誕生から約90年という,物理学の歴史の長
本特集は,2017年3月5日に開催された表題のシンポジウムの講演内容をまとめたものである.「アクティブ・ラーニング」は,当初大学教育の質的変換を求めた中央教育審議会(中教審)の答申1)に,大学に向けた教育改革の指針として
結論から言うと,深い学びや主体的学びは対話を通じて可能になる,と考えている.
私が「物理」を教えはじめたのは1997年で,35歳の時である.当時,私は大学受験予備校に
高等学校における物理教育の役割は何であろうか.社会の中での物理法則の価値や利用方法も,当然ながら生徒も多様であるので,こういった問いには決まった答えがあるはずもないのである
1.実施報告
第7回物理教育シンポジウムが,2017年3月5日 (日) 13:00~16:40,東京大学本郷キャンパス小柴ホールで開催された.プログラムは次の通りであった.
企業の研究職から大学教員になって最初の1年が経った.多くの私立大学ではありがちなことだと承知しているが,担当する講義のコマ数は少なくなく,講義の準備に奔走した1年であった.こ
ある先生が,物理実験の指導書1)の序文の中で,以下のように学生への愚痴を赤裸々に書いています.
大学入試センター試験に代わる共通テスト,いわゆる「新テスト」の問題イメージ(たたき台)から,物理の問題への解答を兵庫県立大の工学部1年生に求め,解答の誤りの原因を調査した.誤
日本大学理工学部物理学科では,実験技術の獲得と同時に,講義によって学んだ内容の理解と定着を図るため,専門課程(学部2,3年次)の各セメスターに1科目ずつ,計4つの実験科目を設置
「10分で伝えます! 東大研究最前線」1,2)とは,東京大学の大学院生が大学祭の場において自主的に企画したアウトリーチ活動である.コンセプトとして「それほど関心の強くない人でも通りすが
日本学術振興会 (学振) は,科学研究費補助金 (科研費) により得られた研究成果を広く社会へ還元し,普及させる取り組みとして「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~
1.スワジランドにおける教員研修の背景と目的
アフリカ南部に位置するスワジランド王国 (以下,スワジランド) では,中等教育修了時に高卒認定国家試験Swaziland General Certificate of Secondary Education (SGCSE) が実施されるが,
我が国の物理オリンピック活動は10年以上となった.そもそもの始まりを思い起こしてみたい.2004年,日本学術会議物理学研究連絡会議 (物研連) 開催中のある日,当時,物研連議員で
現在,日本では,物理,化学,生物,地学,数学,地理,情報の7つの科学オリンピックに参加している.これらは,大学就学前の高校生 (中学生) を対象とし,各団体において国際大会の出場
筆者の勤務校で採用している教科書を含め,確認できた6社の物理の教科書で,水面波を教材に初めて屈折率を学ぶときに,媒質1に対する媒質2の相対屈折率nをおおむね
開催情報
編集後記
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